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ガチの筋肉で魅せる! 映画「ファイティン!」 #523

Born to be wild~!

マ・ドンソクほど、この歌が似合う人もいない!

腕回り50.8センチ、元ボディビルダーのムキムキボディ、コワモテという三拍子そろった俳優マ・ドンソク。腕っ節を頼りに大暴れする役のイメージが強いですが、コメディ映画にも進出しています。

2018年に公開された映画「ファイティン!」は、腕相撲の選手が生き別れた家族に会いに行くという物語です。真剣勝負のシーンと、マネージャーや子どもたちとのコミカルなやり取りに、家族への想いというヒューマンドラマをねじ込んで成立させるんですから、やっぱり韓国映画の脚本力ってすごいなと思います。

<あらすじ>
生後すぐにアメリカへ養子に出され、アームレスリングのチャンピオンを目指していた男マーク。現在はクラブの用心棒として生計を立てていたが、スポーツマネージャーに誘われ、韓国へ戻って再びアームレスリングの世界に挑むことに。母の家を訪れるが、そこに住んでいたのは、初めて会う妹とその子どもたちだった。

まず、オープニングのテンポの良さ。あっという間にアームレスリングの世界に引きずり込まれていきます。でも、クラブでやらかしちゃって韓国へ向かうことになる、というところまでが5分ほど。展開が速い。

「マ・ドンソク主演!」となると、大暴れを期待してしまうもの。でもこの映画は、勝負の世界に生きる男の話だけど、ハートウォーミングなヒューマンドラマなんですよね。そこで、ヤクザの話じゃないんだよということを伝えるため、こんなポスターも作られたそうです。「ヤクザ映画じゃないから」と書いてます。

ファイティン2

(画像はKMDbより)

マ・ドンソク自身、18歳で家族とアメリカに移住して、アメリカ国籍を取得しています。なので、マ・ドンソクが演じる「マーク」は、当て書きなのかもしれません。韓国文化にうとかったり、辛い食べ物が苦手だったり、海外育ちならではのエピソードが散りばめられています。

脚本はキム・ヨンワン監督ですが、企画にはマ・ドンソクも参加。1987年に公開されたシルベスター・スタローン主演の映画「オーバー・ザ・トップ」を見て感銘を受け、10年間、準備していたそうです。

金持ちだけどイケずでワルモノvs.不器用だけど正直で正義感という分かりやすい構図を、これまたド直球でみせてくれる。競技中の、力が入るシーンに合わせたカメラワークからも緊迫感が伝わってきました。

お葬式コメディの「ブラザー」同様、“マブリー”なマ・ドンソクを堪能できる映画。そして。

「家族って、勝負って、こういうことやで!!!」

と迫ってくるマブリーに圧倒されたのでした。

タイトルの「ファイティン!」は、「Fight」を韓国語読みしたものです。原題は「Champion」なんですけどね……。笑

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