旅の記憶の再生
こんばんは、moikoです。
エリザベス女王がご逝去されて、ウェストミンスター寺院が…などと連日ニュースで聞いていると、昔母とロンドンに行った時のことを思い出します。
私はまだ今ほど旅慣れていなくて、就職してお金を貯めて行った初めてのヨーロッパでした。本当は1人旅を決行しようか迷ったのですが、勇気がなかったこともあり、母孝行の気持ちもあって一緒に行ったのでした。
当時の写真をZoomの壁紙にでもしようかなと思って探したのですが、データがなく…見つからず…あれ?デジカメ時代じゃなかったのかな…とか思い、現像した写真を引っ張り出してみました。
母と写真を見ながら、できて間もなかったロンドン・アイや、バースやストーンヘンジへの1日旅行とか、たまたまバッキンガム宮殿が解放されてた時で中に入れたこととか、時計台が意外に小さかったねとか、ウェストミンスター寺院にシェイクスピアとか有名人のお墓がいっぱいあったとか、色々思出話に花を咲かせました。
母は初めての海外旅行だったこともあり、私よりも色々なことをたくさん覚えています。
「バッキンガム宮殿にあったナポレオンに贈られた机がすごかった」
とか、何だか細々したことも覚えていました。
旅の途中、母と大喧嘩したことも私より正確に覚えていました。
シャーロック・ホームズのパブに入るか入らないかで、お店の前で大喧嘩したのですが、私はどうして喧嘩したのかもあやふやだし、結局入らなかったと私は思っていたのですが、そう言うと母は、
「あなたが英語ができるから、行ってみようよと言ったら、何だかあなたが急に不機嫌になったじゃない」
と言われて、はて?と最初は思ったのですが、当時の記憶がありありと甦りました。
私は、母を楽しませたい、安全に過ごしたい、という気合いと、初めてのヨーロッパの緊張、それから私達が行った8月はヨーロッパ自体が猛暑で暑くて、歩き疲れてたんです。英語も自信がないし、旅慣れてもいなかったし。張りつめてた緊張とストレスが爆発してしまったんだと思います。
「だから、お母さんびっくりしてさー。押し問答して、2人で座り込んで、日が暮れて暗くなっちゃったよね!(えっ、そんなに長く?!)それでお母さん、じゃ、せっかく来たんだし、1人で行って来るよって言ったら、結局2人で入ることになったよね!(全然覚えてない!!)」
お母さん、英語もできないのに、初めての海外なのに、よくそんな勇気があったなぁ…。
と言ったら、
「だって、言葉分からなくったって、これとか指して、お金出せばいいじゃない!」
はい、ごもっともです。
多分私は、ちゃんとした英語を話さないと恥ずかしいとか、今よりも英語や海外にコンプレックスがあったんだと思います。
ああ、ずんずんパブに向かう母を1人にさせちゃまずいと思って、慌てて追いかけた自分の姿を思い出したよ…。で、フィシュアンドチップス食べたよね。
母は穏やかな人ですが、言い出したら聞かないし、がんこだし、妙に度胸があって大胆なところがあるよなぁ…
って言ったら、横で聞いていた父がぼそっと
「母子同じだね」
はい、そうですね。
母はこのイギリス旅行が本当に楽しかったみたいで、ことあるごとに口にします。
母と行って良かったなぁと改めて思いました。
写真も大切だけど(データ、必ずどこかにある!)、旅の記憶の再生も大事だなと感じました。それに、このnoteを書きながら、行かなきゃ良かった旅行って、1つもないなと気づきました!
今度いつ海外旅行できるかなぁ。