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ビジネス書評

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#教養

書評:『物語論』(木村俊介)

木村氏の文章力はすごい。

何がすごいというと、インタビュー先によって、文章にむかつく人がいれば、共感を持てる人もいること。文章の人格が変わる。同じ人が書いているとは思えない。これほど、インタビュー先にあわせ、分かりやすい文章を書ける人は珍しい。しかも、同い年。書き手にこういう人がいることに関心した。

小説家や映画監督などなどの話を聞いて、その論を書いている本。文章がきれいなので、すらすら読める

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書評:『英語ライティングルールブック 第2版』(デイヴィッド・セイン)

最近、英語を読む事は多くなり、それなりに読めるようになったし、ウェブでビデオを視聴しても分かるような気がする。だけれども、emailする時には、単語を迷ったりするので、Writingを鍛えようと本を探して、読んでみました。

考えてみれば、「ビジネス英語を書く」という訓練を私はしていないので、知らない事だらけ。

例えば、":"の先には詳細を書く。";"は並列な文章をつなぐ時に使うなど知らなかった

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書評:『天災から日本史を読みなおす - 先人に学ぶ防災』 (磯田道史)

この本では、津波が来たらどうするのかを歴史から学んでいる。古いお寺やお墓があるところは津波から間逃れたところで、鳥居があるのは「ココまで津波が来たよ」というところも多いのだとか。

お盆に、嫁の祖父のお墓参りをした。日本海に夕日が見えるきれいな高台にあった。アプリで計ると、海抜18mとのことだった。

「瓦屋根は地震で落ちるようになっていて、それは、耐震性を上げるための工夫である」など、私は知らな

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書評:『武士の家計簿』(磯田 道史)

この本は、江戸末期から明治維新というパラダイムシフトの中で、江戸時代の貧乏士族がどう生きたのかを、家計簿から鮮明に描いていて、面白い。私の先祖は貧乏武士で、嫁は多分違うので、習慣の違いのルーツが分かって、自分の理解に役に立ちました。

武家では親戚付き合いをたくさんします。武士の給料は由緒で決まって実力で決まらない。家柄と少々の年功序列で、仕事が増えても給与はあまり上がりません(高給は基本ご先祖様

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書評:『生命の星の条件を探る』 (阿部 豊)

NHKのニュースを見て買った本。
(教養の部類に入るので、ビジネスとは直接関係ありませんが)

ALSの東大教授さんとその奥さんが書いた本。長男が地球の起源を気にするので、読んでみた。高校レベルの科学をちゃんと理解していると、地球と宇宙と生命の理解が深まり、楽しめる(人類が地球で10億年後に生きる事は不可能なんですね、知らなかった)。

「生命の材料は水が最適」
「二酸化炭素のバランスをとる仕組み

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