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毎日を残したい

目の前のことに忙殺される日々が続いている。

もうお昼、もう夕方、もう寝る時間。
毎日がそんな風に過ぎてゆく。

本当はもっとnoteや日記を書きたいのだが、なかなかままならず、
毎日のことを忘れてしまいそうな現状に少しでも抵抗したくて、手帳にその日のトピックスを箇条書きで書くことにした。

その日食べたものとか、読んだ本、観た映画。
ほんの何文字かでも、それがあると思い出せる。


***

さて、今週はめずらしく本を買った。
最近はkindle版を買うことが多いが、これらは本の形で手元に置いておきたかった。

山本文緒さんの本二冊。

まずはこちら。



山本文緒さんの本にはずいぶんお世話になった。
まだ実家から通勤していた二十代の頃、片道2時間の道のりも、山本さんの本を読みながらだとまるでワープしたかのように一瞬に感じたし、続きを読みたいからもう少し電車に乗っていたい、と思わせてくれる作品たちだった。

女のひとの良いところも悪いところも、これでもかこれでもかと描写する。
自分にとって山本さんの作風はそんな印象。
とても共感できたし、時には読んでいてつらくなることもあり、感情を揺さぶられることが多かった。

その山本さんが昨年亡くなったとニュースで知ったときはショックだった。
いちファンに過ぎないのに、身近な憧れの先輩を失ってしまったような気持ちになった。

この本は作家・山本文緒さんの最期の日記。

読みながら、亡くなった母の闘病生活を思い出した。
ある日突然、訳のわからない病気にかかり、あっという間に余命宣告されてしまった母。
山本さんの日記を読んで、母もこんな気持ちだったんだろうかとつい重ねてしまい、朝から読むのがつらくなったが、読み進めずにいられない本だった。

ありきたりだけれど、毎朝起きて仕事に行って、帰って夫と晩酌しながらごはんを食べる毎日は、当たり前じゃなくてそれ自体が奇跡なんだと思う。

日々忙殺されているとか言ってる場合じゃない。
noteや日記が書けないなら、手帳のメモでもいいから日々のことを残しておきたいと思った。


もう一冊はこちら。無人島のふたりを読み終わったので、明日からの通勤のお供になる予定。


自転しながら公転する。

読むのが楽しみ。




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