みちのく潮風トレイル コースガイド 4/50 洋野町/久慈市 陸中中野駅～久慈駅
こんにちは。岩手県宮古市を中心に、みちのく潮風トレイルや三陸ジオパークのガイドをしている人です。ゲストハウス3710というゲストハウスもやっています。宿泊に限らず宮古市に来たらぜひお立ち寄りください。
この記事は、みちのく潮風トレイルの詳細なルートガイドです。全線を50セクションに区切って紹介します。
実際に全線を往復した経験と知識に基づいています。基本的には南下(SOBO)での紹介をしていきますが、分かりづらい場所などは、なるべく逆向きからの写真も織り交ぜて紹介しています。
基本的にはセクションハイクを想定した情報を提供しています。テント泊の情報は、公式のデータブックやトレイルサポーターの情報が参考になりますので、あまり掲載していません。（公式にテントを張っていいと認められている場所は紹介を入れることがあります）
2つの記事は無料記事にしていますので他の記事を購入するかどうかの参考にしてください。
・北のスタート1番目の八戸セクション
・最後の50番目の相馬セクション
それ以外の記事は有料記事となります。
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みちのく潮風トレイル全線コースガイド（有料記事）↓
みちのく潮風トレイルの基本的な情報を知りたい場合は、先にこちらの記事をお読みください。無料記事です。
また、実際に歩く際には、必ずみちのくトレイルクラブの注意情報に目を通してからスタートしてください。工事による迂回路の最新情報などが掲載されています。
（この記事は2024年6月時点での情報で書いています。あくまで記載の情報は目安として、各自の自己責任にて充分な調査や計画のうえで行動に臨んでください。記載内容の正確性や、記載内容を参考にしたことにより生じたトラブルや事故等について、当方は一切責任を負いかねますのでご了承ください）
0. このセクションの概要
今回は、岩手県洋野町から久慈市に入るエリアです。
八戸線の陸中中野駅からスタートし、久慈駅まで南下します。
スタート地点の陸中中野駅から、高家川（こうげがわ）を渡河し、主に自然歩道を歩くルートが続きます。
ここより北の、八戸市の種差海岸や洋野町の種市周辺に比べると、標高が上がり、50メートルから100メートルほどのアップダウンが始まります。
久慈以南の「海のアルプス」に向けたウォーミングアップ区間としてはほどよいです。
久慈の市街地方面では、国家石油備蓄基地と地層の露頭も見どころです。
久慈市内のトレイルルート自体は、久慈駅は通りませんが、大きな街なので、久慈市街地には立ち寄るべきでしょう。
この区間で最大の注意点は、洋野町と久慈市の境にある高家川（こうげがわ）が、渡河になっているということです。
高家川は、渡渉というレベルではなく、明らかに「渡河」が必要です。
水量が少ないときでも足首から膝までは必ず水に浸かります。飛び石などの回避手段はありません。
靴などがずぶ濡れになることへの対処がないようでしたら、渡るのはあきらめて迂回しましょう。
また、水量が増すと、腰ぐらいまで水が深くなります。たいへん危険ですから渡河しないほうがいいでしょう。
本来は、川沿いの道を通って中野白滝を経由する迂回路が北岸にあったのですが、現在はその迂回路が崩落していて歩けません。
そのため、迂回する場合は、北側では陸中中野駅のずっと手前から国道45号線方面を歩いて大きく遠回りするルートに変わっています。
高家川の目の前まで着いたら、迂回路はない、ということです。
川を目の前にして引き返す場合は、来た道を数キロメートル戻ることになるので、増水が予想される場合は、国道45号線付近から迂回路を選んだほうがいいのです。
また、南側からの場合は、崖を50メートル以上下って川に行き当たります。そこからの迂回路はありませんので、引き返す場合はまた崖を登って、さらに数キロメートル迂回、となります。
したがって、NOBOの場合も、迂回するかどうかはかなり手前の段階で判断したほうがよいでしょう。
距離：約22km (迂回路を使う場合や、久慈駅に寄る場合は、もっと延びます)
最大の標高：約100m
所要時間の目安：7時間（迂回路を使う場合や、久慈駅に寄る場合は、もっと延びます）
難易度：易しい（高家川の渡河を除く）
公共交通機関のアクセス：やや難しい（スタート地点とゴール地点は便利ですが、途中でエスケープできる場所がありません）
宿泊施設：多い（久慈駅周辺）
キャンプ地：あり（北侍浜野営場）
飲食店：多いが、久慈市街地に限られる
商店：多いが、久慈市街地に限られる
1. 陸中中野駅～中野白滝の迂回ルート
まずは、中野白滝を経由し高家川を迂回して南下するルートを紹介します。
陸中中野駅を出発したら少しだけ北上し、すぐに線路を離れ住宅地のほうへ曲がって、国道45号線に向かって歩きます。
この迂回路にはトレイル標識がありませんので、いったん国道45号線に出ると分かりやすいでしょう。
国道45号線をしばらく進むと、とても小さいのですが、中野白滝への分岐点に標識があります。その標識からたどると分かりやすいです。
まずは、下の写真の白滝神社を目指します。白滝神社の駐車場まで着いたら、階段を下ります。
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