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大河ドラマ光る君へ感想(第13~15回) ~中関白家の時代はきたけど不穏だよ~

どうも、古の平安中期オタク(中関白家推し)です。
兼家パパがお亡くなりになって中関白家(道隆)の時代がきましたが、手放しに喜べないストーリー構成!考察し甲斐があるよ!ということでいってみよ~~(謎テンション)


↓前回

※以下、史実に言及します。若干ネタバレになっている気がするので、純粋にドラマとして楽しみたい方は読まないほうがいいかもしれません。
※ただのオタクの感想なので解釈違い等ご容赦ください。

兼家パパの最期とやっぱり残念な道兼さん

兼家パパの老いと死の演技すごかったですね・・。
後継者についての語り、「守るべきは家」「政は家の存続」「人は皆死ぬが、家は生き続ける」「その考えを引き継げるような者が後継だと思え」・・まあ、なんともわかりやすい価値観のご説明。兼家パパは三男で、色々あってようやく自分の家が軌道に乗り始めたところだし、自分はもう長くないけど家は永遠にあって欲しいっていう祈りなんだろうな。
ストーリー終盤でこの兼家パパの回想が入って、一家三后を成し遂げた道長が「家の存続」を体現しました!めでたしめでたし!ってなりそうな気がする・・。

そんなわけで後継者は順当に長男の道隆を指名し、ブチ切れる道兼さん(知ってた)
自分がされたような道具扱いを、妻にも娘にもしてしまうので普通に嫌われます。娘が入内すれば逆転チャンスも残ったのに、、、もう無理ぽです。
と思ったら道長が寄り添ってくれて、やや救いがありそうな感じ??それにしてもこのドラマは道長を聖人化しすぎているきらいがあるぞ・・・。

中関白家あれこれ

さて、にわかに盛り上がってきました中関白家界隈!!
しかしながら色々言いたいことがありすぎる!!!

第15回のタイトル「おごれる者たち」って・・

おごれる者は久しからずって平家扱いですか???
別にこの時点では道隆安泰ではなくね??
定子様は中宮になって一条天皇の信頼も厚いけれども、まだお子はいないわけだし、男児を産む→東宮にする→天皇にする道筋が確立するまでは別におごっていたわけではないのでは~~~~と中関白家推しサイドからは見てしまう。
でも道隆&伊周がおごっていたから貴族も反発するし疫病も流行る・・・うーん・・・・。

貴子様~~伊周を甘やかしすぎでは~~

「本当に伊周は、漢詩も和歌も、笛も弓も、誰よりも秀でていますものね」
「(定子様)母上は兄上が大好きで、手放したくないのね」
「そうですよ」

この一連の流れめちゃ笑った。
ちょっとあまりにもフラグになりすぎるから、謙虚になるようにちゃんと躾をしてくれ貴子様~~(笑)
そりゃ顔が三浦翔平なら甘やかしたくなりますけど~~(笑)
一足飛びに昇進させる道隆も良くないですね。自尊心が高くなりすぎると行く末が心配(ガチ)

道長VS伊周の弓比べ

(道長)「さらば、延べさせ給へ」と仰せられて、また射させ給ふとて、仰せらるるやう、(道長)「道長が家より帝・后立ち給ふべきものならば、この矢当たれ」と仰せらるるに、同じものを、中心に当たるものかは。
次に帥殿射給ふに、いみじう臆し給ひて、御手もわななく故にや、的のあたりにだに近く寄らず、無辺世界を射給へるに、関白殿色青くなりぬ。
また、入道殿射給ふとて、(道長)「摂政・関白すべきものならば、この矢当たれ」と仰せらるるに、はじめの同じやうに、的の破るばかり同じ所に射させ給ひつ。

大鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)

次回予告にあってから非常に楽しみにしていた大鏡の弓比べ。
元ネタの大鏡では道長が勝手に入ってきて勝手に願い事を言って中心に当てますが、本話では伊周からけしかける形になってます。
道長は政治の話をしに来ただけなのにしぶしぶ参加させられて、伊周がした願い事をそのまま言う(本心ではない)ということで、このドラマのストーリー的には超自然な流れ!!
だから道長上げしすぎなんだって~~~(悲鳴)

清少納言のキャリア観

生ひ先なく、まめやかにえせざいはひなど見てゐたらむ人は、いぶせくあなづらはしく思ひやられて、なほさりぬべからむ人のむすめなどは、さしまじじらはせ、世のありさまも見せならはさまほしう、内侍(ないし)のすけなどにてしばしもあらせばや、とこそおぼゆれ。

枕草子 22段 (角川ソフィア文庫)

まひろの家にききょうが訪ねて、宮中に出仕したい志を語るシーン。
Twitterでも話題になっていましたが、枕草子からのキャリア観の引用ですね。
前途に大した望みもなく夫に尽くす人はえせざいはひ(えせ幸ひ)=見かけだけの幸せって大層な言い方である。
私も専業主婦になるの無理派なのでわかりますが、並行して描かれていたまひろの社会貢献軸と比較すると自分本位に見えすぎるのでは?とちょっと心配になってしまいました・・。
にしても1000年前にこれ言ってるの本当にすごいです。

清少納言初出仕、定子様との出会い

宮にはじめてまゐりたるころ、物のはづかしき事の数知らず、涙も落ちぬべければ、夜々まゐりて三尺の御几帳(みきちやう)のうしろにさぶらふに、絵など取り出でて見せさせたまふを、手にてもえさし出づまじうわりなし。

枕草子 178段 (角川ソフィア文庫)

原作(?)は恥ずかしくて夜しか顔を出せないしまともに喋れない感じですが、ファッサマ清少納言は最初から堂々としててこれはこれで良いですね。
「清少納言、末永くよろしく頼む」「仰せかしこまりました。この上なき誉れ、一身にお仕え申します」は泣いちゃうんだよなあ・・・。

それにしても貴子様から「昼間は後宮の長としてゆるぎなく、ここに集うすべての者の心を引き付け、輝かなければなりませんよ。中宮様が輝けば、摂政様の政も輝きますゆえ」のお言葉があって清少納言が呼ばれるの最高ですね。
あーーーーほんとこれでしかない!定子様が中関白家の光なんだ~~~!尊い・・・。

最後にひとつだけ言わせて ※歴史ネタバレ

あと7年..… ・゚・・:*:・(つД`)・゚・・:*:・ウワァァァァァン
これから起こることを想像すると私の情緒が持つか心配ですが・・・でもしっかり描いてほしい・・・・。

とりあえず今回は以上です。ではまた。

↓続き


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