ドラムの神々に学ぶ 第14回 デイヴ・ウェックル
世界の名ドラマーを紹介する「ドラムの神々に学ぶ」。第14回はデイヴ・ウェックルです。
フュージョンドラマーとして地位を確立。その美しいフォームから繰り出されるサウンドとテクニックは、今も多くのドラマーの研究対象になっています。
「賢者は歴史から学び、愚者は経験から学ぶ」という言葉があるように、ドラムの神々が残した軌跡を追いかけ、賢者を目指しましょう。
それでは行ってみましょー!
デイヴ・ウェックルのプレイスタイルを簡潔にまとめると…
①モーラー奏法による洗練されたテクニック
②美しいサウンドはグリップで作られる
③ラテンへの理解による複雑なリズムパターン
④超絶技巧の圧巻ドラムソロ
ではひとつずつ解説していきましょう。
①モーラー奏法による洗練されたテクニック
日本でのモーラー奏法の知名度を上げたのは、デイヴであると言っても過言ではないと思います。ジム・チェイピンに弟子入りし、今までのスタイルを全て捨てモーラー使いへと変貌を遂げたデイヴ。その完成されたフォームは美しく、身体に負荷の無い脱力した演奏だとひと目見れば分かります。
②美しいサウンドはグリップで作られる
デイヴは「演奏中にスティックが飛んでいってしまうときが調子の良いときだ」と語っています。それ程にスティックを緩く持っているということ。緩く持つことで、スティックの「鳴り」を生かし、太鼓をより綺麗に鳴らすことができます。
さらにはリバウンドも作りやすくなり、身体にも力が入らず、一石三鳥というわけです。
③ラテンへの理解による複雑なリズムパターン
デイヴはチック・コリアやミシェル・カミロなど、フュージョンの中でもラテン色の強いミュージシャンと多く共演しています。その中で、ラテンのリズムを如何にドラムセットで表現するかを考え、形にしていくことで、非常に複雑かつ印象的なパターンを作り上げています。
これもモーラー奏法による確かなテクニックがあるおかげですね。
④超絶技巧の圧巻ドラムソロ
デイヴは肘主動でプッシュビート。よってタイムは短いですが、その分トップスピードの方に分があります。
やはりドラムソロは圧巻です。あまりに速く綺麗なので機械的と揶揄されることもありますが、ダイナミクスレンジはとても広く、アイディアも豊富です。
間違えることがあるのか? と観ていて思う程なのも、機械的と思わせる一端なのかもしれません。
以上、デイヴ・ウェックルの紹介でした。いかがでしたか?
デイヴ・ウェックルに興味が湧いたら、YouTube等でぜひプレイを観てくださいね。
それではまた次回をお楽しみに! お疲れ様でしたー!
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