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0円の、価値とは。

 先日、あるサイトで0円の本📕を購入しました。送料は支払いましたが、0円で利益が出るのか心配になりました。送料がすごく高いわけではありません。送料の額面から、実費の送料を差し引いても、ウン百円です。0円でなぜ販売できるのか調べてみると、鍵は送料でした。薄利を重ねていく戦略のようです。0円で届いた本📕は、思っていたよりも良い状態の物で満足でした。楽しんで読みたいと思っています。

賃貸のゼロゼロ物件


 賃貸物件に入居の際、初期費用💴として、敷金💰と礼金💰があります。その敷金0円・礼金0円の物件がゼロゼロ物件です。人口👪は減少しているのに、住宅🏠は供給過多のままで、最近は地方だけでなく都市部でも空き家や空室が増えています。敷金や礼金を0円にしてでも入居してほしい、貸し手の戦略です。

 しかし、敷金礼金💰💰を支払っても住みたい人気の物件があります。何を優先して入居先を選ぶのかによりますが、初期費用を抑えたい方にゼロゼロ物件はお勧めです。通常約6ヶ月分と言われる初期費用💴が、ゼロゼロ物件なら2~3ヶ月分程度で済みます。入居先に多少の不満(駅🚉から遠い、騒音・築古など)はあるかもしれませんが、こだわりが無ければ、お得だと思います。ただし、初期費用が安いからと言って、月々の賃貸料金が必ずしも安いとは限りませんので、十分検討されることをお勧めします。


格安の家~無償譲渡

 いつの間にか貸出期間が過ぎていた本📚を、
「次の方がお待ちです。」
という催促のメール📧が来ていたので、休日の朝1番にあわてて返却に行きました。朝の図書館は、思ったより人が少なかったので雑誌コーナーで
『田舎暮らし』を読んでいました。


 全国田舎物件の紹介では、不動産業者さんだけでなく、個人直売も掲載可能でした。ちょっと驚きました。

「不動産の個人間取引は難しくハイリスクです。専門家の助力も求めてトラブルを未然に防いでください。」

と書いてありました。私もそう思います。
しかし、なぜ個人直売欄を設けているの?
危険を承知でどうですかという考え?
と、心配になって雑誌を何冊かチェックしましたが、個人名での売却掲載は0件でした😌
売主や媒介はすべて不動産会社の名前でした。

 物件価格が200万や300万~4300万までありました。こういう時に、モノの値段とは何かと考えてしまいます。買い手がいない価格と、すぐに売れてしまう価格の中間で、気持ちよく需要と供給が一致するラインはどこか?値段をつける時は、強気になったり弱気になったりの繰り返しです。

 桁の違う50万の物件を見つけました。これは、、。サイトで購入した中古の本📕を思い出しました。もしかして本📕のように0円の家🏡もあるかもしれないと、検索してみました。

 やはり、ありました。0円です、土地付きの家🏡が0円です。家までが、0円とは。

 一例をあげますと物件の所在地は甲信越地方。花火大会🎆で有名なところです。築42年、5DKの間取りですが、室内の写真も図面もないので確認が必要です。残されている、テレビ📺や冷蔵庫などの家電を処分するにも費用が発生します。0円の無償譲渡の家というものの、購入を決めたとたん、登記などの諸費用が発生します。家は所有・維持するにも修繕費💰や税金💰などお金がかかります。また、住んでいないからといって放置しておいたら、家は荒れ、火災事故🔥や崩落事故と危険がいっぱいです。けが人が出たら、損害賠償責任が発生します。

 譲渡主は今後の維持費を考えると、すぐにでも0円でも手放したいと思うのでしょう。だから、0円物件があるのですね。もしかしたらこれからは、
「お金💰を支払うから引き取って欲しい」
というケースが出てきても不思議ではないでしょうか。

 ああ、見つけました。
「片づけ料として50万円お渡しします。」
という物件がありました😵
🏡と50万円で、0円⁉️です。売主が50万円💴を支払うなんて😵
マイナスの家だから、現金50万円とともに、譲渡するのですね。

荒廃する里山のゆくえ


 自分の生家も、いずれはこうなるかもしれないと考えていました。住む人はいなくなり、子孫👶が住まない家。荒廃する里山。その一部分を目の当たりにすると、分かっていても寂しく複雑な気持ちになりました。誰かが、住んでくださればありがたいのですが。

 20年前、弟が都会からUターンして、夫婦で田舎に戻ってきました。高齢化が進んでいる里山では、春🌷になっても休耕田は叢🌿のままです。山の手入れも不十分で、戻ってきた弟の目には荒廃していく里山を守りたいという強い気持ちが生まれました。
「生まれ育った里山を荒らしたくない。」

 JAの方の協力を得て、チームで地域の休耕田を借り上げました。そして、お米🌾を作り、販売しています。何事も一人で背負うことは難しいですが、チームで背負うとそこに楽しさが加わります。
 今年の春も、緑色の小さな稲苗が風に揺れる風景を見ることができることでしょう。
課題はそのチームの構成員に若手がいないことです。

人の手が入った里山の景色


 人に選ばれ、住んでもらえる地域にするため、移住支援金を出していたり、移住支援相談を行う自治体もあります。また里山を整備し活用していくことで地域を守り、人が集う里山にと取り組んでいます。

移住のポイントは
住宅や土地取得のための助成
農業漁業等への就業支援
単身勤労者向け賃貸住宅の建設
空家情報の収集と提供
就業のための情報提供

移住体験ツアーやショートステイ実施

など、住む働く暮らすが充実している必要があります。

0円の価値を循環させる

 その中でも、私が強く惹かれたのは
「クラインガルテン」(滞在施設🏡付き市民農園🥬
でした。地域や施設によって違いますが、年間の使用料金は20~60万円程度でした。募集は、空き次第です。1年ごとの契約で更新最長は3~10年と幅があります。個性的なクラインガルテンばかりで、空き待ちが多いようです。人気のある賃貸物件と同じですね。

 いくつかの滞在施設が連なっており、好きな時に滞在しておられるようです。月に二回程度で、一回につき、一週間から10日間程度通われて、農作業🍅を楽しんでおられます。仲間とシェアされているので、農園の草抜きなどの作業も、施設の使用費用も抑えられます。
「一人で所有するのではなくみんなで分かち合いたい。」
そうなんですよね。分かち合いたいですよね。

 地元の人から野菜🥕をもらったり、あげたりと、ここではお金を介さずにモノが回るそうです。昭和の暮らしですね。
「煮物を作りすぎたから味見してみて。味噌が無くなったから、少し分けてちょうだい。」
田舎では、近所の人とのモノのやり取りがありました。子どもの頃の私は、こういった他人との関係性が苦手でしたが、年々大事なつながりだと感じています。人とのつながりこそ、セーフティーネットです。

 農園での交流だけでなく、収穫祭やそば打ちイベントなど地元との交流も企画されています。大浴場付きの移住体験施設もあり、楽しそうです。


『人やモノが循環していくところが良いところ』
だと雑誌の中で紹介されていました。青々と大きく育った野菜🥬🥕と一緒に、北アルプスが見える山間のガルテンの写真が印象的でした。

 たとえ市場価格が0円であっても、田舎でもマイナスの家でも、農園、田園、里山そして地域全体を生かしていく道があるかもしれないと思いました。

安心して暮らしてこその生活です。

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