都辺歩鳥

都辺歩鳥(とべ ほとり)と読みます。何かしらを作るのが好き。特に言葉を使ったもの。詩、…

都辺歩鳥

都辺歩鳥(とべ ほとり)と読みます。何かしらを作るのが好き。特に言葉を使ったもの。詩、言葉遊び、短歌、コント、脚本、(のようなもの)など。気ままにここに置いていくので面白かったら見てって下さい。

最近の記事

桜のような花びらのような何かが舞っている 愛のような恋のような後悔を飼い慣らす 笑顔のような涙のような揺れる気持ちで 明日のような昨日のような今日にこんにちは 今日にこんにちは 桜のような花びらのような何かが待っている

    • LOVE(乱反射する)

      泡とよく似たLOVE いわゆるLOVE ランデヴーは未明に終わった 深海魚のキューを合図に 杞憂ばかりの日々が 稀有だったと気づく 使い古された傘が 何故か妙にしっくりきて あの歌詞の意味が刹那 解ったような気がしてしまう 色褪せたフルーティー 花のように笑う、笑う Don't think 気に病まないで サイコロ振って退路を断つ ランデヴー 悲しみの回路を止めろ 3分 計って食べるカップ麺 今夜は湯冷めしないうちに眠る、眠る Don'

      • 小説「サラダドレッシングをかけないで」より2

        そして夕暮れがやって来た。 レタスは言いようのない浮遊感を覚えた。 何だか、世界の中でほんとに一人ぼっちになってしまったような。 日が沈むにつれ、自分の影だけが濃くなっていくような。 それは孤独ともよく似ていた。 下巻165頁より引用 ※架空の小説です

        • 単三電池はもういらない

          よじれたサーズデイ ビスケットに落ち目などなかった 限界までチャックを上げて 成層圏の言い分を訊く 夕日に染まるメランコリー まどろみの中の打算 安堵に手を振って 二度書きの美学を行く 単三電池はもういらない

        桜のような花びらのような何かが舞っている 愛のような恋のような後悔を飼い慣らす 笑顔のような涙のような揺れる気持ちで 明日のような昨日のような今日にこんにちは 今日にこんにちは 桜のような花びらのような何かが待っている

          あ!?!のうた

          バターは鮮やか 泡かあなたか 馬鹿かバナナか 新たなパワー! バラは真綿か はたまたワナか 山はなだらか たかだかサワー 肌はまだあたたかだ 花はただ柔らかか? あなたはまた逆さまだ あなたはまた逆さまだ バターはバナナか 馬鹿は鮮やか 泡かパワーか 新たなあなた!

          あ!?!のうた

          海面の皺にアイロンをかけたくなってしまった 諸々の事情はさておき、公園の遊具が雨で洗われる 予感と倦怠感を2:1で割って夏

          海面の皺にアイロンをかけたくなってしまった 諸々の事情はさておき、公園の遊具が雨で洗われる 予感と倦怠感を2:1で割って夏

          のような

          塩水に心を浸すような 重力と遊ぶような 模様替えの後のような かくれんぼの終わりのような 9時99分のような あのふにふにのような 雪の降った朝のような 昼下がりのデッサンのような ペン先が沈むような 地球儀から見た地球のような 折り鶴の孤独のような 麦茶の溶解度のような さよならの余韻のような 瞳に映る景色のような 懐かしい酸っぱさのような 目配せで通じ合うような そばにいてほしいような 一人にしてほしいような 鬱屈のような 光のような

          でたらメ書評2

          不眠社 夏はこの3冊! 選: 丸オヨロ 1「ゆりかごから花屋まで」 冨永衣澄 ーあらすじー ・ひょんなことから生花祭壇制作の仕事を始めた 主人公の亜実。人生に絶望していた心が花と その周りの人々によって少しずつ変化していく。 コメント ・内容に対して重すぎないタッチで読みやすい。 しかし単なるお仕事小説には収まらない、 濃くて優しい人生の物語。ぜひご一読を。 2「少年少女諸君!」 伊藤F介 ーあらすじー ・某FM局のベテランDJ

          でたらメ書評2

          色づかいのうた

          若草色の後悔を 珊瑚色のときめきを 胸に抱えて生きている 涙色の無色透明 夕闇色のグラデーション ぼやけてもなお哀しい響き 消去法のやさしさは藤色みたいに淡く遠く 雨宿りの駅前書店はクチナシ色にぼわっと光る 空色の発見を えんじ色の燻りを 電池に変えて生きてゆく 白黒つけたがる毎日に 無数の色が点在する

          色づかいのうた

          ショートコント 「アンサー」

          A「好きです。付き合ってください。」 B「……。」 A「あっごめん。困らせちゃったよね?えっと、その……。」 B「デデン!ここで問題です。今の私の率直な気持ちは?」 A「えっ!?このタイミングでクイズ?」 B「質問は受け付けておりません。お手つきです。チャンスはあと一回。今の私の率直な気持ちは?」 A「え、え?……急に告白されて、驚いた?」 B「……。」 A「この間が超怖いんだけど。」 B「ですがー……。」 A「うわ、ムカつくー。あ、でも、てことは合ってた

          ショートコント 「アンサー」

          シュールな一文シリーズ 6

          半音上げて喋ってもらえると助かります。 全体的にちょっとぬるいかなぁ。 よくよく考えたら君って地球人だった。 それって間接的に毛づくろいしてるってことになるよね。 通行人Gに対してよくそんなことが言えるよな! 「関係者以外立ち聞き禁止」 まっ、せいぜい努力し、失敗し、そして学び、前進するがよい。 朱色の他人かワインレッドの他人かでもこう、ニュアンスって変わってくるから。 妖精が熟考している。 ありがとう、あの時油とともに流しに落ちかけていたのを助けていただい

          シュールな一文シリーズ 6

          短歌 「花束は裸」

          1・ 花束は裸食器洗剤のしゃぼん 机の上の置きっぱなしギザ十 2・ 花束は裸雨粒はまばら なるい坂道こえて君ん家 3・ 花束は裸一人きりの部屋に リズムの狂った鼻うたの響く

          短歌 「花束は裸」

          ひとつ

          パズルは未完成でいて完璧だから ひとつの檸檬でブチ壊したくなる 各駅停車で生きてきたけど ひとつの蜜柑で飛び出せそうだ 俯向きながら歩いていたら ひとつの釦で景色が変わる 嗚呼 あの星々のひとつひとつが 瞬きもせず こちらを見ている 嗚呼 名のある星のひとつひとつが 何者でもない私を照らす 檸檬と蜜柑と釦を隠し持つ 不完全な私を照らす……

          日月月火水水

          綿雲がテディーベアの中身なら 夕日の見える窓辺に置こう オレンジの月が常夜灯のよう 夜は静かに静かに更けてく 三日月の鋭角の和を求めなさい 手を取り合っても足りないふたり バースデーソングの間揺れる火の 走馬灯には笑顔のわたし 水彩とポスターカラーの差異みたく 嘘もホントもみんな絵の中 一昨日の僕の涙の上澄みは 君の飛び越えていく水たまり

          日月月火水水

          ので

          季節の風が心地いいので 寄り道を許します どうしたって猫背なので のら猫を気取ります 悲しみは続くので このゲームも続きます あの夕日が沈むので どこかで朝日が昇ります 悲しみは続くけど このゲームを続けます

          セリフ万華鏡

          「有酸素運動は苦手です。」 「だからアラームのセットを忘れます。」 「何か柑橘系の香りがしました。」 「そして微力が過ぎる。」 「重点的に配置しましょう。」 「とは言え軽い鼻濁音です。」 「そしてそのうえ店長ではありません。」 「そんなシュールレアリズムは充電式です。」 「だからいつも無糖を選択します。」 「そして現在地が分かりません。」 「そして現在地が分かりません。」

          セリフ万華鏡