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ディープテックスタートアップのリアル


はじめに

筑波大学発の技術からビジネス創出をおこなっている、産官学共創プロデューサーやっさんです。

今回は私自身がすっかりはまってしまった「ディープテックスタートアップ」について記事にしたいと思います。体感ですが、IT系のスタートアップは一般的になってきましたが、研究開発に一定の資金が必要なディープテックスタートアップに関わる方はまだまだ少ない印象です。

そこで、中に入ってみてわかったディープテックのリアルについてお伝えしたいと思います。

特に次のような方に読んでいただきたいです。

  • 「ディープテックスタートアップがなぜ話題になっているか知りたい」

  • 「ディープテックスタートアップに興味はあるけれど、実際のところよくわからない・・・」

  • 「スタートアップへの転職って実際どうなの?周りにあまり働いている人がいないから不安・・・」

第一弾はそもそもディープテックとは何か?なぜ私がディープテックに関わるのか?お話できればと思います(※第二弾はスタートアップのキャリアについて記事にしたいと思っております)

そもそもディープテックスタートアップとは何か?

ディープテック(Deep Tech)スタートアップとは【革新的な科学技術に基づいて短期間で急成長を目指す企業】(参考:FoundX馬田さん記事)を指します。技術領域としては人工知能(AI)、ロボティクス、量子コンピューティング、バイオテクノロジー、核融合、宇宙などがあります。これらの技術は通常、長期間の研究開発を経て商業化されるため、研究開発費用や技術リスクは大きいですが、既存の市場や製品に大きな変革をもたらす潜在力を持っています。

例えば、核融合の京都フュージョニアリングやガン免疫細胞のノイルイミューン・バイオテック、宇宙系のSynspectiveといった企業(他多数)があります。私がいたCO2排出量を大幅に削減する金属生産技術を開発しているSUN METALONもそれに該当します。

ディープテックスタートアップが日本で求められている理由

1.経済成長の肝であるから

資源が少ない日本では、これまで家電や自動車産業などものづくり・製造業でこれまで成長してきました。30年前は世界の時価総額ランキングの50社中、32社は日本企業でした。しかし、今では50位以内にはトヨタ1社のみです。そんな日本が再度元気になるためには破壊的な成長をする企業、スタートアップが求められおり、その中でもかつては科学技術に強みがあった日本の技術を活用したディープテックxスタートアップが注目されています。

2.言語や商習慣の壁を超えられるから

かつてのToyotaやSonyがそうだったように、経済的な成長にはグローバル化は避けられません。その際、足かせになるのは日本ならではの商習慣と言語の壁です。インターネットサービスを主軸としたスタートアップではローカライズされやすく、日本で成功したとしてもそのまま海外に持ち出すことが難しい上、仮に持ち出せたとしても資金力が大きい海外企業に勝つことが難しいビジネスです。

一方でサイエンス・テクノロジーを基盤としたディープテックは物理法則に基づいており、言語の壁や商習慣の影響を受けづらく、世界で戦えるポテンシャルがあるため、日本が世界で戦うにはディープテック、と言われていますし、私自身もそれを強く信じて行動しています。

なぜ私がディープテックスタートアップに取り組むのか?

ここまで、比較的一般論で語ってきましたが、ここからはなぜ私が前職~現職でディープテックにはまってしまったのか?少し踏み込んでその理由をお話したいと思います。

①テクノロジーっておもしろい!と思うから

PC、スマホ、生成AIなど、これまで私達の生活を変化させてきたのはテクノロジーでした。そしてこれからもテクノロジーによって我々の生活は変化していきます。だからこそ、技術者としてテクノロジーを通じ、社会にインパクトを与えることができるディープテックはワクワクします。

もちろん、リスクはありますが、開発でトラブルが起きても愚痴ではなく知恵を出し、手を動かし、課題解決を通じて世の中に価値を出していく取組みは開発者としてやっぱり燃えます。ワクワクとヒヤヒヤを感じながら仕事ができるのは私にとって大きな魅力です。

②まだまだ宝の山だから

Hondaの新規事業時代、たくさんの技術と優秀な研究者と出会いましたがチャレンジさえできずに埋もれている技術・人がたくさんいることを知りました。中にはチャレンジしたいのにできず、悔しい思いをしている研究者もいて私ももどかしい思いをしたのをよく覚えています。

日本の技術は競争力を失ったと言われていますが、まだまだたくさんシーズはあると思いますし、今はスタートアップ5カ年計画を背景に資金も多数用意されており、チャレンジできる土壌は整いつつあります。

だからこそ今、やるべきだと思います。日本の経済のラストチャンスです!やってやりましょう!

まとめ

  • ディープテックスタートアップとは【革新的な科学技術に基づいて短期間で急成長を目指す企業】

  • 経済的な背景からスタートアップが求められており、その中でも言語の壁がなくグローバルな成長が期待できるディープテック領域が注目されている。

  • 技術屋としてテクノロジーで”できない”を”できる”にするのはおもしろいし、まだまだ埋もれている技術はたくさんある。

  • 資金の供給が増え、仕組みも整いつつある、だからこそ今やるべし!

さいごに

最後まで読んでいただきありがとうございました!
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【お問い合わせ】
takashi.yasu.deeptech@gmail.com

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