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食べ塾:飲食業態は、立地と客層で大きくお店の「運命」が変わります!

  この投稿では、「飲食業態」と「店舗立地」及び「客層」で、
売上高も永続性も大きく変わることをできるだけ詳しくお伝えします。

そして、
できるだけ競争や競合をしなくて済むように、「差別化要素」を
はじめからもっておくことが必要という説明をします。

■「好きな業態を好きな場所で新規開業する!」
 自分本位の出店は、本当は危険がいっぱいです!

  個人飲食店の特徴の大きなものに、束縛がなく自由に考え、
自由に何もかにもしたいようにできる!・・・
という想いを持っている経営者の方が多くいます。

その通りです。
しかし、
お店を黒字にしたい、お金を儲けて裕福になりたいと思うなら、
繁盛するお店に「作り込む」ように経営しないと儲からない
ことを知るべきです。

<成功するためには、肝心なことは勉強すること>

「飲食業態」によって、立地の向き不向きがあります

●「飲食業態」によって、店舗の形に不利有利があります

●「飲食業態」によって、必要な客層が大きく異なります

●「飲食業態」によって、適正店舗規模があります


■立地が異なると客層も変わり、それぞれ
 飲食業態に必要な客層1位・2位・3位が
 あることを知っておきましょう!

  ある商店街立地の例では、
 1位(一番多い客層) : 主婦層(女性層でもやや年齢が高い)
 2位(2番目に多い客層):サラリーマン層(周辺会社に勤務の男女)
 3位(3番目に多い客層):買い物客(女性2人・親子・高齢者夫婦)
 
 という風にどの立地のどの店舗前でも
「そのエリアや店頭を歩いている上位3つの客層」がおられます。

<重要>
 この客層と新規出店の飲食業態を好む客層が「80%以上一致」
 させることができる立地が「最適立地」になり、
 黒字飲食店づくりの第一歩になります! 

(主な客層イメージ分類)
 客層が決まれば、料理形態・店舗の内装イメージ・食器の選び方・BGM
 好む食材を多くする・味付けの濃さ・カットの大きさ固さ・設定価格
 などの答えが続けて出てきます。どうすればいいかわかってきます。

<女性客>
クチコミパワーが大きい(1人が10人に伝えて10倍になる)

女性客全般  20代~70代の女性~女性が好む要素が必要です

主婦層全般  30代~60代(メイン)~味・見栄え・接客・価格に
        辛口評価をするがファンになるとガゼン良き味方になる

中高齢主婦層 50代~70代の主婦~子育てが終わり、時間とお金が
        ある世代で、ランチ売上のメイン客層です

若い女性ペア 友人同士、職場が同じなどで買い物、デート、旅行など
        一緒に行動することが多い

母親と娘ペア これも同一行動が多い、支払いは母親負担が多い 
        店舗を見つけるのは娘、連れて行ってもらうのは母親
        この次は母親が友人の女性に声をかけて再来店する

<男性客>
クチコミパワーはほぼない。自分のお気に入りは親友しか教えない

家族と行く店、職場の同僚と行く店、仕事の打合せで利用する店
そこそこの予算で利用する店、少しぜいたくをしたいときに行く店
等の使い分けをしている

サラリーマン全般 20代~70代
          給与から2万円~3万円を小遣いでもらう人が多い
          独身の方が金回りは良いが、少額消費×回数アップ
          の利用が多い
          食事会でも3500円予算派が多い。
          本来の忘年会では、プラス500円~1000円

ヤングサラリーマン 美味しい料理を高額で食べる傾向はありません
          「だべり場確保」の飲食店利用が多い。
          食べ物は粗末でも安さが魅力、ドリンクの多さが
          魅力となっていると思います。

中高齢サラリーマン 美味しいもの・旨い酒を求めてレアなお店をいつも
          開拓している客層です
          頻度の高い人は、4000円~5000円、
          頻度のやや低い人は、7000円~12000円位
          使っており、専門店系の利用が多いと思います。

 男性客は、健康度と年齢などで、外食の利用頻度が大きく変化します。
 65歳以上になると、味付けの濃さは、女性客と同じレベルが無難と
 言えるようになります。

 塩辛すぎ、醤油辛すぎ、胡椒辛すぎの「濃い味」の料理は美味しくない
 と 言われるようになります。
 
 <重要>
 客層が決まれば、味付けの濃度は「自分好み」ではなく、
 「お客様好み」(=客層に合わせる)にすることが繁盛のコツです。


■飲食業態とその業態を好む客層とは?

<麺 類>
ラーメン  女性客より男性客好みです。
       男性系は濃く、女性系は薄くあっさり、和風系など

うどんそば 両方おいているお店ではうどんの方が多く7:3位
       但し、そば専門店では、女性客や中高齢者客の人気が
       高い状況です
       素材や製法にこだわる分だけ、価格が高くもらえます。

チャンポン 男女半々で、年齢もオールマイティーです
       野菜たっぷりが好まれています

焼きそば  男女共に人気です 子供さんにも人気です
       トッピングの変化で600円~1500円位迄設定可能

油そば   どちらかというと男性系でしょうか?
       油を女性の好む「美容健康系」に置き換えると女性も興味を
       持って頂けるかと思います。オメガ3・6・9など。

<定 食>
500円代定食~5000円の御膳まであります。

500円~800円定食店 サラリーマンのランチ向きのお店の設定
             メイン食材は、鶏・豚が多い。

850円~1500円定食店 少し小さなお店で料理に手作り感がある
             やはり女性客が多い。
             コーヒー付きにすると客席が回転しない。

ワンプレート2種類店  今は女性の一番人気のお店です。
             このお店のタイプの繁盛法則は、
         ★デザート・ドリンク付き
         ★アイドルタイムも営業している
         ★客席間が少し距離がある
         ★(できれば)片道30分前後のドライブ感がある
         ★リピート許容範囲の価格設定(1500円以内)
  *最高滞在時間8時間(開店10時~夕方6時まで)も聞いたこと
   があります。

最近は「早期の料理提供」が最高のサービスになりつつありますので、

◎定食数に制限をつけてあとは丼メニューやカレーなどで補足する方が
 お客様には好印象と思います。

<専門店料理店> 
昔から固定ファンの中高齢者客
 経営者や料理担当の方とも親しい人が多い

身内や職場の上司・知り合いから連れてこられてお店を体験して
 ファンになった若い女性客層

 SNS発信に強く、のちの新たなファン層になる層です。

中高年カップル客
 ご夫婦だったり、そうでなかったり。
 2人で3万円位は使うと思います。

同じ専門の飲食店経営者で仲間同士の方
 相互的に利用して学び合ったり、刺激し合ったりされています。


<重要>
専門店系で長く生きながらえているお店の特徴は、
1,席数が20席~30席

2,経営者が料理人あがりで料理に精通している

3,お勧めするお酒の分野に精通している

4,目配り、気配りでお客様をもてなす

5,経営者の方の年齢層で、「料理の年齢感」が如実に出る
  
私は個人的には、若い人のチャレンジする料理が好きです。


💝学ぶことは強くなること

(了)    


 

飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします