私の大好きな日本のエンタメ

旧ジャニーズの、一生懸命で、舞台と客席に誠実で、笑ってほしい人に「笑って」と訴えかけるような切実さに満ちたパフォーマンスが好きでした。何よりすごいのがジャニーズという名前に無限に自信が満ち溢れていて、その名前が国民的な記号になっていること。コンテンツを観ている時間のみならず生活に根ざす力が凄まじく楽しかった。

ここ数年はそんな日本のアイドル文化のルーツを辿りたくて歌舞伎にも親しむようになりました。
とにかくかっこいい見得、見得で巻き起こる拍手、大向う。要素だけピックしても間違いなくアイドル文化の原点でしかなく、初めて観た時は本当に感動しました。
最後に観たのは昨年5月の明治座の猿之助奮闘歌舞伎でした。

友達に「あなた絶対好きだよ」と勧められて、去年ようやっと初観劇を果たした宝塚。宙組の真風さん退団公演でした。圧巻で壮観のステージが当たり前のように存在していて客席が釘付けになる空間、舞台上に立つ全員が自信と誇りによって輝いていてとにかく眩しかった。日比谷で毎日こんなに素晴らしいショーが繰り広げられていることが嬉しくてたまらなかった。

お笑いは私にとって心の拠り所で最後の砦のような場所です。余計なことを考えないようにしたいとき、音楽以上の情報が必要で。本やSNSではキャパオーバーになってしまうそんな時に、お笑いを見ると心が落ち着きます。何度辛い夜を乗り越えるのを助けてもらったことか。おかげで「同じ阿呆なら踊らにゃ損損」の考え方を心から好きになれています。

奪われたわけじゃない。全部今も懸命に動き続けている文化たちで、どんなことがあっても享受し続けられるように頑張ってくれている人がいるのを知っています。

ただ、疲れましたね、この一年は。

好きなものを好きでいつづけること、好きだと胸を張って思い続けることの難しさを痛感して、疲れました。
疲弊して全てに対してちょっと冷めちゃって、根からのオタク気質でコンテンツに生かされている私だから、人として空っぽになってしまったような感じです。

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