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飲食店の困った!を解決相談所大分:値上げを1回で100%成功させるプロは1人もいないから安心して!

値上メニューに切り替えることがなかなか進まないのは、
上手く値上げメニューを成功させる(気持ちは完璧に成功)自信が
もてないからです。

値上メニューに限らず、メニュー内容の変更は、ダイレクトに
売上げに影響しますから、確かに責任重大なことです。

■全国規模の飲食チェーン店でも簡単に失敗して
 いる現実がある

 これって逆に少し安心感がありませんか?
メニュー変更のプロジェクトチームを抱える飲食企業であっても
簡単に失敗しるのです。

原因は、最後の詰めの時に、権力のある人の意見を取り入れてしまい、
お客のマインドを考慮しない方法をとってしまうからです。
権力の強さと見識の深さはまったく無関係です

■値上げメニューの成功不成功はどこで見分けるか

 私の経験でお話ししますね。
値上メニュー切替月の「3か月後の月商」で判断できます。
前年同月対比で、

●月商がアップ(これが一番大事
●利益率がアップ
●オーダー数がアップ
●来店人数がアップ

月商のアップとどれか1つ以上実現していれば「大成功」です。

■値上げメニューの成功率はどこで見るのか

 値上げメニューの成功率の判断の法則は、

「値上げしたメニューのオーダー率が維持できた数」から、
「値上げしたメニューのオーダー率が下がった数」を引いて、
オーダー率が維持できたメニュー数が多ければ成功。

オーダー数を維持できたメニュー数÷値上げメニュー総数×100%
=メニューの値上げ成功率
とみなせます。

■飲食店は不特定多数相手だから価格決定が難しい
 業種です

  まして、1年に1回もメニュー変更していない飲食店経営者の方が
値上げメニューをつくり、100%成功させることはほぼ不可能です。

だから、
失敗しながらも成功させた部分が多くて、メニュー変更して良かった
になればそれでいいと思います

■値上げメニューを実行したお店の多くは、
 実行して良かったと言っています

  よく言われるように、「案ずるより産むがやすし」です。

メニュー変更は、難しいからと言って躊躇するよりも、
やってみて、ダメだったら、追っかけ修正すればいいのです。

<手順>
●最初にどの繁忙月に値上げするか決める(3~4か月後目安)

●既存の値上げ幅だけ値上げするか、これから先の値上げの一部を取り込ん
 で含みを持たせるか決める~平均値上げ率の仮設定

●お店のデータを十分に吟味してお客様の動向を知る
 商品別の人気度(ABC分析)、1日あたり商品別オーダー数(9月以降)
 商品別食材原価率、月間の食材原価率平均(直近6か月分)など

●値上げ価格プランの作成
 ひとつの商品の値上げ価格案をそれぞれ3つ~5つ仮設定して、
 商品力と価格と原価率のバランスを精査する これが大事!

●自店のお客様の値上げ価格感のニュアンスをイメージする
 (客層により、値上がりした価格がいくらであれば売れるか異なります)

●客層の実態を熟知したプロジェクトチームの意見を尊重しながら
 吟味検討して協議決定する。

■苦手で避けた値上げミッションは、来年春には
 もうひとつ大きな値上げのミッションになる!

 値上げを避けるとこうなります。

今年の値上げは、1年間に12%の値上げが妥当だったと思います
今年に値上げしなかったお店は、来年度に「2倍の24%」の値上げを
実行する勇気がありますか?

ないでしょう! もっと怖いはずですから。

それでしたら、
来年春と秋の2回の分けて値あげメニューを実行しましょう。

それでも、値上がり分を取り返すのはできませんから、
全体としては、利益率の悪化につながります。

それも諦めたら、もう飲食店を経営するメリットはありません。

飲食店経営を続けるためには、
今年も、来年も、
値上メニューを実行するしか生き残る道は
残されていないのです!

勇気を出してがんばりましょう!


(了)





飲食コンサルタント業30年の経験を通じてお知らせしたいこと、感じたこと、知っていること、専門的なことを投稿しています。 ご覧になった方のヒントになったり、少しでも元気を感じて今日一日幸せに過ごせたらいいなと思います!よろしければサポート・サークル参加よろしくお願いします