VON

さみしいからあなたに犠牲になってもらった
かなしみとか愛しさとか
執着とか、
薄汚いエゴや澱んで濁りきった欲
そのすべてを被ってもらった

あなたは笑っていたね
それは美しく
どうしたらそう出来るの
私にはわからない
そんな輝き方

暗闇で光る星がひとつ
その眼にまだ見える内に
一等低い等級
それ以下のlxでも構わないから
たった一粒、一欠片
希望をまだ持っていて
その胸に抱いていて

誰かが盗みに来るかも知れない
その時はさっと、あげて仕舞えばいい
代わりに私のをあげるから

生命を星に変換する
そういう例えが
この世界の人達は好きだよね
私も
蝋燭の焔で擬えるよりかは
ずっと好き

それなのに汚いと言うのは如何して
自分は傷つけられて当然
子供は純粋で大人は汚れていくこと
純粋故の凶暴さと
シミ付いた心、それ故に
やさしさに染まった魂

心の中を覗いたら
望遠鏡ではとても敵わないほど
深く広大な宇宙をしていた
色んな空を見てきたけれど
あなたの星宙が
私は一等、大好き

宵闇にこそ生きる月光
絶対の日にはうってつけ
あなたの息がそのまま祈りに
願いの言葉を聞かせて
私の魂ひとかけら混ぜて
そうしてそっと歌を口ずさめば
そのルーメンはきっと
スーパーノヴァよりもずっと大きく
輝く

絶望を抱いて眠りにつこう
起きたらそれは幸福に変わっている
虚言とされた魔法を受け入れ
見えない私を信じてくれるなら
私はいつだってあなたに
愛を捧げよう
誰よりも深く、
あなたを愛しましょう


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