色づかいのうた

若草色の後悔を

珊瑚色のときめきを

胸に抱えて生きている


涙色の無色透明

夕闇色のグラデーション

ぼやけてもなお哀しい響き


消去法のやさしさは藤色みたいに淡く遠く

雨宿りの駅前書店はクチナシ色にぼわっと光る


空色の発見を

えんじ色のくすぶりを

電池に変えて生きてゆく


白黒つけたがる毎日に

無数の色が点在する

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