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決算書を難しく考えているのかい?

今回はタイトルにもある通り、
みんな決算書を難しく考えているんじゃないか?という件について
つらつらと書いていきます🐈

内容はクイック(10分)です。


まず結論から🐈

決算書、ぜーんぜん難しくない!
業界特化型のブログ位の感覚で読めば、むしろ面白い!
3ヵ月に一回のニュースレターだと思って内容を楽しもう!

私たち個人投資家は、最初から何でも理解できるわけじゃない。
わかる決算、わからない決算、当然ある。
全部理解できる必要なんて全くない。

わかる決算だけ読めばいいんじゃないかな?

半年とか1年決算読みをやってれば、自分が好きなセクターとか得意な業界が見えてくる。(ちなみに私は食品流通と銀行の決算が好きw)

要は定点観測するのが決算読みの醍醐味であって、毎四半期ごと同じ視点で観察し続けることで、その業界の変化やその会社の業績の変化にいち早く気付けるのが、決算シーズンの楽しみなのです。

そして、これが私はミソだと思っていること。

この決算は良いの?悪いの?
そんなことわからなくていい。答えはマーケットが教えてくれる。

株価が上がったなら良い決算だったし、下がったなら悪い決算だった。
そういうことだと、自分に言い聞かせて理解する。

ダウ理論においては「価格 (平均株価)は全ての事象を織り込む」が原則。
ポジティブ要素もネガティブ要素も、一瞬で株価に織り込みます。
テクニカルは、ファンダメンタルズを内包するということです。

なぜなら世界には、あなたよりも100倍賢い東大出身、ハーバード出身、北京出身などのスーパーアナリストがゴロゴロいるし、そんなアノテーターに鍛えられたスーパー決算読みAIアルゴリズムが存在するから。

彼らが誰よりも早く、良い決算の銘柄に大金をぶち込むんです。
だから、値動きがすべてであり、ダウ理論最強、テクニカル最強なのだと言えます🐈w


だから、あまり決算書を難しく考えないでください🐈

決算を読んで出し抜いてやろう!みたいな堅苦しいことは考えずに、良い決算書に出会ったらラッキ〜くらいの気持ちで🐈

せっかく儲かるチャンスが年に何回もあるんだから、楽しまないと!


とは言っても、決算書の読み方なんてわからん!
さっぱり分からないから諦めてる!

という方もいるでしょう。

今日はそんな方向けに、私の決算書の読み方を伝授します。


決算書の読み方は人それぞれ


人によって、決算書のどこを読むというのは全然違ったりするものです。

人の好き嫌いと同じです🐈

外見がいい、ステータスがある、中身がいい、お金を持っている、勢いのある業界で仕事をしている、去年より痩せて身長が伸びた、などなど見るべき項目は多岐にわたり、どの項目をどう評価するかは人によって全然違いますよね。

決算書も一緒で、評価する点がみんな違います。
だからどこを見ろとは一概には言えないのだと思います。

もちろんファンダメンタルズガチ勢は、決算書全部読めて全部理解できた方がいいに決まってるんですけど🐈ww

以下に、私が最近決算書で見ている項目を簡単に紹介したいと思います🐈

参考になるかどうかは別として、こんな見方もあるのか〜と思っていただければ幸いです🐈w


題材は10月13日に決算が出たばかりの良品計画。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7453/tdnet/2345020/00.pdf

ちなみに私はあまり好きじゃない企業ですw
お洒落で北欧感あるブランドイメージとは裏腹に、IRから伝わってくる印象は「何としても予算達成させるんや!!!」という隠れ体育会系の空気。
その辺がちょっとチグハグな印象なので、好きじゃないのです🐈


2023年8月期末決算

まず売上(営業収益)を見ます。
小売店、モノ売ってナンボの会社ですからねw

コロナ明けのリオープンで新店舗も増えてるし値上げもしてるでしょうから、前年比の売上が17%程度増えるのは当然です。今回通期計画である5850億円には36億円届かずビハインドしました。たかが36億、されど🐈w

物を売って利益を得るビジネス、利鞘は命ですから営業利益は必ず見ます。
円安による原材料費や光熱費の高騰などキツかったと思いますが、計画値の300億円を超える331億円で着地しました。これならお天道様も許してくれそうだね🐈w

利益率は前年の6.6%から5.6%にダウン。
どちらにせよ薄利の商売ですが、現場の店員さん達には頑張ったで賞をあげたいパフォーマンスです。

次に一株当たり純利益(EPS)を見ます。
利益率が落ちてるので、当然ですが前年比マイナスです。
この一株あたり純利益に対して、配当性向⚪︎%という格好で配当金が出るのが一般的なので、EPSは株価にめっちゃ影響します。

見た感じ、良品計画は配当性向は関係なく下限金額があるみたいです🐈w

次に純資産の前年比を見ます。

22年の8月期末時点では2448億円だった純資産が、今期末では2674億円に増えています。226億円積み上げです。時価総額が5200億円程度なので、まあまあという感想。この増えた純資産の内訳は後ほどバランスシートで確認します。

そして最後、来期の予想です。
売上も強気ですが、利益の予想はもっと強気です。

増益のためには値上げも辞さないし、お客様をもっともっと不便でお洒落な生活に誘ってやる〜ということでしょうか🐈(適当w)

まあ最近は冷凍食品とか、プライベートブランドのRTD商品(食品等)に力入れてますからね。雑貨より利益率が高いのでしょう。

見て欲しいのは一株当たり純利益です。
先ほども出てきました。このEPSは別名「稼ぐ力」と呼ばれ、株価に対していくらキャッシュを獲得できるのか?を見る指標となっています。

つまり来期は今期の1.5倍ほど利益稼ぎますから、待っててくださいや!
ということです🐈w

ええー、本当かよ。ちょっと無理しすぎじゃない??
店員さん、やつれたり倒れたりしない??大丈夫??

そんな気持ちになるから良品計画の決算は好きではないのですw

時価総額5000億クラスの企業からこれだけのコミットがあれば普通なら株価爆上げです。

EPSと株価は密接に関わっており、もし1.5倍で着地すれば、理論的には株価も1.5倍になるはずです。ホルダーさんは次の期末が楽しみですね🐈


2023年8月期末決算 セグメント別

私は、ダラダラ書かれた経営成績概況は読み飛ばすことが多いです。
大抵の場合、着地した成績について「コロナが〜ウクライナが〜資源高騰で〜」みたいな言い訳が書いてある部分。長い上に何も情報がない事が多いので気をつけてください。

まあでも、ここを見ることでマクロがわかったり、業界の浮き沈みや変化がわかったり、最近出た新商品が売れてるかどうかわかったりします。

読む価値がないということは全くないです🐈w

そんなことよりセグメント別を見て!
これを読むことで良品計画がどんなビジネスをしているのかがわかります!

なにより売上と利益の全体バランスがわかりますし、今どの分野が好調でどの分野が微妙なのか一目瞭然です🐈

さっきの利益率爆上げ計画についても、ここにヒントがあるはず!

営業収益は、既存店が伸び悩んだものの、生活圏への出店強化が寄与し、増収となりました。一方、円安および原材料高の影響により、営業総利益が伸び悩んだほか、人件費、出店関連や商品マーケティング等の費用 増加等により、営業利益は減益となりました。こうした状況の中、2023年1月から2月にかけて実施した一部 商品の価格改定以降、営業総利益の改善が進み、セグメント利益は、第3四半期以降、増益に転じました。

国内セグメントについて

国内はさっきの見立て通りですね。
新店増、費用増、値上げですw

中国大陸におきまして、2023年1月以降、経済活動の再開が進むなか、現地開発商品を拡充している生活雑貨が売上を牽引し、増収増益となりました。そのほか、台湾、香港、韓国も増収増益となりました。

東アジアセグメントについて

中国ではPB雑貨をやってるんですかね?
売上増、利益めちゃ増!って感じの着地です。

当期より、現地の文化や気候に合わせて独自に開発したアセアン向けの商品が、現地のお客さまの支持を得て、タイ、マレーシアを始めとする東南アジア各国の売上が好調に推移し、増収増益となりました。

東南アジアセグメントについて

東南アジアは大幅増収!
会社も大喜びで書いていますw
シンプルにマーケ好調って感じでよかったですw
売上規模は中国が1700億に対して東南アジアは300億程度の市場ですから、これからの伸びが期待できそうですね。

北米、欧州ともに売上が伸長し、前期の赤字から一転し、通期での黒字化を達成しました。なかでも、北米は店舗運営力の強化を図ったことで、業績が好調に推移しました。

欧米セグメントについて

欧米は何だか苦戦していそうです。
インフレをモロに食らって前期は赤字だったようで。

ということで、来期の大幅増収増益計画は日本の値上げによる利益寄与と、中国および東南アジアの伸びがKPIとなってきそうだと何となく理解できます🐈w


2023年8月期末決算 バランスシート

あとはまあ適当に、純資産が前年比で増えたうちの幾らかは新店舗の固定資産評価分ね〜とか。

2023年8月期末決算 バランスシート

出店に伴って短期の借入増えてるけど、長期の借入は減ってるね〜とか。
純資産増の残りは利益余剰金にヒットね〜。みたいなことを確認します。

緩くやってるけど、これは結構大切な確認です🐈w

変な会計やってるところはこの辺がワケわからなかったりして、違和感を覚えます。自分の身を守ることに繋がる大切な確認なのです🐈


どう?決算書って面白いかも、って思ってきた?


ねえねえ!次の決算書どれ?解説はやくしてよ!
そんな気持ちになっているとしたら、私の目論見は大成功です。

なっていなかったらごめんなさいw
そういう人はデイトレーダー目指してください🐈w

ちなみに今回の内容は、かなり初心者向けで浅く書いています。
利益を出すためのトレードにがっつり寄せた決算書の活用方法は、近いうちにとっておきの手法noteを出す予定ですので、そちらでご確認ください🐈


私は東大卒でもハーバード卒でも北京卒でもMBAでも中小企業診断士でもない兼業投資家ですので、決算読みが正しく出来ているか?理解できているか?ということについて100%の自信はありません。

だけど、読んでて面白いし、投資の糧になるから読んでいます。
そして実際に投資で結果を出しているから続いているのだと思います。


どうせ最初はちんぷんかんぷんなんだから、知ってる企業だけ見てみるとかでも良いと思うんですよ🐈

わかりやすい決算書を出す国際優良株なんてトヨタはじめ、いくらでもあるわけですから。


そうそう、1つ伝えたいことがあるとすれば、鉄は熱いうちに打て!とか魚は新鮮なうちに捌け!とかそういうわけじゃないですけど、決算は出た当日に読むのが面白いです。

同業他社が同日に決算出してたりするから、上から順番に読むだけで比較も自然とできますし。

何より、これは良い決算だなあ!とか、クソ決算だな!みたいな感想を持った翌日に値動きで答え合わせできるのは楽しいじゃないですか🐈w

ということで、少しでも決算書のハードルを下げられたら幸いです!

では最後に提案です〜🐈

このnoteを読んで少しやる気になったかも?というあなたに課題を出したいと思います。

10月23日(月曜)の引け後に、ニデック(日本電産)の決算発表があります🐈

これを読んでみて、どう感じたかTwitterでアウトプットしてみませんか?

私も挑戦します🐈w

そして、Twitterで私宛にメンションしてくれれば、フィードバックできるかもしれません。

思い立ったらやってみよう!
チャンスの神様には前髪しかない!

また今回のnoteを読んでどんな気持ちになったか、感想をぜひコメントやTwitter等でいただければと思います。拝読ありがとうございます🐈


納税してください🐈