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「お前には無理w」を人生で何回も言われた私が持っていたのは探求心だけ&同人で漫画を描いてみたい人,処女作はこう描け!

漫画家ってすごい孤独です。妄想の世界では知り合いがたくさんいるんですけど、皆カップルなわけで、孤独なおじさんは見ているだけです。

同志仲間がいればなとは思うものの、横のつながりは時として傷の舐めあいになってしまい、成長を妨げる場合があります。

会社員をしながら同人を始めてみたときはうれしいし新鮮で、友達で二次創作やっている人がいたので、その人にいろんな制作に関する話をしていました。いろんな夢を語るわけですが、相手は漫画家なんて無理だろうってタカをくくって聞いているので、「まぁ売れてたら今ここには(会社には)いないよなw」と笑われました。
お前にはできないって言われたようで、カチンときたかと言われるともちろん来ました。でもそれよりもその人にはきっと悪気なんかなくて、
「この現状を変えることなんてできないと勝手に思い込んでいる」ことがかわいそうだなと思いました。
思い癖がついている人には色々言っても伝わらないよなって感じました。
私はそれ以降制作の話をすることはなくなりました。

私はこの「お前には無理だろw」を人生で3回も言われたことがあります。
親にある分野の芸術の道を行くことについて父に猛反対され、心配からくる言葉としてそれをよく言われていました。でも私はやらないと気が済まなかったからずっとやり続けました。(具体的に何かはぼやかします)最後には「この人がこれだけ反対してもあきらめないでずっとやってきたんだから、もう好きな道を行かせてあげないといけないよ」と母が父に言ってくれました。16から28くらいまでずっと反対されてました。でも社会に出たら会社員でカバーもしていましたし知ったこっちゃないわなと思っていました。

二回目はその道でプロになりたいんだと同じ分野で頑張っていた先輩に打ち明けた時、「無理だよw」と言われたことです。多分自分に無理なんだからお前なんかもっと無理だよwの意味だったんだろうなと今は思います。

私は悔しかったので絶対プロになろうと思いました。
そしてその数年後には本当にプロになりました。
同じ道を志している相手に向かってそんなこと言うやつ最低だと思うのですが、でもその人の本心は、情熱を貫けない自分に根本的な劣等を感じたからだと思います。探求心や情熱という気持ちというものは自分では生み出せないと思うんです。持とうとしても持てない人がたくさんいる。
本当にやりたかったら才能がなくてもやるんです。
私は興味を持ったらやらないと気が済まない、疲れても気になって眠れないみたいな性格で誰に何と言われようと知ったこっちゃないタイプなのでそれはありがたかったと思います。他人にはつらい努力でしかないことが私にとっては必然性のある事でしたから。永遠に続いていくんだと思います。
18の時、バ先の店長に「なんでそんなに頑張るの?」って言われたとき、???って感じでしたが今になって、それは探求心によるものだと気づくことができました。

が、それと世の情勢はまた話が違います。プロになったからやっていけるかというとそうでもなく、プロだからこそ無理のない運用についてよく考えるようになりました。時勢にあったニーズのあるものじゃないとなかなか安定した生活はできません。生涯現役はしんどいです、正直。
それから一人でできることには本当に限度があることが身にしみてわかって今は漫画家にシフトしました。漫画も大変な仕事だけど元の世界よりはずっと需要がありますから。
それでも元の世界ではまだ頑張っている人たちがいてそういう人たちも私は応援しています。

自分のための努力を惜しまないでほしいと思います。
勘違い野郎でもいいから自分の能力を信じて前に進んでほしい。
うまくいかなくても経験と知識は残りますから。無形の財産はこれからの時代に重宝します。

そして人生3回目の「お前には無理だろw」を会社にて言われた半年後には新しい連載の仕事を取り生活費のめどをたてて円満に会社を辞めました。そのかわり最後の一年は先の安定の為に経験と稼ぎを得るため、商業・同人を並行しつつ会社員していたのでマジで死ぬほどきつかったです。完全に不眠症でした。寝てるのに頭の中でずっと漫画のこと考えていて、ヒスってました。
でもそのおかげで今こうやって漫画家やっていられるので踏ん張ってよかったなって思います。

今売れなくて孤独になった時も業界の人に弱音を吐くと割と受け止めてくれます。一緒に頑張ろうって言ってくれる良い仕事仲間に恵まれています。

売れなくてもプロです。
どんなに私がいい人だったとしても、売れなかったら仕事の継続はされません。でもまだ希望はある、売れてなくても光るものがあれば声かけてもらえます。頑張っていきましょう。


もしここにまだ描いたことないけど漫画を描いてみたいと思って読んでいる人がいるならまずは

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