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365日ライカ:039 写真集を作るのに必要なもの

昨日、新しく写真集をつくったことをご紹介しました。

今日は写真集を作るために使ったソフトを含め、必要なものを解説しようと思います。

1.写真

当たり前ですが、写真集を作るのには写真が必要です。

新しくテーマを設定して撮り下ろすもよし、これまで撮影した写真の中からテーマに合致するものを選ぶもよし。もちろん、その両者の組み合わせでもいいでしょう。

こうした写真家としてのアプローチを前提とすると、日々の写真編集や現像の中で「作品になりうる」と感じた写真は、別途フォルダやアルバムを用意して管理しておくと便利です。

2.写真管理/現像ソフト

おそらくはアドビの「Lightroom」を利用されている方が多いと思いますが、僕はフェーズ・ワンの「Capture One」を使い、アドビ「Photoshop」と組み合わせています。

Capture One
写真管理と大まかな現像用。ここからTIFFで書き出して利用しています。

Photoshop
フィルムやセンサーのゴミ取りなど、細かいレタッチが必要な場合はTIFFデータをPhotoshopで読み込んで編集します。JPGはすでに圧縮されたデータですので、そこから編集して書き出すと二重で圧縮をかけることになってしまいます。できるだけ非圧縮のデータで作業することをおすすめします。

3.DTPソフト

「Lightroom」等の写真管理ソフトには、プリント用の機能が用意されており提携サービスにそのままプリントを発注できるものもあります。

しかし、ここで作りたいのはあくまでアルバムではなく、作品としての写真集。レイアウトや文字の扱いなど、写真家としてコントロールしたいところです。

これまで僕はアドビ「Illustrator」を使って1ページごと作っていましたが、今回は同じアドビでも「InDesign」を初めて使用してみました。自由度や扱いやすさは「Illustrator」に分がありますが、「InDesign」は作品を貫くレイアウトやそのルールを決めてしまえばより簡単かつ正確に複数ページを制作できるようになります。

ちなみにヴォルフガング・ティルマンスも自分で「InDesign」を使って作品集をレイアウトしているそうです。

4.プリンターはいらない(けど必要)

今回作った写真集「Lock Down Planet」はスピード感を重視したため、PDF版と電子書籍フォーマットのEPUB版を先行でリリースしました。

どちらも「InDesign」から書き出しに対応しているため、数クリックで両者を用意することができます(ただ、PDFに比べEPUBだと色がCMYKに変換されたかのようにくすんでしまいます。対策をご存知の方はぜひご教授ください)。

本作については後日プリント版もリリースする予定で、自分で1ページずつプリントするつもりです。

ただし、必ずしもプリンターをは必要ではありません。現代は便利な世の中で、データを納品すれば1部からプリントを請け負ってくれるお店がたくさんあるんです。

両面印刷で各ページをプリントしてもらって自分で製本する方法もあれば、製本まで請け負ってくれるお店もありますよ。

基本的に依頼するページ数や部数が多くなるほどお得になりますので、1部だけ作りたいという場合には自分でプリントした方がいいかもしれません。また基本的におまかせとなるため、画面とプリントの色合わせができない/やりづらいのもオンデマンドの難点ですね。

Adobe Creative Cloud最強説

以上、写真集を作るために必要なものをご紹介しましたが、こうしてまとめてみると「アドビ強い!」という感じですね(笑)

僕は管理/現像に「Capture One」を使っていますが、そこを「Lightroom」に置き換えれば、ソフトウェア的にはアドビの「Creative Cloud」さえ契約していれば全部賄えてしまいます。

普段お仕事で使わない方にとっては、税別5,680円/月という料金は非常に高く感じるかもしれませんが、うまく活用できればとてもお得なサービスです。必要なソフトだけ契約するパターンや、7日間の無料体験も含め、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。


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