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論説 神の存在証明(8)【短編集:創作1000ピース,64】

【はじめに】

この「【論説】神の存在証明」は「神様はいるのか?」という問いに対して著者の考察をまとめたエッセイです。

「神とはなにか?」「存在するのはどのような状態なのか?」という、言葉の定義を出発点とし、宗教や神話を例にして、「神の存在」について論じたものです。

論理的、科学的な側面から神の存在と神とはなにかを論じており、宗教、オカルト、スピリチュアルな要素は含まれておりません。
純粋に哲学的な思考で論理を展開しています。

論説で語られる宗教に関する知識はすべて著者が書籍等から得たもので、そこから著者が感じた印象も含んでいます。

信仰を批判したり、信仰心を傷つける意図はございませんが、何かしらの宗教を信仰している方、神の存在について強い信念をお持ちの方は不快に感じる可能性がありますので、閲覧をお控えください。



【前回の議論】



余談その2:世界共通の創造神はいるのだろうか?


ユダヤ教の神、創造神はヤハウェと言う。ユダヤの民の神様だ。

ユダヤの民の神様、と言うのが重要で、ユダヤの民に生まれないとユダヤ教には入信できない。

彼らは「ユダヤの民は生まれながらにして神と契約をしている。我らが創造主を崇め、神の教えに従う代償として、神はユダヤの民をお救いくださる」と言う背景を背負っている。

ユダヤ教の神様は、ユダヤの民の神頼みしか聞いてくれない。契約をしていない人間のことは救ってくれない。しかも、神との契約はユダヤの民しかできない。
と、考えることができ、選民思想が強い。

選民思想がある時点で、ユダヤの神は世界共通の創造神という概念は成り立たないように思う。

もし、この世界を創った創造神がいたとしたら、それはユダヤの民以外の民族、例えば日本人の神様となってもいいはずである。

しかし、これまで話したように、ユダヤの神はユダヤの民の神であり、他の民の神ではない。

それは、本論で話したように、ユダヤ教はユダヤ人がユダヤ人のために作った宗教で、この世界を作った神の存在を、ユダヤの民視点で創られたもの。神もユダヤの民視点で設定されたもの。

宗教で語られる神は、宗教を信じている人の視点で語られているため、信じていない人にとっての神を説明する手段とはならない。

よって、全人類の共通の創造神は存在しない。

という解が、私のなかに成り立った。

その解から、私は「神の存在は、神を信じるその人次第」

という答えに至ったのだった。


〈余談その2:了〉

余談その3へつづく……。

 



*** 創作1000ピース ***

 たくさん書いて書く練習をするためにまずは1000の物語を書く目標を立てました。形式は問わず、質も問わず、とにかく書いて書いて、自信と力をつけるための取り組みです。

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