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お山出版の紹介(編集部)

子供に読み聞かせる絵本が私にはちょうど良い。勝手が良いから「ちょうどいい」のでなく、心地よさが「ちょうどいい」のだと思う。子供は何度も同じ本を読む。お気に入りの本を読んだ時の感覚を繰り返し味わっている。

お気に入りを読んだら、また遊んだり宿題をしたり眠りについたりする。私はというと、ちょっとしたヒントを得たい時に本を読みあさる。偶然手に取った本に、思わぬヒントを貰えることが本当にある。

私は本を読むスピードが極端に遅い。中学生になる子供に「お母さん、これいいお話だったから読んでみて。」と言われて本を一冊預かるが、一向に進まない。漫画も遅い。つまり、すごく遅い。

ストーリーにはテーマがある。作者は私には想像もつかないような世界を生きてきた。更に、経験したこと体感したものを文章に表現することができて、そこに思いやメッセージを乗せることもできる。

できるのにあえてなのか、彼の物語には、読み手にそのテーマを押しつける感じがない。偶然出会った作品の中に一つでもお気に入りがあれば嬉しい。と考える彼の書き手としての姿勢が、小説を読むこと自体に身構えた気持ちを軽くしてくれる。

一つ読んだらエンジンをかけて仕事場に向かおう。この洗濯物を干し終わったら、珈琲を淹れて1つ読もう。そんな風にショートストーリーが、皆さんにちょうどいい加減で寄り添うものの一つになれたら私も嬉しい。

小説は講談社が運営するNOVELDAYSに移動しました🙇‍♀️

【お山出版編集部】

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