【提案】東京オリンピックを無観客で意味のある大会にする方法
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【提案】東京オリンピックを無観客で意味のある大会にする方法

SHUZO[挑戦の立会人]

人の挑戦を愛する人間、shuzoです!
今日は、以前書いた2020東京オリンピックの課題に対して、具体的な提案をしたいと思います。

まず先に提案内容をザックリとまとめると

■提案内容
・開催する場合でも、途中で状況が悪化した場合の即時中止を含む回避策を準備すること。具体的には「撤退ライン」を専門家と共に策定して、関係者の同意の下、内外に説明する。
・無観客でも世界を1つにつなげる具体的な仕組み(TV+スマホアプリでの参加型応援の案)

というものです。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

なお、僕はオリンピックまたはスポーツ、行政のいずれとも利害関係が無い一般人ですので、あくまで個人の考えとして客観的に読んでいただけると幸いです。
※根拠のない批判、感情をぶつける目的でのコメントをしないことに承諾いただける方のみ以下読み進めてください。

現状の整理|課題の構造化と優先順位

解決策の提案の前に、まずは東京オリンピック開催に関する課題を、大枠で整理してイラスト化してみた。

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今回のオリンピックは、上記のように3つの大きな課題をバランスさせることが要求される状況だと見ている。それぞれの詳細については後述するとして、今後のシナリオは以下の3パターンとなると推測する。

パターン1:開催を中止し、将来に亘る経済効果と国際的信用を失う。さらに諸外国への賠償が発生する可能性が生じる。

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開催しないことで、今後得られるはずであった経済効果なども一切失う。これはビジネスの考え方でいうところの「機会損失」であり、+にならないというよりもーとして扱われる。それは開催国にとっても海外のスポンサー等にとっても同じ論理となる。

開催国と海外とで違いがあるとすれば、開催費用は開催国/都市の税金で賄うケースが多いが、海外スポンサー等は私費を投じている。損失が生じた場合の責任の所在、影響の大きさが異なる。前者は国家という規模が母数になるが、後者は当事者にとっては無視できない分母分子の比率になるだろう。

故に、いかなる理由であっても、開催都市契約に基づき賠償責任を負う可能性は多いにある。「アルマゲドンでも起こらない限り開催する」とIOCが主張しているのはそういった考えの表れであると受け取れる。

付け加えるならば、国内でもインバウンド需要を想定して多額の投資を行っている不動産業界や飲食業といった観光関連業の一般企業に関しては、上記の海外の企業と同じ立場であるはずで、中止となれば窮地に陥る人(従事者や出資者)もいるだろう。

開催を中止すれば、確かに新型コロナによる重傷者・死者の増加は抑えられるかも知れないが、代わりに経済的理由での死者が増えることが予想される。日本の自殺率がOECD主要7カ国で20年間ワースト1であり、その数も新型コロナウィルスによる死者数の倍近いことは忘れてはならない。

パターン2:開催により新型コロナ感染が拡大し、国内外に重大な影響を与える。結果、国際的信用にダメージを負い、将来に亘り損失が生じる。

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今、多くの人が危惧しているパターンがこちら。人命を危険に晒すうえに、諸外国から責任追及された場合の将来に亘る損失は計り知れない。危険を認識した上で自らの意思で参加した場合でも、「感染状況はコントロールできているため問題ない。との説明があった」と言われたら反論は難しくなるのでは?と心配している方も多いだろう。もし法的に問題が無いとしても、倫理的/感情的なダメージが残る。

観光立国を目指す日本としては、このダメージは甚大だろう。また、先人達が築き上げてきた信用を失うことは、さらに多くの時間と労力とお金を失うことを意味する。何よりも、国民自身が後世に語り継がれる罪の意識を持ち、生きることになる可能性がある。

また、IOCも同様に世界から糾弾されるのは避けられず、オリンピックの存続に関わる事態と言えよう。

パターン3:開催し、新型コロナ感染拡大を抑えつつ、求められる役割を果たす。

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前述のとおり、パターン1(中止)でも2(感染拡大)でも、いずれにしても国際的信用および経済的にダメージを追うことはもはや避けられない。唯一ダメージが無いのは全ての課題をクリアして成功させること。そうなれば、むしろ信用が少し上がるかも知れない。この危機的状況でやりきったとなれば、称賛する人もいると期待したい。

以上をまとめると、目指すべきシナリオの優先順位は

3(完遂)> 1(中止)>> 2(感染拡大)

となる。注意すべきは、2(感染拡大)だけは絶対に避けることであり、3(完遂)を目指していても、途中で状況が悪化した場合はすぐにでも中止できるように準備をすることである。

これはビジネスの世界でいう「撤退ライン」を設定しておくということ。挑戦にリスクは付き物である以上、ダメージコントロールは必須事項。そういった防衛策を用意し、説明するだけでも国民の不安は軽減されるのではなかろうか。

リスク回避する手立てやその基準が無いというのは、人を不安にさせる最大の要因であると感じる。ことコロナ対策でいえば初期の入国管理対策しかり、緊急事態宣言の解除しかり。国民がなぜこんなにナーバスになるのか、いま一度考えて欲しい。

撤退ラインについては、専門家の意見を取り入れながら具体的な指標を設定することが望ましい。また、直近の海外のスポーツイベント運営のノウハウも取り入れるとさらに良い。


ここまでは、現状の課題の整理と、最悪の事態を防ぐ手立てについて考察してきた。以降のパートでは、難易度が高いが、パターン1(完遂)に向けた課題の深堀りと対策について触れていく。

課題の深堀り|オリンピックの因数分解

難易度が高いオリンピックの完遂のため、どこにどういった課題があるのかをさらに深堀りする。前述した大枠の要素のうち「新型コロナ感染拡大」と「オリンピック開催の意義・目的」について因数分解してみた。

●新型コロナ感染拡大に関する課題

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こちらの主要因は、

・国内の一般人と選手/関係者の接触をいかに減らすか
・国内の人流をいかに抑えるか

がポイントとなるように思う。理由は、上記の図のとおり、感染拡大する場合のリスクポイント(脆弱な部分)がそこにあるためだ。

まず、オリンピック開催によって変化する要素としては、海外から人がやってくるという点である。そのため、それらの人と、国内の人との接触をいかに減らせるかが最重要事項である。

現時点で日本国民、特に外出などの行動が活発な年代層のワクチン接種率が僅少である点は事実としてある。一方、入国してくる海外の選手や関係者は、ワクチン接種率が前述の日本国民よりかは上であると考えられる。

そのため、どちらかというと感染リスクが高いのは入国してくる選手や関係者たちの方である。

仮にもし、ワクチン接種していない感染リスクの高い人が入国してきても、国民との接触を限りなく減らすことができれば、少なくとも国内の感染拡大リスクは抑えることができるはずだ。

次に、日本にいる国民の間での感染を抑える点であるが、これはオリンピック開催とは関係なくやるべきことである。それを示すデータも研究機関から発表されている。

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(引用元:日本経済新聞

このように、オリンピックの開催に関わらず、国内の人流の抑制が感染拡大の重要事項である点は以前から変わらない。集団免疫が獲得されると言われる全国民のワクチン接種率60〜70%に到達するまでは、新しい生活様式を継続するのが基本原則である。

一方で、国民に引き続き自制を要請するのであれば、国内の医療体制に極力影響を与えないような工夫、例えば選手/関係者向けの医療チームを余裕のある参加国にて用意してもらえないかを打診することはできないのだろうか。

オリンピックのための医療体制を国内で構築し、カツカツで実施してリスクを取るよりも、正直に海外に助けを求めて十分な体制を構築することの方が、最悪の事態を防ぐ上でも重要なことだと考える。

それに、オリンピック憲章の根本原則にある「人類の調和」というものを使おうとすることは何らおかしなことではないし、他国に借りを作っても、将来何らかのカタチでお返しすれば良い。信頼関係はそうやって築かれていくものだから。


●開催の意義・目的に関する課題

続いて開催の意義と目的にまつわる課題について、同様に構成要素をさらに分解して考察していく。こちらの因数分解はやや複雑に見えるが、2つのグループに分類すると理解しやすい。

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①意義(定量化が難しい要素):オリンピックの真髄とも言える精神的な部分
→図でいう左半分にある「オリンピック憲章 根本原則」と書かれた要素につながる範囲。古来のオリンピックから受け継がれている部分で、大会運営のポリシーなどを含めた様々な行動基準がこれらを基に作られている。

②目的(目に見えて定量化しやすい要素):経済効果の部分。
→図で言う右半分にある「経済効果」につながる範囲。近年、関係者と企業・団体の間で裏取引がされたりと何かと問題が生じる部分でもある。一言でいえば大金が絡む部分。

ここで注目すべきは、赤字で記載された部分。
今回、海外の一般観光客の受け入れを断念したため、競技会場での観戦・応援が実施されてもほぼ日本人になる、もしくは無観客になることで生じる「平等性」「盛り上がり」「海外の一般人が一切参加できない」という課題である。

推測ではあるが、オリンピック開催期間中の海外からの観光客受け入れをあっさり断念したのは、開催後も長期的に効果が期待できることが、これまでのデータで示されているからだと考える。

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(引用:みずほ総合研究所「2020東京オリンピックの経済効果」

経済効果の要素としては、期間中の観光客受け入れ断念によるダメージが多少あるものの、それ以外は概ね当初の計画とおりになるとの想定なのだろう。

しかし、前述した課題は残る。オリンピックの真髄を規定した憲章の根本原則にもある「フェアプレー精神」であったり、「誰しもがスポーツへ参加する機会」というのが、もはや成立しないのではと考える。

この事態により直前の日本国内での合宿練習を参加国の約8割が辞退する状況となっていて、ただでさえスポーツで重要なコンディション調整で格差が生じてしまっている中で、さらに競技に大きな力を生み出す応援についても、格差が生じてしまう。

これで本当に「フェアプレー」といえるのだろうか?見方によっては開催国特典と捉えることもできなくは無いが、あまりに偏りがあるのは選手本人にも負担になるというか、どこかモヤモヤした気持ちで競技に参加することになるのではないだろうか。

これはあくまでボク個人の意見だが、日本のスポーツ選手に対して尊敬する気持ちが持てるのは、勝って兜の緒を締めよに通じる、単なる勝ち負けではない、もっと大事な精神的なものを大切にしているからだと思っている。

それはオリンピック憲章の根本原則にも書かれているような、人々の規範になるような、内面的で目には見えにくいけど、とても尊いもののように思う。例えばそれは、先日のゴルフの松山選手のマスターズ優勝の際の行動が、感動をもたらしたとニュースでも報じられているような部分だ。

それに何よりも、今、スポーツの感動であったり、一体感からエネルギーを受け取りたいのは、世界中でこの瞬間も新型コロナウィルスの影と共にいる一般の人々も同じではないだろうか。

日本人がこれからも誇りを持てるような大会にするために、できることがあるように思う。


具体的な対策案|無観客で世界をつなげる仕組み

さて、開催を完遂するための課題を改めて整理すると

●オリンピック完遂に向けた課題
1.来日するオリンピック選手/関係者と国内の人との接触が高リスク
2.人流が増えると新型コロナウィルス感染者数が増加する危険性
3.競技応援の「平等性」「フェアプレー精神」が担保されない
4.海外の一般の人々がオリンピックに一切参加できない

の4点である。これらの解決策として、以下を提案する。

●解決策
1.開閉会式含め、全競技を無観客にて実施する
2.代わりにスマホアプリを使って全世界の視聴者と会場をつないで応援できる仕組みを導入する

まず、無観客にすることによって、課題1(接触)と2(人流)のリスクはかなり軽減できると考える。さらに、観客の誘導などに必要なボランティアも不要となり、酷暑による熱中症の対応にかかる医療リソースも軽減することができる。

観客動員の基準が上限1万人となった事について、これまでの国内スポーツイベントの実績を踏まえたとしているが、真夏の酷暑の時にマスクをして観戦する状況というのを想定できていないように思う。

ただし、無観客となると競技が盛り上がらない可能性がある。その回避および課題3(平等性)、4(海外の人の参加)の対策として以下の仕組みを導入するのはどうだろうか。


●無観客で世界を1つにつなげる仕組み

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専用アプリをインストールしたスマホを手に持ってTVを観戦することで、視聴者の応援が会場に届くという仕組みだ。

視聴者が拍手をした場合を例にもう少し詳しく説明すると、

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●世界と会場をつなぐ仕組み(詳細)
1.スマホのアプリが拍手の動作を検出すると、「拍手をした」という信号が即時に専用のサーバーへ送信される。
2.サーバで信号を収集し、その数のデータと合わせて、会場にあるアプリをインストールしたスマホにデータを送信する。
3.会場のスマホにて、2で受信した信号を基に音声への変換を行う。
 (拍手の数が多ければ大人数の拍手の音を流すなど)
4.会場のスマホから出力した音声を会場のスピーカーにて流す
5.会場の選手とメディアの耳に世界中の「応援の音」が届く。

というものである。下記のように拍手だけでなく、「オォぉ!」という声援も届けられるとさらに良い。

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さらに国や地域を選択して、応援の音を出力することができれば、会場の選手の母国や縁のある地域の応援の音を届けることができる。

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もし、上記のような仕組みが既にあるなら、オリンピックにてそれを使わせてもらえないか打診することもアリではなかろうか。

もちろん、全世界の人がスマホを持っている訳ではないし、持っていても国や文化や端末によってはアプリが使えないかもしれない。それでも、このままほぼ日本人だけで応援するよりかは遥かに多くの人がオリンピックに参加できるはずだ。

各種ツールやテクノロジーとの距離が近くなった今なら、今回の課題を解決することはできると思う。100点にはならなくても、新しい発想としてトライする価値はあると思う。

それに僕ら日本は、東京へ招致する際に世界の人々へと約束したはずだ。「おもてなし」をすると。今できる精一杯のおもてなしをすることは、世界からの信頼を守ることにもなるはずだ。

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今後に向けて|レガシーと本質への回帰

21世紀はウィルスの世紀とも言われており、地球温暖化やゲノム編集技術などの負の側面が出てくるとの予測がされている。もし将来、今と同じような事態になった際のモデルとなれば、それは未来へのレガシーとなるのではないか。

また、今のオリンピックは、憲章の根本原則にもある規範的な行動、人類の調和といった精神性の部分が置き去りになっていて、ジブリアニメで例えるなら、首を失ったデイダラボッチだし、ハウルの動く城の城であるように見える。大切な部分を見失って補助的な部分が肥大化している状態である限り、オリンピックは今後の継続が一層困難になっていくと考える。

だからこそ、本質へ回帰していくきっかけが必要だし、提案したような取り組みがその1つになったら幸いである。

なお、ここで書いただけでは実行的な動きが生まれにくいと思ったため、日本オリンピック協会の窓口にも本内容を提示した。反応があるかは分からないが、まずは伝えない限りは何も起こらない。

また、今話題のオリンピック公式アプリを手がけるデジタル庁に対しても、下記のアイディア募集の窓口にて提案した。

これを読んでいる方の中で、何か提案したいことがある方は同様に提示してみて欲しいし、僕の提案に対して、「もっとこうした方が良い」とか「こういう方法もある」というのがあれば、積極的にコメントして欲しい。

困難な時でも周りに流されずに、自分で考えて行動を起こせる人が、今の世界には必要だし、新しい流れを生み出せると信じている。


ということで今回は東京オリンピックを無観客で意味のある大会にするための方法についてまとめてみました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

挑戦者に幸あれ‼

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読んでくださり、ありがとうございます!
SHUZO[挑戦の立会人]
あなたは「今」、「何のために」生きていますか? これが見えていることの力強さと、探す苦しさの両方を知っています。 人の挑戦は美しい。だから人の挑戦に立ち会ってます。 米国CTI認定 プロコーチ(CPCC)|国家資格キャリコン|経営者|ビジネス・ブレークスルー大学卒