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詩) 日用品

不愉快な気持ちのまま
どっしりおもたい器を
洗っている途中で
ふとそのまま
落としたくなる衝動を
おとなのわたしは
ただ妄想する
無邪気を越えた思春期で
責任をとってくれる人に
あてがあるなら
投げつける

散らばった破片
すべての割れものを
回収するむなしさ
知る経験をしたら
ただ空想し
洗いにくい形と重さ
想像する
自分は決して
二重苦は選ばない
哀しみは増やさないと
心に誓う

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