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【計画的偶発性理論】キャリコンの学科について

 前回、キャリコンの実技について書いたので、学科についても書きたいと思います。ただ、理論を中心に内容が非常に多いので、全体感はこちらをご覧ください。
みんなで合格☆キャリアコンサルタント」です。試験対策目線ですが網羅的に知識を深めることができるおすすめのHPです。僕もお世話になりました。(2回落ちましたが、これは僕の力量不足でしかありません)

 ここでは、大人気クランボルツ先生の理論についてまとめてみました。何が人気かって、代表的な理論である「計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス)」が、「V.U.C.A」と称される今の時代にマッチしまくっているからですね。

 ジョン・D・クランボルツ。(資料によってはクルンボルツと表記)スタンフォード大学院教育学研究科の名誉教授。アニメ「ONE PIECE」の「"D"の意志」を持つ男みたいでカッコいい。笑
 そんなクランボルツ先生が1999年に提唱したのが、前述の「計画的偶発性理論(プランドハップンスタンス)」です。結構新しいですね。

キャリアは100%意のままにコントロールできない。およそ80%は偶然の出来事によって決定されているものである」と言うものです。数字はともかく、感覚としても非常に説得力がありますよね。
 後述しますが、「じゃあ人生ほぼ運ゲーなのか?」というわけでもなさそうです。

【理論を受けての感想と理解】

・じゃあ計画立てしてもしょうがないじゃん

 最初に聞いたとき、そう感じました。しかしよくよく聞いてみると、これは決めつけによる選択肢の狭めにSTOPをかける話であって、それとは別に「方向感の大事さ」を示唆していることが分かりました。
 方向感を定めておかないと、各々が欲する方向感に見合った偶然、「自身が望んでいる偶然」が舞い降りてこないということですね。
 ゴールを設定し、なんとなくでも良いので行きたい方向感を定めることによって、ある程度意図する範囲の偶然が発生してくる。だからこそゴールの設定は必要だと認識しています。

 一方で、ゴールを端的に決めすぎてしまい、それ以外を受け入れられないというスタンスにしてしまうと、偶然による出来事が全てマイナスに感じてしまい、「自分のゴール設定は間違っていたんだ。自分はダメな人間だ。」という思考に陥ってしまう。完璧主義の弊害みたいな認識ですかね。
 計画的偶発性理論は、このような固定観念を、良い塩梅に解消してくれる理論ではないかと思います。僕がこの理論を好きな理由も、この辺りにありそうです。


・何が起こるかわからないとか怖すぎる

 よく「逆境やスリルを楽しめ!」とか耳にしますが、そう簡単には受け取れません。僕も今もそうですね。それは元々の素養や、そういう人間と多く長く関わって来たりとか、それなりの経験をした人だからこそ見える景色でもあると思います。笑

 とはいえ、何が起こるかわからない未来を日々怯えながら過ごすわけにもいかないので、「みんな怖いんだ」と思うようにしました。勝手に徒党を組みました。世の中レベルで何が起こるかわからないので、それが普通ととらえて心を軽くすることにしました。
 だからこそリスクを負って挑戦する人がすごいんですよね。みんな怖くて行動に臆してしまうから。

【これを押さえれば偶然を味方に!?クランボルツ先生からの金言】

1.好奇心(Curiosity)・・・絶えず新しい学習の機会を模索し続ける
2.持続性(Persistence)・・・失敗に屈せず、努力し続ける
3.楽観性(Optimism)・・・新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考える
4.柔軟性(Flexibility)・・・こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
5.冒険心(Risk Taking)・・・結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと
6.開放性(Openness)・・・自分の想い、気持ちを周りに向けて発信する

 この6つ、試験にめっちゃ出ます。僕の時も出ました。

不確実なこの時代、ほぼほぼ偶然によりキャリアは形成されていく。それを自分らしくしなやかに、偶然なんだけど必然かのように、豊かなキャリアを描く上で必要な6つの要素です。

 それができれば苦労はしないんだ、という声も聞こえてきそうですが、何度見返しても今この時代に必要な要素と感じます。
 理論というものは、それをどう捉えどう行動に活かすかが大事なので、知っているだけではあまり意味をなさない、そういうものだと考えています。
 それを踏まえ、まずはこの要素が理論として存在するということをインプットしてもらうと良いと思います。


 キャリアコンサルタントは、これら理論を膨大な量詰め込むわけですが、それらをどう扱い、どうクライアントの行動変容を促し、どのようにありたい姿へ「自ら」近づいていけるよう伴走できるか。ここが最大の役割だと認識しています。

「ざっくりやりたいことやありたい姿をまずは考え描いてみて、思考が止まったところである程度動いてみよう。

色々起こる。想定外のことが。良いこと悪いこと。

でも、それはあなたが進みたいと思っている方向に幾分か関連している範囲での不測の事態だと思うんだよね。

選択を迫られたのなら、どちらを選んでもあなたらしいだろうし、障害であれば、あなただからこそ乗り越えられる障害なんだと思う。」

計画的偶発性理論をベースに、僕が僕に送りたい言葉。
さぁ「V.U.C.A」の時代を楽しもう。

では。

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