地元のこと
手術をする少し前、久しぶりに地元兵庫の明石に帰った。
明石と言えば、たこ、鯛、明石焼き、魚の棚(うおんたな)などが有名だ。だが、わたしにとって明石と言えば、『たぬき』と『くるみや』だ。
たぬきは、明石駅の改札を出て少し歩くと見えるたぬきの置き物だ。ここは、明石市民にとってハチ公の様な存在で、小学生の頃から大人になるまで、友だちとの待ち合わせは必ず「じゃあたぬきの前で〜」と約束したものだ。
久しぶりに行ってまだたぬきが居たので嬉しかった。ただ、昔より待ち合わせしている人は少なかった。今はスマホがあるもんね。ちょっと寂しさを感じながらたぬきの写真を撮った。よく見るとちょっと上を向いていて怖い。
そしてくるみやは、明石ではおなじみのケーキ屋さんだ。昔はくるみやくらいしかケーキ屋さんは無かった気がする。
今回は、本店に行ってみよう。そう思い立ち歩いて向かった。本店は、海の近くにある。歩くと潮風が香ってきて懐かしい気持ちになった。到着した本店は、なんだかレトロで可愛らしい。
その日は暑かったので、ソフトクリームを食べることにした。今回は、いちご味に惹かれて生ソフトクリームより、冷凍ソフトクリームにした。
ちょっと歩いて海の見える場所で食べた。
冷凍ソフトクリームは、カチカチに凍っていて溶けにくいし、あっさりとしていて暑い日にはぴったりだった。めっちゃ美味しい!と言うより、しみじみ美味しいなぁ〜と思えるような懐かしい感じの味だった。
駅から少し離れると、とても静かで落ち着くし、海があるって良い。大人になって明石の良さが少しずつわかってきた気がする。次は、久しぶりに明石焼きも食べたいなぁと思いながら実家へ向かった。