20年後のサプライズ
今日は調停だ。
本来は2月1日だったのだが、濃霧のため行くのをやめて、今日に変更してもらった。
今日は、珍しく弁護士から「10時にはついているように」と連絡があった。
8時過ぎには既に出ていたのだが、今日に限ってすごい渋滞。。。
インドのコロナの状況は回復しており、感染者数も少なく安定していることから、外出禁止措置やそれに伴うオフィスの閉鎖なども減ってきているはずだ。そのためか、朝8時に出れば1時間と少しで到着するはずだったのに、2時間以上もかかってしまった。
その上、一回ルートを間違え(また、笑)、途中めまいのために道路脇で休んだりしたため、到着したのは10時半ぐらいであった。
裁判所に到着すると、既に弁護士は朝イチで判事と会話を終えていたらしく、判事からの指摘点を教えてくれた。
「結婚届を出した時にヒンドゥー教に改宗した?」と聞かれたので、
「儀式みたいなものはしたと思う」と答えると、
そうではなくて書類に署名をしたか、と言う意味だと言う。
結婚手続きの時は夫と義理の母に言われるままに、多くの書類に署名をしたと思うが、毎回、一言「これはXXの書類で」と説明があったはずなので、改宗の書類に署名した記憶はない。
「なんで?」と聞くと、
どうやら、そもそもこの結婚が有効かどうか=離婚の申し立てをこの裁判所で受けられるか、に論点があるらしい。
なぜかと言うと、
インドには結婚(と離婚)については、ヒンドゥー教、イスラム教、キリスト教(恐らく他にもあると思われる)それぞれに則した法律がある。
私が結婚した時はヒンドゥー教の法律を適用しているのだが、
弁護士によると、正式にヒンドゥー教に改宗していないのであれば、結婚が成立したと言えるかどうかが分からないのだそうだ。
(ちなみに外国人との結婚にはそのための法律があり、それを適用する事もあるらしい。)
え・・・今、それなの??
結婚して既に20年だ。
結婚に際してヒンドゥー教に改宗した正式な書類が必要なのであれば、
結婚した時(多分この時の弁護士がそれを知らなかったor忘れてた)、
ビザの申請をした時(ほぼ毎回結婚の証明をしてきた)、
離婚の相談(何度も相談したり、必要な書類の話をしてきた)、
調停の間(もう3年も続いています)、
今まで一回も聞かれたことがないのはなぜ????
誰一人としてその点に気づかなかったの????
いや、もう、自分の事なのになんて言ったらいいのか。
歴史上の人物でも、実は秘密結婚していたとか、実は遠い親戚だったとかで結婚が無効にされたケースは結構あるけど(まあ本当の理由は政治なんだけど)、まさか自分も彼らの一員になりかける事になるとは思いもよらなかった。
本日の調停の結果、どうすることになったのかと言うと、
私は、ヒンドゥー教に改宗したかどうかを調べる
→夫の実家がある州に行って、結婚の届けを出したところに確認に行く。
弁護士は、この案件に近い案件を探し、
もしある場合はどのような判決が出ているかを調べる
となった。
結婚届を提出した、夫の出身州は、ここではない。
ここから飛行機で2時間かかるところで、しかも話す言語も違う。
土地勘もないし、知っている人もいない土地で、
どうやってその書類の有無を調べて来いって言うのだ。。。
20年も前の事である上に、インドの役所は非常にアナログなので、古い建物の戸棚にホコリかぶって、隅が丸まって茶色くなっている書類を探していかないといけないってことだ。
断言するが、改宗しているならさすがに記憶にあるし、
その書類は誇らし気に結婚届に添付されていると思う。
補足すると、私はどの宗教にも反発するつもりは毛頭ないが、
逆に言えば、特定の宗教に改宗することもよしとしない。
だから、たとえ20年前であっても、
改宗する様に言われても署名はしなかったと思われる。
改宗の為に署名した書類はないのだ。
やれやれ。今日が終わったら、一時帰国の目途が付くかと思ったら、
逆にパンドラの箱を開けてしまった気分である。
一時帰国どころか、離婚も迷宮入りしそうな気がしてきた。。。
これからどうなるの、ホントに。
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