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BROOKIE AND HER LAMB

「ブルッキーのひつじ」
M・B・ゴフスタイン/作
谷川俊太郎/訳
ジー・シー・プレス/刊

いちばん好きな絵本作家、
ゴフスタインの一冊。


彼女の本はどれもちいさく 本棚にひっそりとたたずむさまも愛らしくて
読めば くふふふと笑いがこぼれて(あまりに幸福なきもちになるのでね)
表紙を見てるだけでなごむ、至福の本たち


そして谷川俊太郎の訳、
なんとまあすっとやわらかくこころにはいってきて
一切の違和感も感じさせず絵と調和して
それでいて口ずさみたくなるようなリズムがある
読むたびに、しみじみ 偉大な詩人だなあ と感動してしまう


「ブルッキーの かわいいこひつじ
だいすきだいすき かわいいこひつじ」

「うたうのを おしえたよ
とてもいいこえで うたったが、
うたえるうたは ただひとつ
めえ めえ めえ」

ブルッキーは こひつじがだいすき。
こひつじも ブルッキーがだいすき。
それだけでもうじゅうぶんなのだ



今年の3月に亡くなった愛犬のことをおもいだす

13年ちかく一緒にいてくれた、
同じ時間でわたしは子どもから大人になれたのにあなただけあっというまにおばあさんになっちゃって、理不尽だなあなんておもいながら、
もう自分の力で食べられないから小さなスプーンに一杯ずつプリンをのせて口に近づける

嬉しそうに ぺちゃぺちゃなめて 赤ちゃんみたいに澄んだ瞳で見つめるからうれしくてもっともっとあげた、たくさんあげた、
もっともっとなめてくれ、もっともっといきてくれ

わたしはあなたがいるだけでじゅうぶんしあわせだったよ



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