ずっと目標未達だった私が168%達成できた理由「目標未達成から部内達成率5位へ~PDCAのシンプル化~」
はじめに
こんにちは、note編集部に8月から参加した田口です!
私は2021年にSansan株式会社に中途で入社し、新規領域のインサイドセールスを約2年経験した後、2023年の1月から既存領域のインサイドセールスチームに異動しました。
約2年半のインサイドセールス人生、なかなか目標である商談獲得件数を達成できず、悔しい想いをしてきましたが、2023年の第一四半期で168%の大幅達成と部内達成率5位(31人中)を実現することができました!
目標達成の秘訣は、「アクションのシンプル化」と「PDCAサイクルを回す」ことだと考えています。
インサイドセールスとして働いている方に共感や気づきがあるような内容にしたいなと思い、タイトルの通り私自身の体験をもとに記事を書きました。
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いまの私の仕事
Sansanのインサイドセールス組織を解剖してみようの記事で詳しく説明していますが、Sansanのインサイドセールス部隊は領域・エリアによって複数のチームに分かれています。
私はその中の「SDR2」というチーム(既に当社のサービスをご契約いただいているお客様に対し、さらなる活用のための拡大提案やアップグレードのご提案をしている)に所属しています。
私たちはこのような既存領域独自の組織モデルの中で、各エリア・従業員規模別の領域戦略に基づき、売上最大化のために日々の業務に取り組んでいます。
詳しく知りたい方は、こちらの投稿をぜひご覧ください。
PDCAサイクルとの出会い
社会人になるとで誰もが聞くであろうこの言葉、「PDCAサイクル」。私が新卒で入った会社でも、新人研修で概念を教わりました。
当時は会社で決められた報告様式やトレーニングは特になく、なんとなく自己流で振り返る日々が続きました。うまくPDCAを回すことができなかった理由は、一気通貫の営業スタイルだったので、今のインサイドセールス業務と比べて業務範囲が広く、PDCAの枠組みにあてはめにくかったのかもしれません。
その後転職して入社したSansanのインサイドセールス部門では、「PDCAシート」というスプレッドシートのテンプレートが配布されていました。
インサイドセールスの社員はPDCAシートを使って、目標達成をするために「PDCAサイクルを早く回すこと早回し」を徹底しています。
このシートは1週間ごとにPDCAサイクルが回せるよう設計されています。
毎週月曜日に目標に対するギャップ(課題)とその課題を引き起こす原因を特定し、課題解決のためのアクションを決めて実行します。そして1週間が終わる金曜日に結果を振り返り、次の1週間のアクションを設定します。
画像のサンプルを例に説明すると、今月の目標は「月内に50件商談を作る」。そのために「今週はまず15件のアポイントを取る」と決めています。しかし現状はコネクト率(通話率)が悪く、思うようにアポイントが取れていない。
課題を引き起こしている要因を「日中に営業職のお客様に対して電話をしている」ことと仮定し、
課題を解決するための具体的なアクションとして、「9時までに営業系の部長に1日あたり4件電話する」と設定しています。
しかしなかなかうまく計測できない
私も優秀な先輩たちに倣って「PDCAシート」を使い、さっそく「PDCAサイクルを回そう!」と張り切って日々のアクションを記録し始めました。
しかし、このシートを活用して最適なPDCAサイクルを回すことは、簡単なことではありませんでした。
その理由を説明する前に、まずどのようにしてPlanを立てたのか経緯を説明します。
インサイドセールスのメンバーは、「モニタリングシート」というスプレッドシートにより、日々のアクションを一人ひとり計測しています。
アポイントの獲得件数、通話件数からのアポイント獲得割合…など、非常に細かく自身の活動データを抽出することが可能です。
当初の私は、自分の「アポイント獲得件数」を「電話とメールの合計数」で割り算して、どれくらい電話とメールをすれば目標のアポイント数に届くか計算しようとしました。
「通話してからのアポ獲得率が○○%だから、××件アポをとるには△△件通話しなきゃ。そのためには、電話件数全体からの通話率を逆算すると・・・。
えっ、1日に300件電話かけないと達成できない!!!社内の会議もあるし、あんまり夜遅い時間だと電話したら失礼だし、300件は不可能!!!」
当時、私の1日の平均電話件数は、だいたい40件程度。
いったんデータだけで計算することは止めました。
そして私がこの「PDCAシート」をうまく活用できなかったのは、私の「着想」という資質が影響していました。
Sansanでは新入社員研修で「ストレングスファインダー」診断を受けるようになっています。
ストレングスファインダーとは、世界的に有名な調査会社であるGallup社が提供している、自分の「強み」や「才能」を診断するツールのこと。約1時間で設問に答えていき、34の資質の中から自分に当てはまる上位5つを診断します。
会社全体で掲げているValueの中に「強みを活かし、結集する」という一文があるのですが、この強みにあたる部分を知るために実施しています。
私の結果はこちらです。
この「着想」という資質が、PDCAサイクルを回す場合には曲者だったんです。
「これを改善したらいいのでは?」
「この問題点は○○さんに相談して・・・。」
「こっちの問題点は××先輩に聞いてみよう!」
このように、いくつもやることが思い浮かび、PDCAのPlanはとても複雑なものになってしまっていたんです。
インサイドセールスでは、お客様に電話をかける前に確認することがたくさんあります。
「過去にほかのメンバーからアプローチしたことはあるか?」
「その時なぜ成約に至らなかったのか?」
「今なら再検討していただけるチャンスはあるのか?」
「以前はどの部門のどなたに提案して、どんなご意見をもらったんだっけ?」
「上場している企業だったような…?IR情報も見てみよう!」
必須の確認事項とともに「着想」の材料がいっぱい転がっているのです。
私個人の資質も重なり、PCDAシートは複雑化したまま活用できずに目標未達の日々が続いていました。
新しい期の始まりとともに訪れた、『PDCAシートの見直し』
しかし、新しいマネジャーが、今まで個人個人で管理していたPDCAシートをより細かくテンプレ化しようと提案してくれたことがきっかけで、ガラリと変わることになりました。
スプレッドシートやエクセルが苦手な私はこれを最初に見たとき、「ちゃんと使いこなせる自信がないな」と不安に思っていました。
最初は心配していましたが、実際に使ってみるとびっくり!
新生PDCAシートは、私のようなめんどくさがりでもちゃんと使えるように設計されていました。
このシートは大きく左右でエリアが分かれています。
まずは右側のここに注目!
水色のセルにモニタリングシートから自分のデータを転記すれば、
「今四半期の目標を100%達成するためには、あとどれくらい商談が必要か?」や、
さらに目標を上回って「120%達成するには?」「150%達成するには?」という情報が分かるようになっています。
表に関数が埋め込まれており、最初に必要な数値を自分で入力すれば、あとは自動計算でOK。
数値を出したら、今度は左側のこちらに注目。
目標達成から逆算して今月の目標と今週の目標を決めて、現状とのギャップを考え、改善に必要なアクションを決めていきます。
アクション内容はシンプルに、アプローチ企業数・アプローチリード数・行動量の3つに絞ることにしました。
アクションのシンプル化って大事
ここまでの話で、多くの方が「単にPDCAシートのフォーマットが変わっただけでそんなに変わるの?」という感想を抱かれたと思います。
私がお伝えしたかったことはそこではなく、『アクションのシンプル化』や『考え方のシンプル化』が大事ということです。
【未達だった時】
課題特定と計画がバラバラ。手当たり次第目についたことをやってみる。
同時にいろいろ着手し、効果測定不能に。
・目標からアクション量を計算する
・電話数が少ないから増やそう・導入事例を記載したメールを業界ごとに個別化して送ろう
・電話がうまい人の隣に座って、しゃべってるところを聞いてみよう
・先輩の○○さんに相談してみよう
【達成した時】
現状把握(目標とのギャップを知る)から課題特定とアクションの設定まで一連の流れを捉え、効果測定できている。
①まずは目標と実績を入力し、1日あたりどれくらいのアクションが必要か?を把握する。
(アプローチ企業数・アプローチリード数・行動量)
↓
②そのアクションを行うことは現実的か?先週までの自分はできていないけど、なにかボトルネックを解消することで実現可能か?を考える。ボトルネックを特定する。
↓
③もう一度①で計算したアクションを見直し、②で出てきた課題に応じて最も注力するものを決める。
シンプル化は、振り返りのしやすさにつながる
PDCAシートに書いている3つのアクション(アプローチ企業数・アプローチリード数・行動量)以外のことも、もちろん取り組んでいます。
電話がうまい人のトークを真似したり、工夫を凝らしたメールを送ったり。
ただし、3つのアクションをやりきることが前提です。
アクションをやりきることで、テクニカル面の「ABテスト」ができるようになります。
例えば「今から10件電話をかける」というアクションは同じだけれども、『5人に2回ずつかける』のか『10人に1回ずつかける』のかによって、通話率は変わってきそうですよね。
アクション量を担保しつつ、「ABテスト」を試すことで、振り返りの視点が定まります。
この結果、アポ獲得率の向上に成功し(2023年5月14.5%→6月29.1%)、17期第一四半期は好循環のPDCAサイクルを回すことができました!
さいごに
PDCAサイクルに当てはめて物事を考えるのが苦手な人や、今の自分に課題を感じていて、いろいろ挑戦してるのになんだかモヤモヤするなあ、という方のもとにこのnoteが届けばいいなと思っています。
また、ここに書いたことは、目標を達成できた理由のほんの一部です。
私たち既存のインサイドセールスチームは、お客様や、社内他部門のメンバーなどたくさんの方と支えあい、協力しあってSansanのMissionに向け走っています。
私たちSD部は一緒に働くメンバーを募集しています。この記事に共感してくれた方、新たな環境へ一歩踏み出そうと思っている方、ぜひカジュアル面談へお申し込みください!
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