書評:『天災から日本史を読みなおす - 先人に学ぶ防災』 (磯田道史)
この本では、津波が来たらどうするのかを歴史から学んでいる。古いお寺やお墓があるところは津波から間逃れたところで、鳥居があるのは「ココまで津波が来たよ」というところも多いのだとか。
お盆に、嫁の祖父のお墓参りをした。日本海に夕日が見えるきれいな高台にあった。アプリで計ると、海抜18mとのことだった。
「瓦屋根は地震で落ちるようになっていて、それは、耐震性を上げるための工夫である」など、私は知らなかった。知ることで、死ぬ可能性が少しだけ減りそう。
また、「土砂崩れを回避するためには何をするのが良いのか」も書いてある。例えば、「『蛇崩れ』という地名は山津波を指していて、地滑りのあったことを指す地名なので、危険だ」そうだ。
他にも「豊臣秀吉は地震にビビって徳川家康を滅ぼさなかった」とか「佐賀藩が江戸時代最強の軍隊を持っていた」とか、歴史のおもしろ話がちらほらとちりばめられている。磯田さんのような人が歴史を教えてくれたら、私も日本史に興味を持つ子どもになっただろうなと思った。磯田さんは歴史を楽しんでいるから、こっちも楽しく読ませてもらえる。
『天災から日本史を読みなおす - 先人に学ぶ防災』 (磯田道史)