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一時帰国:一時帰国の目的の最後は・・・

2022年8月にインドから日本に一時帰国した。

帰国した時に、しばらく離れていた娘にやっと会えたと思ったら、8月の下旬にはアメリカの学校に転校するため、娘は再び旅立って行ってしまった。
(コロナの為、一時帰国もできず、日本にいた娘とはしばらく会ってなかった。)

まあいい。可愛い子には旅をさせよ、だ。色々経験してもらいたい。



家族や友人に会う事を除けば、今回の一時帰国で済ませたい用事は以下だった。

妹が出かけている間に甥っ子姪っ子とお留守番をする→完了
期限切れの免許の更新手続き→完了
元夫と親権について話し合って、決定する→微妙。。。
離婚手続き(日本側の)→これから
金融機関との契約の更新→完了

このうち、「元夫と親権について話し合って、決定する」については、結局「話し合い」はできず、元夫が娘と一緒にアメリカに出発する直前に親権についての書類にサインをさせた。

半ば強引だがよしとしたい。

その為、最後に残っていた用事は、「離婚手続き(日本側の)」である。
帰国直後に戸籍謄本を取りに行った時に、離婚手続きについても確認している。手続きをする場所は「どこでもよい」と聞いていたので、元夫が拠点としていた江東区の区役所に行くことにした。

しかし、その前に、「離婚を証明する書類の和訳」がまだだったことに気づく。いや、これをやる必要がある事は知っていたけど、なぜかどうしてもできずに、ずっと先延ばしにしていたのだ。

これからの人生の目標は「先延ばししない」にしたい。

離婚を証明する書類、Decreeは、判決文は8ページ、その前後に表紙と裏表紙があって合計10ページだ。

自分は内容を知っているので、読むだけだったら5分もあれば十分だし、内容自体は簡単なのだが、日本語の文章におこして、書類として体裁を整えるのはやはり多少時間がかかる。

そして何より自分の離婚の判決文を読むと言うのは精神的に疲れる。

さて、意を決して区役所に行く日の前日の夜に、パソコンの前に座った。
(もっと早くにやればよかったと、自分でも後で後悔したのだが、笑)


改めて書類を見ながら、どの様に対応しようか考えた。この判決文は、この時代にタイプライターで作成されているので、テキストのコピーができない。なので、一旦、何も考えずに全ての文章を原文のままwordファイルにおこして→wordの翻訳機能を使って一括翻訳→内容を確認して修正→書類としての体裁を整えることにした。

たかが10ページ、そのうち、3ページ近くはほとんど文字が無いのだが、一字一句タイピングするのはそれなりに骨が折れた。

何でもっと早くに手を付けないの、私。。。。
会社ではエラそうにみんなにアドバイスしているが、プライベートではこの有様だ。絶対にみんなに見せられない。(笑)

後1週間でインドに帰国するし、明日を逃すと他の日は既に予定が埋まって区役所に行けなくなるので、日曜日の夜にカタカタカタ・・・とタイピングする音が部屋に響いた。

それでも数時間で何とか書類の体裁は整ったので、wordファイルをセブンイレブンのプリントサービスに送り、その日は寝ることにした。明日、区役所に行く途中で印刷しよう。

余談だが、セブンイレブンのプリントサービスってすごい優秀。意外に紙の書類が必要な場面はまだ多くて、そんな時に大活躍。日本に帰国中に何度か利用した。



次の日、改めて区役所への行き方を調べた。元夫の部屋から一番近い出張所は一駅ですぐ近くなのだが、今回は離婚手続き=戸籍関係なので、本庁の方がいいだろうと思った。ここからはバスに乗って行くことになる。

日本にいた時に保険の営業をしていたので、時間は経っていたが、まだ結構記憶に残っていた。降りるバス停も覚えていたし、その近くにマックがある事なども、記憶の通りだった。

あの頃は飛び込みするの大嫌いだったなあ。。

区役所に着き、待っている人は誰もいなかったが、どの窓口に行けばいいか迷ったので、一応、番号札を取る。

すぐに呼ばれたので、インドでの離婚手続きが終わったので、日本側への報告手続きをしたい事を伝えた。すると、持っている書類で問題はないが、日本の「離婚届」も記入する必要があると言う。「離婚届」の記入が終わったら、また番号札を取って窓口に来て欲しいとの事だった。

離婚届の用紙を持って記入台へ向かう。

もう離婚は決まっているのに、元夫に親権の書類にサインももらっているのに、なぜか妙に緊張した。どのような影響があるのかは調べてあるのに、元夫に、子供たちに悪い影響がある様な気がして、胸の鼓動も、緊張からくる手の震えもなぜか止まらなかった。

元々、字がきれいに書けるほうではないのに、緊張のせいで、記入が終わった離婚届はひどいものであった。

それでも覚悟を決めて、再び、窓口に戻った。
離婚届も含めて、用意してきた書類を改めて提出する。それらを持って、係の人は奥に消えて行った。

係の人が戻って来るまで、10分ぐらいだっただろうか。窓口に座って、特にすることも無いのでスマホを見るが、上の空で何を見たのかもよく覚えていない。

戻ってきた係の人は、江東区に住んでいるのか、実家はどこか、(戸籍を見ながら)本籍はどこかなどを確認し、その時に私が今は一時帰国中で、後1週間でインドに戻ってしまう事も伝えた。

係の人は「もう少しかかりそうなんですけど待てますか?」と聞いた。この手続きの為に帰国しているし、今日しか手続ができる日はないので、もちろん待つことにした。

外に出てもよいとの事であったため、マックで待つ事にした。
普段は冷たいものを飲まない私だが、この日は暑くて、アイスカフェラテを注文した事を覚えている。



1時間程、マックで時間をつぶしてから、区役所の窓口に戻った。

すると、窓口ではつるつるのおじさんと、赤ちゃんを抱えた若い男が言い争いをしていた。どうやら順番で揉めている様だ。

詳しい事情は分からないけども、どっちもどっちだな、と思った。たとえ一人に順番を譲ったとしても、待ち時間なんてインドの比じゃないのに。ここにエネルギーを注ぐ必要があるのかな。

区役所の係員さん、警備員さんも出動するまでの騒ぎとなったが、何とかその場は収まり、全然関係ないのに、優しそうな区役所の人が、「ええ、えええ、本当におっしゃる通りで・・・、すいません」などと誤っている。

役所の人って大変だわ。。。

その合間を縫って、先ほどの係員さんが、端の方の窓口に私を通してくれた。

ドキドキしながら、係員さんが何を言うか待っていると、「申し訳ないのですが、手続きは今日で終わらないと思います。」と言われた。

「ああ・・・。」とがっかりするような気持ちと、「ほっ」とする様な気持ちとないまぜになりながら、どのくらい時間がかかるのか、インドに戻ってしまうがどうすればよいのかを聞いた。

国際結婚&離婚の報告手続きは、相手方の国の法律との兼ね合いもあって、必要書類がそれぞれ違うのだそうだ。そのため、確認項目&追加の提出書類も多い事、江東区には誰もいない上に本籍は横浜市である事(本籍地の方が処理は早いかもしれない、との事)、私のインドへの帰国が迫っている事を考慮し、インドに戻ってから日本大使館を通じて手続きをした方が良い、と提案された。

在インド日本大使館がインド国内で確認項目を実施し、全てそろった時点で日本へ報告するらしい。本籍地以外の日本の市町村で手続きするよりも効率は良さそうであった。

そして、この「離婚手続きに正面から向き合う事」が、なぜかどうしても怖くなってしまった私は、係員さんの提案を受け入れて、どこかほっとした気持ちになって区役所を後にしたのだった。

そして、インドに帰国した後、なんとなくこの手続きを先延ばしにしてしまった事で、元夫につけ入る隙を与えてしまうのだが、それはまた先の話。

とりあえず、日本への一時帰国の目的は1つが未対応で終わることになったのだった。




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