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阪神淡路大震災後の三宮一貫楼⑨

木曜は仕事(三宮一貫楼)ネタ

↑の記事のつづき

衝撃のメインバンク、なみはや銀行の破綻

当時まだ融資残高12億円ほどあったと思います。

さて、この残債はどのようになるのでしょうか。

銀行って破綻となっても、すなわち営業停止ではなく当座は営業するのです。

その間、金融庁から指名された金融整理管財人が破綻銀行の暫定的な維持管理をしつつ救済金融機関への営業譲渡の舵取りを行なっていく流れです。

この当時のわれわれの目標としては、なみはや破綻後の受け皿行(救済金融機関)とされていた旧大和銀行に引き受けてもらうこと。
※その時は本気でそう思ってましたが、これは叶わない夢というのは今なら解ります。

担当の営業さんもわれわれの業績が上向いていることは受け皿の方にも報告するし、好意的に捉えてくれているというような言葉もかけてもらっていたので、すんなり大和銀行がうちの債権を引き継いてくれるものと思ってました。#安いなぐさめとはこのこと

では受け皿行が引き受けない債権はどのような扱いになるのか??

それは

整理回収機構(以下RCC)という組織に回されます。


字面だけで物騒な組織ということが分かってもらえると思います。

えっ整理されんの!?みたいな(苦笑)

ここからはこのRCCという組織が何者なのかを解っていないと理解しがたい所があるので、少々説明させていただきます。


RCCは預金保険機構が100%出資で出来た株式会社で、これ以前に社会問題にもなった※住専問題の破綻処理を目的として設立された住宅金融債権機構と金融機関の破綻処理を担ってきた整理回収銀行が合併してできた組織。

事業内容は以下
①破綻金融機関等からの不良債権等の買取り・回収
②金融機関等の資本増強に関する業務
③特定回収困難債権の買取り・回収
④承継銀行業務等です

こちらに債権が回るとすれば、事業内容①の適用ですね。

※住専問題⇩


要するになみはや銀行に入った管財人および旧大和銀行が当社の債権を不良債権と判定すれば、RCCに当社の債権は移ります。

結論から言うと、RCCにお世話になりました。

正式にRCCに債権譲渡されるまで約1年ほどの猶予期間があり、その間に聞こえてくる噂が恐ろしいものばかり。。。

RCCは「サラ金の取り立てよりも厳しい」や「企業の墓場、あそこに行けば再び浮上することはない」など。

調べれば調べるほどに恐怖が湧き上がるような文言の数々。

個人的に企業再建専門の有名なコンサルタントの先生を訪ねたり、RCC行きを阻むべく奔走しました。

しかし、いつしか先代と母は肚を括ってRCC行きを受け入れ、行ったあとのことをすでに考えていたのでした。

若き私はそのことを素直に受け入れることが出来ず、先代たちとの溝が深まっていったのもちょうどこの頃でした。

若き私の苦悩はつづく。

「阪神淡路大震災後の三宮一貫楼」のタイトル記事はここで終了いたします。次回より新タイトルの記事でお会いしましょう。

(つづく)

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