こだわりと過集中に、オーケーを出すこと。(ASDグレーと楽園でのあり方)

チャーハンなんて言って混ぜないで欲しいんだ。
その風味の付いた米、貴女を口にしたいから
私は順番に混ざった具材を取り出しながら剥いていく;

ピーマン、ピーマン、ピーマン…よし!
ニンジン、ニンジン、ニンジン…よし!!
ソーセージ、ソーセージ、ソーセージ…よし!!!

透明になって米と一体化した刻み玉ねぎは風味として…よし!!!!
半一体化した卵は、時間が許すなら取りたい衝動にいやいや、そんな時間はないぞと言い聞かせて「良し」とし、

わたしは本当の炒め飯を頬張る。

子どもながらに、
母が一生懸命刻んで五人家族用に中華鍋で炒めてくれたであろう炒飯を
いつもそのように食べていた,十(とお)ぐらいの記憶。

アポロはピンクの部分と黒の部分に、
きのこの山は軸とチョコに(軸がチョコ内に残るのが難)。

洗濯物の靴下は靴下で
平布モノは平布モノで、
私のものは私のもので、

干す時は干すことのみを、
たたむときはたたむことのみを、

一寸の邪魔なく集中してやりたい。
その集中で今できる最善の美を成し終えたい。

それを成し得る余裕なき家事など、
美しくなく、したくもない。

カテゴリや高さのバランスが少しでも乱れた生活は
私の興味を離れ、したがって管理の対象から外れる。

自分のコントロールの範囲を著しく外れて、
でも彼らに合わせないと疎外され,哀しい思いをするのはこちらだから、

言われるままに、外では合わせる。
お勉強?するよ、それがあなたたちの求める「いい子」なら。
わたしの突飛のない思いつきなど、もう頼まれたって口にするものか。

もう、思いつく回路さえ無意識に塞いでしまうハリボテの自分、のできあがり。ああ!

そうした自分の中の整合性を求める心を一つひとつ、拾い上げて開いていったとき、均整の取れない生活環境は、心 乱すばかり。

不条理な仕組みも、不合理な組織も、一度棚卸して
たいせつなものだけ残したらいいのに。

そういう心は、やつらの頑なな鈍感さにやがて疲れ、
楽園を白昼夢する。


どうか、私に安穏を。
安らぎと穏やかさに囲まれた暮らしを。

傷をかばい合って傷つけあうのではない、
互いの痛みを意思で克服してきた尊厳に自然と経緯が溢れるような、
人間関係を。


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