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ツボを規格統一化?今、私が思うこと。

こんにちは。
先日ちょっと面白いディスカッションを見かけ、盛り上がっていたので参加したくなりました。
(画像はぱくたそ様より:https://www.pakutaso.com/)


ディスカッションのきっかけとなったツイートがこちら。


ツボネットとは

ここで当該ツイート内、引用リツートされているツボネット(https://tsubonet.com/)とは何かを軽く記載しておく

鍼灸とツボの本当の効果「鍼灸の効果は本当なの?」と疑問が生じても、実際の所を調べるのはとても大変です。鍼灸院がそれぞれの立場から成果をネットにアップしていますが、集計されたデータではありませんから鵜呑みにはできません。ツボネットは、全国の鍼灸院から症例を集めて整理しています。鍼灸院の実際を知る事ができる生きた辞典です。鍼灸院に行ってみようと思っている人だけでなく、既に通っている人も、ご自身のお悩みを検索してみてください。https://tsubonet.com/about/

要するに使用された”ツボ”がどのような"症例"に対して使用され、集積することでどのツボが何に治療効果を示しているか等を見出すきっかけになるのではないかという提案?サービスなのだと思う。

また続いて、

ミリ単位でツボを統一ツボは位置の精度が命です。同じ名前のツボでも鍼灸師によって位置が微妙に異なります。その微妙な違いが効果の差となっている現実があります。ですから、実際のツボの効果を知るためには、ツボの位置をミリ単位で統一しておかなければなりません。https://tsubonet.com/about/

とも記載しており、ツボ統一化という固定をすることで、そのツボにどのような効果があるのかを探るということである。

鍼灸の発展に避けては通れないディスカッションである。

話は戻ってツイッター上でのディスカッションについて。
ディスカッションの流れは以下の通りだ。



何が本質的な問題なのかを定義づける必要がある。

鍼灸師であれば当然知っていると思うが、そもそもWHOによってツボの場所(X軸,Y軸および名称)は統一化されている。
一方で、これまた鍼灸師であれば経験が少なからずあるとは思うが、上記の統一化された基準とは少しズレた場所にいわゆる"ツボの反応点"を経験したことはないだろうか。

問題となっている点はいくつかあるがきっと全てが問題点である。
1、鍼灸師のツボの捉え方の違い
2、ツボの科学的な解明不足

1、鍼灸師のツボの捉え方の違いに関して

本来(WHOの定める)の手三里のある場所に、(WHOの定める)足三里があるとか言いだしていたらこれはお角違いなわけですよ。
しかしながらここで出てくる疑問は鍼灸ではなく君達の鍼灸という言葉であり「人が変わるとツボも変わり効果も変わるんですか」という疑問である。

2、ツボの科学的な解明不足

実際にツボの研究は本格的にはなされていない。しかしながらこの症状にはここが良いとか、よくないとか経験則的に伝えられてきており、潜在的に鍼灸師が感じていたりとかする要素である。
それらを、後述する第三者に納得いくような説明ができない限りはそれは祈りと一緒なのである。

鶏が先か卵が先かの東洋医学

結局は上記の2つは鶏が先か卵が先か議論であり、お互いが歩み寄らなければならない。
研究をして科学的根拠を出すことで症状を治していくか、または治ればいいんじゃないの?
この二つの意見の真っ当な対立である。
しかしながら現代における医学のメジャーは西洋医学であり、根拠に基づいて合理的な治療を行うからこそ国民の多くが利用する医学としてこの国の健康を支えている。
その上で改めて鍼灸という立場を考えた時に、やはり根拠を提示することは少なからず必要な要素の一つであるのではないだろうか。
現状は西洋医学の土俵に、土足で入り込み東洋医学を推進する過激派としか捉えらていないのだから。
もう少し言えば、アメリカにいって「なんで日本語ではなさねーんだよ」って言ってるようなものである。
(ここまで読んでおいてなお、「俺たちは東洋医学だから〜」って意見の人がいたらブラウザバックするか、東洋医学を西洋医学の切り口で考え直して欲しい)

ツイッターにも記載したが、

事業を起こし銀行から融資を受ける時にはその使い道や妥当性、合理性を説明し根拠を提示できなければ貸付を受けることすら出来ない。
一方で他者に鍼を知ってもらう際に、その合理性や妥当性を根拠をもって説明できたら、国からも鍼灸の信頼度が増すわけです。

国民に認められる”医療”となるのか”リラク”となるか

鍼灸は変わらなければいけない過渡期にきている。
ここまで多様性が生まれている中でまだまだ旧態依然を引き継いでいる。

今はまだ鍼灸が医療ではないとしても、
たった一つの根拠で医療になり、国民の健康を維持する主軸の治療となる日も近い。
一方、永遠に医療に認められることはなく現状維持のまま受療率が低下し、鍼灸が衰退していく可能性もあるだろう。

おまけ

直接あって話そうが、ツイッター上で議論しようがどちらでも良いのですが、同じような不毛な議論を狂ったおもちゃみたいに永遠に繰り返している暇は業界にはないので、議事録でも音声データでも残して共有すれば、誰かが引用するし、そこでまた議論が生まれ、業界の発展に繋がっていくなと思います。

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