オードリー7食べ塾22:高嶺の花の牛タン! 積極的活用法お知らせします!
*写真は肉源さん仙台店の写真をお借りしました。
牛タンが今年になって2度も大きく値上がりしました。
聞いている原因は3つ。
1,中国や東南アジアの国が牛タンを買い込むようになった
言ってみれば当然の成り行きです。
過去30年間日本から中国や東南アジアに焼肉店を出店して、牛タンファン
を増やし続けた結果です。
2,コロナ過で牛タン生産量が減少
主産地のアメリカ国内でコロナ禍による労働者不足で、
生産量が減少している。
他にオーストラリア、カナダ、メキシコ、ブラジル等も。
3,国内メーカーの買い占めでさらに品不足
日本国の某ハム会社が国内使用量の20%を買い占めて倉庫入り
させたために、またまた品不足。ここは何十年と同じやり方です。
牛タンは人気商品なので、
仕入れ価格が高くなっても切り捨てせずに
メニューに載せて欲しい!
対策1:
今までと同じ原価率で売価をつけて欲しい
「価格が上がったら売れなくなる」というのは、
デフレ時代に体験した消極的な考え方です。
身の回りを改めてみてください。
洋食も和食も創作料理店・専門店を中心に高価格で売っていますし、
パンやデザート、パスタなどでも、新規店ほど
自店の価格設定が、今風の「高品質高価格設定」をしている
ことに気づくと思います。
今までのように、値上がりのたびに粗利を減らして
自虐的な価格設定を
していては、明るい飲食店の未来は生まれません。
当店は自信をもってこの牛タン料理はこの価格でご提供します
という決意と信念が必要です。
→その代わりQSC(商品力・サービス・クリーンさ)はしっかり
行ってください。
(*高価格を支えるのはしっかりしたQSCがあることです)
今後の何十年にもわたる食材の値上げを克服するためには、
自信を持った値上げ根性が不可欠と考えます
食材が上がれば、売価は上がるという自然の原理です。
対策2:
価格が馴染まない場合は牛タンの使用量を
変更する
1,100%量を80%量~70%量に減らして値上げ幅を
小さくする
値上げ幅が30%あれば、値上げを10%行なって、
分量の調整を20%行なって30%の値上がりを吸収する方法です。
(*説明上わかりやすくするために厳密な数値ではありません)
●盛付を変更して、余り分量が減りすぎた感を出さない
●よりきれいな盛付面積が90%位の食器に変えて盛る
と一層効果的です。
2,ハーブサイズのお試しサイズを作る
ハーフサイズメニューを作るコツは、
●レギュラーサイズのボリュームの60%量で作る
本当に半分量にすると、恐ろしく見劣りすることになります。
(*ハーフ=小さめくらいの感じで開発してください)
●分量は60%ですが、価格付けは70%で設定する
理由は、手間はほぼ同じなのに利益額が減るので、10%は利益率が
良くなるようにするのが、開発時の道理です。
(*新たな手間やサービスは有料で当たり前と思うこと)
3,同じ料理で味変2~3種を1皿に盛る
例えば牛タンユッケを出す場合には、
レギュラーサイズの牛タンユッケが50g~70gの場合は、
その20%~30%サイズのボリュームで、
例えば、
ユッケだれ味・塩レモン味・柚子こしょう味の3種を盛って出せば、
見栄えの豪華さと手間のかけ方で、単品以上の高価格がいただけます。
4,違う料理2~3種を少量づつ1皿に盛る
これは和食の会席コースなどにあった「突き出し3種盛」などと
同じ要領で、牛タン料理を大さじ1杯分量を3種類くらいを1皿に盛って
メニュー化する方法です。
対策3:
出していない牛タン料理を新価格で出す
牛タン専門店様の写真をこれはいいと思うものをネットから
拝借しました。是非ご覧ください。
どのお店もていねいに料理を作られており「牛タンラブ」に
あふれております。
新メニュー開発商品は、
既存の価格体系に縛られない「自由な価格設定」ができる
商品群です
ただし、成功するためには正しい手順が必要です。
①開発商品を決める
②試作して原価などの商品基本条件を調べる
③商品素材から見て「どの価格」が有効販売上限価格か協議する
出来上がった商品の原価合計から売価を出すのでなく、
「売れる売価」を先に決める。(立地・客層・地域性を考慮)
④売価と食材原価率を決めると、使える原価が見えてくる
その原価内で最高の味とボリュームと見栄えを模索する
⑤完成
商品の売りをきちんと決めておく。
メイン商品のボリュームと味わいは価格に直結しているが、
付け合わせの食材や薬味等は最小限度しかつけない
付け合わせのコストで本体が小さくなると売れない商品になる。
上塩タン部位、塩タン部位、先タン、タン底それぞれありますが、
和洋中華エスニック風など様々に活用できると思います。
牛タンの活用をすることで、
値上げが通用する飲食店づくり、お客様づくりを行ってください。
勝つことは前に進むということと思います。
(了)
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