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大河ドラマ光る君へ感想(第9~12回) ~紫式部と清少納言の創作性の対比など~

どうも、古の平安中期オタク(中関白家推し)です。
あっという間に一条天皇が即位されましたね!もうすぐ中関白家ハッピーライフがはじまる予感がします!!おっきい伊周も出たしw
というわけで色々な感想です!


↓前回

※以下、史実に言及します。若干ネタバレになっている気がするので、純粋にドラマとして楽しみたい方は読まないほうがいいかもしれません。
※ただのオタクの感想なので解釈違い等ご容赦ください。

政争と一条天皇即位

986年(第12回)時点 天皇家サイド

道兼さんと寛和の変

第8回の道兼に同情したのにDV痕は自作自演かーい!にしても喜んで父上に使われてる道兼さんやっぱり怖いよ!
花山天皇の信頼を掴んでそれを裏切るというこの計画の肝は道兼さんで、実際一番頑張ったのは彼なのに、結局父上からの扱いも変わってなくてやっぱりあないとほし。どこでも嫌われる云々の語りは、一部演技だったとしてもやっぱり本質な気はする…。大鏡にもボロクソ書かれてるし…。

それにしても寛和の変、ドラマとして見ると結構ガチなクーデターでした。色々根回しはしていたものの失敗する可能性はあったわけで、そこに備えて道長を配置しておく兼家パパやり手ですわ…。
後世から歴史を見ると全部確定事項的に見てしまいがちなのですが、ドラマではリアルタイムで生きている歴史上の人物たちを想像することができるわけで。バタフライエフェクトで未来が変わっていた可能性なんかも感じられて、自分が今ここで生きている奇跡を感じますね(急なエモ)

中関白家と安倍晴明ご対面シーン

986年(第12回)時点 藤原家サイド

クーデターが成功したことで一条天皇即位&兼家パパが摂政になり、道隆様もご出世されました。
で、第11回の中関白家大集合&安倍晴明ご対面シーンですよ!!
すでにこの伊周、やらかしそうな雰囲気で最高である。
人望があった道長と、周囲の反感を買っている伊周の対立の構図がもう見える~~複雑な心境~~~~!

中関白家って、政情における自分の役割を理解して適切に振る舞えていたの、定子様だけなんですよね…。
健康に留意して長生きすればよかった道隆と、謙虚に振る舞って着実に事を進めていればまた状況が変わっていたかもしれない伊周。その中で定子様だけが家の命運を背負って孤軍奮闘されており、清少納言はそれを理解し支え続けたというのが何とも切ない。
そんなうまくいかないところが好きなんですけどね〜中関白家。

というわけで阿古の隆家も含めて中関白家ほぼ勢揃いしました。
兼家パパも次回予告で寿命を心配してたし、道長も倫子と結婚して第13回の相関図にもう彰子様のお名前がある!ので!ついにメインの政争が始まるぜ!!!という感じでテンション高まってきました。
この後どう描かれるのかとても楽しみです。

紫式部と清少納言の創作性について

さて、珍しく紫式部の話もしようかと思います。

私も物書きの端くれなので、文章を書くときにエネルギーが必要ということは想像できます。
才能に恵まれた下級貴族の娘である二人が、それぞれ源氏物語(長編小説)と枕草子(随筆)を書いたところにエネルギーの違いが出ていて面白いですし、このドラマでそこまで描かれそうでワクワクしております。

この紫式部、めっちゃ源氏物語書きそう

いや、書くんだけど という正論はさておき。
紫式部が出仕するまでに様々な人生経験があって、諸々の全部の感情が筆に乗っていると想像すると、あのウェットな源氏物語という長編大作小説が生まれるのは納得です。
第12回時点ですでに言いたいことも言えない世の中じゃポイズン状態ですし、この後も紫式部の人生のイベント盛りだくさんかと思うので、作中で登場人物に思ってきたことを全部語らせるんだろな…。
ドラマ上の出来事があの物語を書くエネルギーになっていくというのは筋が通っていて、具体的にどうやって筆を取り始めるのかというのはとても気になります。

対して清少納言の創作性について

清少納言のアウトプットは随筆ですし、ドライというか、ビジネス要素が強いという印象です(苦しい立場になった定子様と中関白家を支える目的が大きいと思うので)。その言葉や貴族とのやり取りの端々に知性とセンスがあるところが良いですし、清少納言から定子様への愛も、定子様からの清少納言への信頼も本物だと感じられるから好きなのです。
清少納言が定子様強火担になって枕草子を書いてくれたおかげで、1000年後の我々も定子様の素晴らしさについて知ることができたんですよ。
よ~し、皆、推しについて書こう!1000年後に残るかもしれない!

余談:鳥辺野に行った話

去年の12月にふらっと京都一人旅したのですが、その時に鳥戸野陵も行ってました。定子様のお墓です。
泉涌寺から少し入り組んだ道の先にある鳥戸野陵周辺は歴史オタクくらいしか知らないと思うので、私が訪れたときは誰もいなかったです。静かで見晴らしも良く、定子様を感じて感慨深かったです。

ちなみに詮子と合葬でした・・

なのでドラマ内で鳥辺野って出た瞬間反応してしまった・・!
清水寺近くの六道の辻が鳥辺野の入口とのことなのですが、私が泉涌寺~鳥戸野陵あたりを歩いた感じだけでもめちゃ広だったので、ドラマ内でよく直秀見つけられたな~と思って見てました。カラスが教えてくれたんかな…。


それにしても花山天皇在位2年(984~986年)、第4回~第11回まで結構じっくり描かれましたね。寛和の変までの道のり+道長の結婚話&それに繋がるまひろとのラブストーリーがあったので盛りだくさんでした。

次回以降も楽しみです。ではまた。

↓続き

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