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~アルテタへの絶大な信頼感~アーセナルvsリバプール【マッチレビュー】【コミュニティ・シールド決勝】

まえがき

この試合、結果は1-1で90分では決着がつかず、PK戦の末アーセナルの勝利、優勝となった。

結果はロースコアの試合だったが、ポジショニングなどの判断が両チームとも的確で、見ていて非常に楽しい試合だった。

そして、アルテタの的確なリバプールへの対策が、さまざまな局面で出ていて、実際にその策がうまくいっていたことも、来シーズンへの期待感を高まらせ、楽しませてくれた。

(昨シーズンから積み上げてきた5-4-1⇄"変則4バック"のシステムがちょうどリバプールにハマるため、リバプール対策というよりは昨シーズンからの積み重ねが勝利に繋がったと言うべきかも。)

この記事では、そんなリバプール対策の派手な奴2,3個をpick upして解説していきます。

【攻撃面】

①:ビルドアップ

"対リバプール"というよりは"対3トップ"用のビルドアップのシステムで、2CB+ダブルボランチ+GKによる"ボックス型ビルドアップ"を行っていて、それによってリバプールのプレッシングを回避することに成功していた。大きな勝因()の1つだったと思う。

[戦術ボードで解説!]

あまり話題になることの多くない"レイオフ"の有用性 を証明していた試合なので、"戦術好きだけどこの試合は観てない"という人は是非フルで観て欲しい。学びも多く楽しめると思う。

②:リバプールの守備から逆算した"SB裏狙い"

この試合、アーセナルは"プレスを掛けに出てきた裏"を使うことを明確な狙いとしてもっていた。

また、リバプールの[同サイド圧縮/MFが3枚しか居ない]という守備システムから生まれる"逆サイドが大きく空く"という弱点を利用することも、明確な狙いとして持っていた。

先制点のオーバメヤンのゴールが、「相手SB裏を取ったオーバメヤンへのサカのサイドチェンジ」によるものだったことにも表れている。

[戦術ボードで解説!]

これらの狙いは、バルセロナが3-0でリバプールに勝利した18-19シーズンのCLでナポリのアンチェロッティ、バルサのバルベルデが行ったものと酷似していて、「お手本のようなクロップリバプール攻略法」である。

これからも、アルテタの力によって、さまざまな名将たちの戦術が、どんどんアーセナルに吸収されて、アーセナルがもっと強くなっていけば良いなぁと思う。

【守備面】

守備面でも、リバプールの長所を消すことに成功していた。

例えば、3バックを採用することで、両ワイドのCB(ホールディング&ティアニー)がどんどんライン間へ出て行って潰せるため、ライン間をほとんど使わせず、リバプールの心臓であるフィルミーノの活躍を阻止していた。

また、失点シーンは、マネとサラーの強引さによって、カオスな状況に持ち込まれた所からのものなので、具体的な対策も出来ず、仕方なかったと捉えるべきだと思う。

あとがき

アルテタの用意してきた戦術面での素晴らしさはもちろんのこと、エルネニーやコラシナツの起用といった"全員を戦力として扱う"というマネージメント面での凄さも改めて感じた。

来シーズンはCL権争い・優勝争いをする強いアーセナルが確実にみられると思った。

期待感でいっぱい!気持ちいい!


画像引用元

https://www.whoscored.com/

https://www.gettyimages.co.jp/editorial-images

戦術ボード


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