お盆の過ごし方(3)|#好きな日本文化
曹洞宗|お盆の過ごし方(3)
「お供え」
お盆には、各ご家庭の仏壇も「お盆仕様」にしていただくのがよろしいでしょう。
その際の「お供え」は、地域、コミニティによって伝統や慣習があることでしょう。
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【曹洞宗 亀翁山 延命寺の「お供え」】
1)平だんご(米粉のだんご)
ご先祖様の朝夕のおやつに、米粉から作る「平だんご」です。
丸く平らで、真ん中に親指で押した凹みがある独特の形です。
この時期にしか見ない(つくられない)ものなので、やはり地域性の強いものなのでしょう。
2)冷や麦(乾麺)
ご先祖様がこの世で過ごされる間(8月13日から15日)、主に食事として供されるのが「冷や麦(乾麺)」です。
「素麺」とされていることもありますが、これも地域性でしょう。
旧暦7月の時期は、新米の収穫には早く、また天候に左右されない「乾麺」が重宝されたのでしょう。(「平だんご」は、古米を有効活用する知恵だったとも思われますね)
なぜ「冷や麦(または素麺)」か?には、「細く長く」とか「精霊馬の手綱を模して」などの意味や云われも見聞きしますが、真夏でもお供えに向いている、という現実説を推します、もちろん精進ですし。
(1)と(2)を、8月13日の午前中に、各ご家庭の仏壇に「お供え」するのと同時に、本堂の奥にある位牌堂の「お供え」にも、お持ちいただいています。
ただし、最近は「平だんご」をお持ちになる家がぐんと減り、代わりにお菓子類(具体的には、米で作られるおせんべいや和菓子)が増えています。
いずれも、8月13日の夕方に、ご先祖様が、あちら(浄土)からこちら(この世)にお戻りになるわけですから、そのお迎え準備だと考え、お供えのタイミングは8月13日のお昼頃までに、というのをお勧めしています。
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