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初めてのひとり旅行記-神戸・徳島-

先日初めてのひとり旅に行ってきました。
1人で美術館や買い物などに行くことがあっても、旅行はなかったのでかなり自分にとっても挑戦になったかなーと思っています。

今回訪れたのは徳島県にある大塚国際美術館とその周辺施設、神戸の北野異人館街です。
また今回は行き帰りの交通手段を新幹線ではなく、夜行バスと飛行機で行くことにしました。
新幹線は私の中でかなりハードルの低いものでなので、今回は新幹線以外の手段で行くことに決めていました。まず夜行バスを選んだ理由は大塚国際美術館へ効率よく行くためでした。大塚国際美術館へのバスは神戸の三宮駅前のバスターミナルから出ているのですが、9時台と14時台のバスしかなく、夜行バスで朝に三宮に着くことが1番効率がいいと感じました。
また飛行機はpeachのセールを利用して、チケットを購入しました。神戸から関空までの電車代はかかるものの、新幹線に乗るよりも安く済みました。

なぜ私は初めてのひとり旅を一度も訪れたことのない神戸と徳島(鳴門)にしたのか。
それはずっと訪れてみたかったことと公共交通機関が充実しているという点から選びました。
ひとり旅行に様々な旅行先をあげていましたが、レンタカーを使わずに高速バスなどで自分の行きたい目的地に行けるところがとても大きかったです。また、神戸(大阪)から東京間は様々な方法で行くことができ予定していた夜行バスや飛行機に様々な理由で乗れなかった場合でも、どうにかして帰宅できるという点でもハードルの低い旅行でした。

やっと本題に入ります
まず夜行バスで朝8時前に三宮に到着すると、駅近くで朝食をとり、三宮バスターミナルで予約してあるバスを待ちます。今回は平日2日間で行ったからか、9時過ぎに私の乗車する徳島駅行きのバスには大塚国際美術館への観光客の方の他に、サラリーマンらしきの方が多く乗車していました。高速バスネットで予約し、座席も決められたのですがせっかくなら窓側に座ればよかったとかなり後悔しました。
バスは1時間弱で美術館に停車し、ロッカーなどに必要の無い荷物を預けて美術館に入りました。

地下3階から地上2階に下の階から上の階に行くにつれて、時代が進んでいくような構造になっていて古代、中世、バロックなどと時代ごとにブロッキングされていました。大学で美術史を学んでいる私はまだ概論のため浅くではありますが、美術史を通年を通して学んでいるため、特に祭壇画にとてもテンションがあがりました。日本人、特に特定の宗教を持たない私からすると、祭壇画の価値は本来のもつ力よりも理解がないかもしれませんが、概論の授業で学んだことが身に染みてわかった瞬間でした。
教科書や資料集でみたものが次々と現れて、ワクワクした気持ちになったり、まだ見たことの無い作品をみたりと新たな作品と出会う機会にもありました。
途中のレストランでケーキふたつと紅茶を頼み、外の席で食べました。ケーキのうちのひとつは19世紀イギリスでヴィクトリア女王が気に入り、今もイギリスで愛されているヴィクトリアケーキというものをいただきました。外からはモネの大睡蓮がみえ、また鳴門の海もみえるいいロケーションでした。この日はかなり暑かった記憶ですが、テラス席は快適でした。(これが瀬戸内の気候なのか、関東とはまた違う気がしました)
その後もロココ美術の作品たちやルノワール、モネの作品、ピカソやダリ、コルビジェの作品などをみました。
大塚国際美術館の中でわたし的好きだったものはポンペイ出土の作品たち、レオナルド・ダ・ヴィンチの白貂を抱く貴婦人、前から好きなフラゴナールの作品たち、モーリス・カンタン・ド・ラ・トゥールのポンパドゥール夫人の肖像画です。まずポンペイ出土の作品たちは写実性が本当に高いんだなと改めて実感したから。1世紀にあの作品が描かれたという事実に驚きがとまらなかったです。ダ・ヴィンチの白貂の作品ははじめてみたもので、かなりの美しさに感動しました。この作品についてより知りたいと思わせてくれるものでした。フラゴナールは美術へ私を誘ってくれた作家のひとりです。光の柔らかさや女性の官能的な描写だけでなく、背景にあるものを考える面白さを伝えてくれた作家であると思っています。絵画の中に描かれているものに無駄はなく、どれも理由があって描かれていてそれを考察する楽しさを知ることができたからです。また女性をスタイルよく描くというより生命みなぎる柔らかく描くことにも興味を持ちました。モーリスの作品は今回はじめてみたものでした。ポンパドゥール夫人の肖像画といえばフランソワブーシェの作品のイメージがかなり強かったので、見慣れたものとは違う肖像画をみると同じような年代に描かれたのにも関わらず、異なった印象を持つことに興味を持ち、またモーリス・ド・ラ・トゥールという作家がかなり気になりました。ロココ時代の画家として有名の作家ですが、私は知らなかったために新しい発見になりました。
大塚国際美術館を一通りみると、渦の道を訪れました。大塚国際美術館からは四国のみちという舗装された山道のようなところを歩いて向かいます。階段などはありますが、かなり昇り降りするため真夏に行くことは少しきつかった印象です。美術館から30分ほど歩きました。この日は満潮が9:40、干潮が16:00だったために15時過ぎに訪れようと考えていました。予定通り到着し、実際に橋の下の部分の渦の道を訪れると橋の上を通る車の音大きさ、海風がかなり強く、歩くのもかなり体力を使うものでした。展望室まではかなり長く、その間ずっと風が強い状態でした。鳴門の渦潮というのはどのようなものなのか、曖昧な知識だったので訪れた後に調べてみると、鳴門海峡は狭く浅い形をしていて、流れの速い潮が遅い潮にぶつかり、速い潮が遅い潮の方向に曲がってしばらくすると渦ができますということでした。
実際に力強く波同士がぶつかり合うところをみると、かなり大きな話にはなりますが、自然の力やどれぐらい先まで続くか分からない海の景色に私がいつもみているような景色たちがなんだかつまらなくみえてきて自然の重みというものを強く感じました。(教科書に出てくるような文章になってしまった、)また見てみたかった風力発電機をかなり遠くからですが、みることができ「あれが風力発電機か、!」となりました。(いつか実際みてみたいと思っていた)

渦の道を出てその先にある千畳敷展望台まで歩き、少し買い物をして美術館に戻りました。
美術館に戻ってから少しだけ時間があったので、入口で発行してもらった再入場の券を使ってシスティーナ礼拝堂を再現した部屋にもう一度行き今度はゆっくりと鑑賞し、その後バスに乗り三宮に戻りました。
三宮に戻るとすぐにJRに乗り一駅先の元町で下車しました。神戸に行ったら行きたかった老舗洋菓子店エスト・ローヤルを訪れました。夜の18時が営業終了の時間だったためかなり急ぎ足で移動しました。閉店時間に近かったため、1番のお目当てのパンダシューをゲットすることは出来ませんでしたが、シュークリームと焼き洋菓子を何種類か買ってお店を出ました。パンダシューを買えなかった私にお店の方が親切に売り切れる時間などを教えてくださいましたが、明日も時間的にお店を訪れることは不可能でした。また神戸に行く機会があれば次こそは食べたいなと思います。
その他に夜ご飯を買い込み、ホテルにチェックイン。明日訪れる洋館の経路などを検索しながらシュミレーションしてこと細かく予定を決めていきます。今回洋館を改装して作られたスタバに訪れ朝食を摂る予定でしたが、改修工事のために1ヶ月間閉店となり行くことが出来ませんでした。今は修復も終わり、通常通り営業しているようなのでぜひ訪れてみてください。
自分が思っていたよりも動いて疲労が取れていいなかったのか、予定していた時刻よりも遅れて起きました。せっかくの旅行だったので、少し無理をしたかったのですが誤魔化せないです。
夜にしっかり準備をしてから寝たので、あとはホテルから出るだけの状態で昨日の自分を褒めたかったです。今回異人街に滞在できる時間がかなり短く、特に行きたいところのみをしぼって訪れました。そのため中に入らない建物は開館時間前に外から眺めたり、写真を撮ったりしました。寝坊した分を取り返そうと急ぎ足で周り、風見鶏の館の開館時間前にはみたかったところは全て見終えました。山手八番館やハンター迎賓館はかなり坂の上あり、スニーカーで行くことをおすすめします。また夏の日中は暑さもきつくなるので、早朝に行くのがいいと思いました。
風見鶏の館に着くと二館券を購入し、中に入りました。念願の風見鶏の館で脳内フル回転させて様々な情報を吸収しました。館内は解説がたくさんあり、知識の吸収を手助けしてくれました。また知らなかったのですが、風見鶏の館を舞台にしたNHKの朝ドラを昔やっていたらしくそれ関連のものもたくさんありましたが、私は全く知らなかったです。(私の生まれるかなり前でした。母に聞いたところ母も特に知らないようです)
私はずっと花の装飾のある家具がとても好きなので、いつも建物をみにいくと探してしまう癖があります。花の装飾と言えばやはり庭園美術館が王道ですが、風見鶏の館にも多く取り入れられていました。好き!と思った空間があるのでみなさんに共有します。

可愛いが溢れる空間、、、


これ可愛すぎませんかね、これを見つけた瞬間かなり興奮しました。暖炉の両端、ダイニングの一部分というところにあり、私も自分の家作るってなったらこれ欲しいなと割と切実に思いました。(家を建てる予定も全くありません)
あとは二階にあるドアのすりガラスも綺麗でした。派手なものが多い中、質素めで日常の一部というものがみえました。(それまでの部分は日常とは言い難いものだと思ってしまうぐらい豪華でした)
萌黄の館はより日常感の溢れるものでした。こちらは小物ひとつひとつが可愛らしく、それが集まっている集合体というイメージです。「乙女建築」って感じです。(私の好きなドラマより)1階の暖炉周りの日本画の装飾、階段の柱の花模様、2階廊下の灯りとたくさん気に入るものがありました。また実際に使われていたメイドさんを呼ぶ呼び鈴なんかもありました。そして最後忘れてはいけないのが、出口の扉の上にあるステンドグラス。上品でありながら、爽やかな色づかいで外装の色ととてもあっていました。
無料で入館することの出来るラインの館にも行ってきました。ステンドグラス風のライトや蓄音機なんかもあって、洋館そのものだけでない魅力を感じられたところでした。
その後は予定していた電車に乗り、関空へ。この時実は1週間前にも大阪に旅行に来てたので、なんだかその時を思い出したりしました。peachでチェックインして今回は全て持ち込みのみで済ませる予定だったので、事前に荷物を計ると、6.7kgで規定の7kgギリギリでした笑peachのターミナルはあまり何も無いので、ちょっとお店をみたら、保安検査場を通過し昼食を取りました。ここで気になる文庫本も購入。
そしてあっという間に搭乗し、離陸したと思ったらすぐに寝てしまい、いつの間にか羽田に着いていました。
関東に戻ってこれて、初一人旅も終わって安心が少しありました。自分が生まれ育ったところが心地いいなって自然に思えました。これも新しい発見です。次はどこに行こうかと旅モチベもかなりあがりました。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
また読んでくださると嬉しいです。

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