ベランダ3000往復で考えたこと。〜走ることのモチベーションはどこから来るのか?〜
マラソン大会は軒並み中止で、世界では普段のランニングも禁止しているところもあり、ランナーにとっては苦痛だなと思っていたところ、フランスにとてもクレイジーなランナーがいました(※クレイジー :crazyはネイティブはポジティブな意味での「とてもすごい」といったニュアンスで使用するので、ここでもポジティブな意味として使っています)。
フランス人男性のエリシャ・ノトモイツさん。
なんと自宅の7m程のベランダでフルマラソンを走破したとのこと。
ベランダを約3000往復。
アンビリーバボー。。
いや外に出られないから家で何かトレーニングしようっていうのはわかるよ。日本でも色々なプロのアスリート達が家でできるトレーニング動画をあげているしね。
ランナーだったらやることといえば、筋肉トレーニングとか体幹トレーニングとかが思いつくと思うんだけど。
「ベランダちょっと余裕あるな・・・よしここ42km走ろ!」
いや、ならんならん笑
まずその発想に至らないし、それを始めて最後までやり切る精神がとてつもないなと思う。すごい。
「どんな時でも、走ることが私の唯一の喜びなんだ」と語っているエリシャ・ノトモイツさん。走るのが好きなんですね。
僕たちはなぜ走るのだろう?
このニュースを見て思ったことは、単純にすごいということに加えて、走ることのモチベーションってどこから来るのだろう?ということです。
苦しいはずのマラソン。でもベランダでもそれをやろうと、そしてやり続けようと思わせる要因ってなんなのだろうか?走るのが好きだと思わせる要因ってなんだろうか?
僕たちも日々飽きずに走っているけど、そもそも「長い時間・距離を苦しい思いをして走り続ける」という行為って少し変ですよね。
本来したくないことだと思うし、実際多くの人は嫌っているでしょう。でもランナーの多くはそれを趣味として好き好んで行っていると。
ランニングについて色々な研究がされているように、僕はここにはランニングによる人体の生理現象と精神との不思議な関係があるんだと思います。
実際、ランニングによって脳内麻薬と呼ばれるホルモンが分泌され、知らない間に一種の快感のように感じてしまうような状態になっているともいわれます。いわゆるランナーズハイですね。
長すぎる有酸素運動は逆にストレス物質を分泌して疲労や老化、過食の原因になるともいわれます。
しっかりと研究論文を調べているわけではないのでここでは科学的に正しい間違ってるは置いといて、そういうようにランニングと身体と精神の間には色々な関係があって、それが走ることの不思議な魅力に繋がっているのではないかということです。
特にランニングと脳の関係ってとても面白いと思います。
僕が思うのは、ランニングっていうのは
「限界を超えない範囲だけど苦しい状態」を「長時間我慢して持続させる」という状態が体や脳の様々な反応を呼び起こし、精神面にも影響を与えているのではないかと思います。
もちろん走っている時のメンタルは人によって様々だと思うけど、走ることの本質的な部分は自分では気がつかない人間の構造の中にあると考えると、とても不思議で面白いなと思いませんか?
走ろう
走りたい人は走ればいいし、走りたくない人は走らなくても他にスポーツとかトレーニングとかたくさんあります。
ただ、走ることに抵抗がある人や、ランニング始めてみようかなと迷っている人には、今回書いたような魅力もあるということを知ってほしいですし、時間とか距離とか気にせず走ってみてほしいです。
そして、なんでもいいので走りたいと思えるポジティブな理由を見つけられたら、人生を通じてランニングを楽しんでほしいなと思います。
今のこの状況なので、外で走るのが難しいのであれば家の中でできるトレーニングもたくさんありますし、ランニングについて勉強することもできます。
7mのベランダがあればフルマラソンを走ることだってできるかもね。