上京したばかりの「ボッチ」に捧げる
この春、初めて上京して一人暮らしを始めた人も多いかと思う。
誰もいない部屋にポツンと一人で、テレビだけ騒々しくて、寂しさが押し寄せてくる。だのに、外出制限があって。
今日はそんな人に語りかけたい。
私は職に着く前、家事手伝い(死語)をしていてヒマだったので、歳が離れた妹の上京について行った。進学にともなって一人暮らしが始まるのだ。
その時に
思ったこと、
気づいたこと
を話したい。
スタートはみんな一人
中央線のとある駅からだいぶ歩く場所に家はあった。
一階は大家さんの居宅になっていて、二階を何室か賃貸されていた。
駅前のマルイでトイレットペーパーから布団からなんやかんや沢山のものを買って、どうにか生活していける準備をしたら、することが無くなったので、入学式の日の午後に私は帰省することにした。
入学式の当日、
妹はダッシュで帰ってきた。朝、慣れないヒールの靴をおっかなびっくり履いていったのに。
私がいなくなると思って。
手には持ち切れないくらいの、サークル勧誘のチラシ。
「良い学生生活になるように祈ってるよ!頑張れ!」
とハグして家を出て行く時、妹は泣いていた。
三人姉妹の一番下で、家族みんなから愛されて育った甘えん坊の妹。
そりゃあ心細いだろう。
上京してきた他の友達は、全員、別の学校。
知り合いなんて近所に一人もいない。
でも、私は羨ましかったよ。
まっさらで
可能性に満ちた
スタートラインに立っている状況が。
いいじゃんいいじゃん、これからじゃん!
あなたを起点に、繋がりが始まって広まってゆくんだよ!
そしてこのことは、今、上京して「ボッチ」でいる人みんなにも当てはまることだ。
未来に茫漠とした光るワクワクの世界が広がっていて、その手前でスタンバイしていると思って欲しい。
小さな世界でコツコツと
時は流れ、十数年したのち、妹の結婚式に出席した。
結婚式では、花婿と花嫁の関係者が一同に会していて、
親族はもちろん、
仕事関係、
友人関係が集まっていた。
(↑当時の結婚式styleです。今は違うかも)
式場で色々な人のありがたいスピーチを聞きながら思った。
妹にとってゼロから始まった
東京の人達とのこれまでの繋がりが今、
目の前に繰り広げられているなぁ。
って。
他人の人脈を第三者的に見る機会は滅多にないなぁ。
妹の少し臆病なところを、
妹の意外と頑固なところを、
妹のコツコツと努力するところを、
キチンと知ってくださって好いてくださっているのが伝わってきて、鼻の奥がジーンときたものだ。
妹は、保育園にあがった時、緊張のあまり肩に力が入り過ぎて、いつも首をすくめて歩いているような子どもだった。
その子が、温かい人たちに囲まれて、力強く生活出来るようになった。
私は言いたい。
例え、外部へのアウトプットが下手くそで回数が少なくて苦手な人でも、ちゃんと伝わっていくと。
その人のにじみ出る優しさや人の良さや勇気は言葉からだけではなくて、その振る舞いからも周りの人は感じ取れると。
妹は、きっと、自分の小さな世界で、毎日をコツコツと地味に誠実に生きてきただけだろう。それが少しずつ繋がって、広がって、思いもよらない出会いが訪れてきたのではないかなぁ。
上京して「ボッチ」でいるキミ、少しずつ繋がって行こう!
これからは、直接人に会うことが難しい局面が続くようだ。でも、電話でもSNSでもSkypeでもZOOMでも、毎日行くコンビニのおばさんでも、ご縁があって繋がった人から得るものは大きい。大事にしたい。
私もここ最近、noteで見つけた訪問先に、出来るだけコメントを残していくことにした。
突然やって来て、「スキ」して「コメント」して帰って行く人になろうと思っている。
4/10 思いもよらない出会いepisodeを加筆しました。
ハトちゃん(娘)と一緒にアイス食べます🍨 それがまた書く原動力に繋がると思います。