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クライミング上達マガジン

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クライミングの上達方法や練習方法について発信していきます。
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#ロッククライミング

クライミング上達マガジンの紹介お山出版編集部

クライミングにまつわる皆さんのお悩みをケース別にピックアップ。編集部がおすすめの記事をご紹介します。 クライミング上達マガジンのハウツー記事は、まもなく40作。皆さんいつも本当にありがとうございます! 編集部では今回、良くあるケースを5つピックアップして見ていきたいと思いますが、自分と似ているケースや気になる部分を参考にチェックしてみてください。自分に合った技術を、自分のペースで伸ばしていく、その為のヒントを一緒に見つけていきましょう。 noteクライミング上達マガジン

初心者の皆さんに向けて

クライミングを始めて「上手くなるにはどうすれば?」という質問をよくもらいます。私もクライミングを始めてすぐの頃は同じように思っていました。しかし、上手くなろう、と思いながら何年もクライミングをしていると「上手くなるためにはどうすれば?」という思考は、精神的な負担が大きいことが分かってきました。 自分の中になぜそのようなことが起きたのか、理由は簡単で「上手くなる」という目標にはゴールが無いのです。上手くなるとは具体的にどのような状態を指すのか?具体性はありません。漠然と上手い

終了点の使い方それぞれの方法と判断基準

はじめに今回はスポーツクライミングエリアにおける終了点の使い方を解説していきます。終了点はクライミング終了後、下降のために重要なポイントです。 クライミングルートというのは、自然の岩壁をクライミングのルートとして見出した最初のクライマーがボルトを埋め込んだり、カムやナッツを使って1本のルートとして完成させることから始まります。その際に、どのようなタイプのボルトを使うのかは初登者の判断に委ねられます。強度とコストの両面から考えると、グージョンボルトと言われる拡張型のボルト

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終了点の残置カラビナでトップロープクライミングをしてはいけない理由

はじめにクライミングのルールには大まかに2種類があります。ひとつ目は、他者に配慮するためのルールです。ふたつ目は、安全を確保するために必要なルールです。 ルールには特性があり、誰が、何に向けて行う行為なのか、その境界線を分けて考える必要があります。今回は、終了点の残置カラビナをどう使うのか?にテーマを絞って進めていきます。 ひとつ目のルール多くの方が知っているように、残置のカラビナはロワーダウンの時に使うものです。残置カラビナは、クライミング終了後すぐにロワーダウンに移

クラッククライミングで押さえておきたい3つのこと

はじめに今回はクラックについて書きました。フリークライミングやクライミングジムでのクライミングに比べて、クラッククライミングを始めるにはハードルが高いと感じる人も多いようです。 ハードルが高いと感じる大きな理由としては、カムと呼ばれるプロテクションのセットとクライミング技術の習得が難しいといったイメージが先行しがちというとことが挙げられます。確かに、ボルダリングなどに比べるとプレイヤーの数が圧倒的に少なく、そういった背景に比例して技術を簡単に教えてもらえない、知り合いにクラ

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恐怖とクライミング

恐怖とクライミングの関係今回はクライミングと恐怖の関係について考え、また、これから恐怖とどう向き合っていくのか?私の経験も含めた観点から話を進めていこうと思います。 著書『Death「死」とは何か』の中でシェリーケーガン教授は言います。理にかなった感情としての恐怖は何か?この本のテーマは死を哲学的に考察することですが、その中で恐怖と死との関係性について話す場面があります。 「クライミング中に滑落してしまうのでは?」という考えを抱いた人は少なくないはずです。逆にそういった疑

ハンドクラック攻略

クラックとは クラックは岩に走った亀裂、隙間のことです。クラッククライミングというのはこういった形状の岩を登ることを指します。 現在はクライミングジムの普及によってフェースを登るクライマーの方が人口的に多くなりましたが、クライミングジムが普及していなかった時代にはクラッククライイングが主流な時代もありました。 クラッククライミングとフェースクライミングには大きな違いが3つあります。 1つ目はボルトが設置されていないこと。このためクライマーは自分でクラックの中に安全のため

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「足が滑ってしまう」理由はこれ!

はじめに自然の岩場で「足が滑ってしまう」という悩みを抱えている人も多いと思います。人工壁で足を使って登っていたつもりだったのに、自然の岩を登ったらサッパリだった。という経験者の方も居ると思います。 今回はそういった方々に向けた処方箋的な記事を書いてみました。 テーマを、1クライミングシューズ、2足の使い方、3手の使い方、4体勢、の4つのフェーズから滑ってしまう原因を考えてみました。足が滑ってしまう理由は一つではありません。様々な要因が重なって「足が滑る」という一つの現象と

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クライミングシューズは痛みを我慢して履くもの!は都市伝説なのか?

痛いクライミイングシューズいきなり結論になってしまいますが、私は痛みを我慢しなければ履けないクライミングシューズは使いません。 ある程度の圧迫感は必要ですが、痛いほど強く圧迫するようなものは履きません。特に小指側が強く圧迫されるものは自分の足に合っていないことが多いので、そういったタイプのクライミングシューズは選ばないようにしています。 私は日本人特有の幅広の足なので、見た感じが細い作りのクライミングシューズはフィットしません。 講習会などで、新しいクライミングシューズ

登山グレードを知ろう

山岳事故 山岳事故の約56%は転落と滑落と言われています。 筋肉や神経系に関する体力が足りていないことが大きな理由ですが、そもそも行きたい山と行ける山がマッチしていない登山者も多く、そういった意識と肉体の乖離が事故を誘発しています。 事故を起こしているのは、60代以上の事故が最多で、登山経験10年以上というベテランの方々もいます。 若い頃の記憶が残ったまま、体力と技術が低下していて、それに気づかないまま危険な領域に足を踏み入れてしまうというケースが「途中で引き返す」とい

デシマルグレードには130年の歴史あり!!

1890年普段、私達がクライミングで使っているデシマルグレードはアメリカで使われているモデル、ということはよく知られています。 「5、8」「5、9」「5、10」という数字の上昇に合わせて難易度が上がって行きます。 前半の数字は登山のレベル(クラス)を表します。 後半の数字で難易度を表しています。 1890年、アメリカンアルパインクラブで提唱されたデシマルグレードはさらに細分化されていて、大きく3つのシステムで構成されていました。 1、クラスレイテイングシステム 普段私た

マルチピッチクライミングでおさえておきたい8つのこと

1、持って良いホールドダメなホールド クライミングジムでホールドを持つとき、持っているホールドが壊れる事は普段あまり想像しません。極力ホールドの破損が無いように管理された状況がクライミングジムですが、マルチピッチクライミングでは脆いルートもあります。 そういった脆いルートではホールドを引っ張るような動きをすると、持ったホールドを壊してしまう恐れがあるので、なるべく重力に逆らわないように真下に引くように力を込めてホールドを保持します。 人工壁でのクライミングに慣れていると

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運動神経とはなんなのかという話

すばり結論から言うと、以下の3つの要素を器用に使い分けられる事です。 タイミング=時間的な調整 スペーシング=身体の各部位の空間的位置関係の調整 グレーディング=発揮される力の強弱の調節 引用元“discutiamo insieme!” シンプルとてもわかりやすい概念で、説明もしやすい、便利な考え方です。クライミングでなかなかムーブが成功しない場合、自分自身にとってどの要素が欠けているのかを瞬時に判断することは難しいです。 ですが、この3つの要素に分けて考えると、案外

鍛える筋肉は2つ!!5分で出来る自宅トレーニング

クライミングのトレーニングクライミングには様々なトレーニングがあります。最も効率的なトレーニングは登ることそのものですが、今はさまざまな原因でクライミングジムやクライミングエリアに出かけられない人もいるでしょう。 また、普段住んでいるエリアのクライミングジムが営業をやめてしまったと言う話も最近よく耳にします。 そこで今回は、クライミングで最も重要な身体の部位のトレーニングを行うとともに、実際にクライミングをしてなくても、ある程度のパフォーマンスを維持できるトレーニングを紹

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