食べ塾：変わりゆく飲食店　客席のあり方が4席中心→2席中心に大きく変わる！

　　　コロナ禍を通して、飲食店のポスト客席のあり方が問われています。
今までは、「1卓4席」が重点でしたが、これからはもっと少ない席の構成
で、「お客様のいっそうの満足度を高める客席づくり」が、
求められています。

これからの飲食店の客席構成の一例：　　総席数48席
●1人席（テーブル席）・・全体の１７％（８席）・・・1人が使用する
●2人席（テーブル席）・・・　〃　５０％（24席）・・1～2人で使用する
●4人席（テーブル席）・・・　〃　３３％（16席）・・３～4人で使用する

■都市から地方へ「個」を中心に置いた客席構成変更
　の波が広がるとみています！

1人席（テーブル席）

　　　構造上は壁に取り付ける形になりますので、カウンター席と同じ景色になりますが、1人席の占有幅を７００ｍｍ以上を確保して、客席の居心地
の向上を行います。（＊カウンター席でなく、テーブル席です）

従来型でなく、隣の客席との間に遮蔽パネルを取り付けるか、目線の高さに
タペストリー上のものを下げて、目線のカットをしても良いと思います。

テーブル仕様なので、天板が1つづつ隣とはつながっていない独立型が、
これからのおもてなし席では！と思います。

メニューブックや調味料類・卓上小物類は、奥行き１２～２０ｃｍ位の
壁の凹みに収納できれば、テーブル面がすっきりとして良いかと思います。

2人席（テーブル席）

1人席が埋まった後のお1人席に使えます。
本来の2人席でご利用できます。
ゆったりした2人掛け席にしたいので、横幅７００ｍｍ×奥行８００ｍｍ位
にすると、居心地の良い2人掛け席になるかと思います。

お膳やなべ物などの時は、1人分スペースが奥行き４００ｍｍあると
凄くゆったり使えます。

テーブルとテーブル間は１ｍは離したいですね。
５０ｃｍ～７０ｃｍの距離しか取れない場合は、５０％透けて圧迫感のない
形のパーテーション（＊お店に合う素材と形、アクリル板を挟みこんだ
もの）を置くと、より一層居心地の良いテーブル席になるかと思います。

1人席と同じように壁面には凹みを作って、テーブルに置く備品類を
収納すると、おもてなし感がアップする設営になると思います。

（＊照明もペンダント型よりスポット型の方が機能的ですね）
　　ＬＥＤで色調変更や調光ができるものも出てきていました。

3人席（テーブル席）今までになかった席の形

　　　タイトルの上の写真は東京のお店です。
窓側は2つの席、手前はスタッフがサービス作業がしやすいように１つの席
でトータル3名様のテーブル席です。

ランチの場合は1人客、2人客が多く、ディナーでは平均2.1人～2.7人と
事実上の使い勝手でも、3名様席で大半のニーズを補えます。

窓側の人がテーブルの席を出入りする際も1席内だけで、出入りが
スムーズに行えると思いました。

この形も今後もっと増えてほしい形と思っています。

4人席（テーブル席）

　　コロナ禍の中で4人席の使い方が微妙に変わってきています。
今までは、移動できるテーブルは移動させてくっつけて、1組6名様とか
を対応していましたが、

お客様自体が、「あえてテーブルはくっつけなくていい」という
意思表示をするように変わってきました。

余り集団意識を強く出す飲食店のテーブルの使い方から、
徐々に、無理のない自然な使い方になってきていると思います。

今後は、4名様以上でも（＊ローカル店舗でも）、テーブルは繋げない
ルールにしてゆけばと思います。

宴会予約時でも、隣のテーブルは確保しますが、繋げない形が
まわりから批判されない形になってきて、定着すると思っています。
5名様以上もテーブル位置はそのままです。

今後の飲食店の客席づくりのあり方は、
１、少ないスタッフが丁寧な接遇を行えてお客様の満足度を上げるために
　　「適正収容能力規模」に変える。→　現状より減らす方向。

　　但し、売上減をさせないために、
　　客席を減らした分だけ、客席回転率を上げる工夫をする。
　　●スピード調理・スピード提供
　　●メニューアイテム数の集約
　　

　　さらに、
　　●平均客単価の１０％引上げできる看板料理（3人に1人がオーダー
　　　する）にチャレンジする。　

２、4人席を減らして「着席効率の良い2人席をメインにする」形に
　　シフトする。　

以上をご提案します。

限られた店内スペースでより効率の良い売上高を作るためには、
「客層の動向に合わせた客席づくり」が不可欠です！

（了）