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365日ライカ:020 ズミクロン50mm 1st 沈胴レビュー

今日は手持ちのレンズから1本、「ズミクロン50mm 1st 沈胴タイプ」をご紹介しようと思います。

ライカレンズの代表的モデルである「ズミクロン(=F値が2のレンズ)」。その初代が、この50mm 沈胴式。通称「沈胴ズミクロン」です。

その名の通り、鏡胴が沈み込んでコンパクトに持ち運びできるモデルとなっていますが、コストの問題か1954年の発売から2年後には一般的な固定鏡胴式に切り替わったそうです。

伝説のオールドレンズ。しかし現代の感覚でも使いやすい

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Leica M10-P, Summicron 50mm 1st Collapsible

第一印象は”使いやすいオールドレンズ”。

当時、このズミクロン1stは、そのあまりの解像力により「空気まで写る」と言われたそうです。

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Leica M10-P, Summicron 50mm 1st Collapsible

「世界中のレンズメーカーに衝撃を与え、あらゆるレンズの設計基準を引き上げた」と語り継がれるレンズだけあり、その解像感は2020年基準で見ても違和感ありません。

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Leica M10-P, Summicron 50mm 1st Collapsible

しかし、その一方で、開放で生まれる滲みのあるボケがなんとも官能的。

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Leica M10-P, Summicron 50mm 1st Collapsible

撮影距離が1mという部分に目を瞑れば、ほとんど現代レンズの感覚で撮影できます。

さらにその上でオールドレンズらしいふんわりとした描写や癖も楽しめる”バランス型”という感じです。

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Leica M10-P, Summicron 50mm 1st Collapsible


解像感と共存する、オールドレンズらしい描写

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Leica M10-P, Summicron 50mm 1st Collapsible

オールドレンズらしさといえば、逆光ではこのようにフレアやゴーストがバッチリと出てくれます。

レンジファインダー上では当然こうした効果は見えていないため、撮影した写真をMacで見てから驚きます。

フィルム時代はできるだけ避けたい現象だったとは思いますが、現代においてはある意味“ご褒美”です。

モノクロやフィルムとの相性も抜群

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Leica M10-P, Summicron 50mm 1st Collapsible

モノクロ時代のレンズですので、もちろんモノクロとの相性も抜群。

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Leica M-A, Summicron 50mm 1st Collapsible, Kodak Tri-X 400

モノクロフィルムで撮影すると「ザ・写真」といった仕上がりに。ざらついた粒状感の中にある豊かな階調に惚れ惚れします。

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Leica SL, Vario-Elmarit-SL 24-90mm

L(スクリュー)マウントの個体が多いようですが、僕の手元にあるこの個体は1954年製のMマウントモデル。

良コンディション品が10万円程度で購入できたので、ライカの中では比較的リーズナブル。さらには”伝説のレンズ”というブランドもあるため、満足度は非常に高いレンズと言えるでしょう。

現代レンズにも劣らないシャープな描写を誇りながらも、細かいところでは「やっぱりオールドレンズ!」な素顔を見せてくれる。この「沈胴ズミクロン」は、オールドライカレンズ入門にも最適な一本だと思います。


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