すかーれっと/Scarlett

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マガジン

  • 材木屋の詩

    気の散るままに散文します。

  • うっかり女子の描く、うっかり女子の生きやすい楽園

    どんな世界を見たいのか?発達障害と呼ばれちゃう「特性」をもったひとも、そうでないひとも、お互いおだやかな心で助け合える世界を描きます。「発達障害を讃える文学」を経て「楽園」へ。

  • スカーレットの地球の歩き方

    日常という旅の記録。なるべく多くの人に、分かりやすい言葉で。

  • 少し気が多いわたしの未来予想図

    祈りのことば・理想のサービス・人の在り方。手の届く未来を青写真に収めます。 ◎素敵な記事を見つけたら、未来予想図に組みこませていただくかもしれません。どうぞご容赦くださり、未来を共有させてください。

  • タイムウォーリアー『いのちのじかんのまもりびと』note 版

    「ちょっと変わった人」や「生きづらさを感じている人」に――「時間どろぼう」からいのちの時間を取り戻し、自分を信じて、行動してみる、大きなきっかけを与えてくれる本です。 私たち一人ひとりの時間が、経済活動のために吸い上げられるような仕組みになっている、現代社会。人とのつながりは分断され、「お金」がないと、遊ぶことも、毎日の生活も、それに子どもを産み、育てることすら難しくなっています。ミヒャエル・エンデが童話『モモ』で数十年前に描いた「時間どろぼう」が喜ぶ世界に、今のわたしたちは生きているのかもしれません。 『TIME WARRIOR』=時間の戦士、という原題をもつ本書は、そんな時間どろぼうから時間をわたしたち一人ひとりの手に取り戻すためのヒントが書かれた本です。誰でも、自分自身とつながり創造できる、と著者は説きます。創造的な生き方の第一歩を踏み出したい人へ。

最近の記事

  • 固定された記事

当事者研究・自助会・自己紹介

系統的に遍くまとめる、が苦手だ。 遍くやろうとするのに、枝葉末節が膨らんで穴に落ちたようになり、出口が見えなくなる。 けれどもそれが美しい沼であれば、私は悦んでその身を浸し、その沼のなんたるかを蟲の複眼で把握し、没頭するだろう。 局所的な集中・凝集した一点から突如としてもたらされるアイディア。それを演繹的に展開して全体を理解する――そういう学び方が自分に一番適しているのだ、とはっきりと分かったのは、四十を手前にしたつい最近のことだ。 全体の浅い知識から、入らなくっていい

    • やり場のない思いに、居場所を。

      やり場のない思い、寄る辺ない人達。 行き場のないことは、モノ・コト・ヒト、そして無形の感情にさえ、ある種の途方に暮れた、所在ない感じを抱かせるものなんだろう。 茫漠とした寂寥――こんな語彙に初めて出会ったのは、中島敦『山月記』を授業で読んだ十代前半だっただろうか。はじめ、意味が分からなくて面食らった。語彙のフォーマル感が半端なく高く、日常生活では決してお目見えしない部類の言葉のように感じた。 四十を手前に、日常のふとした場面で、涙が出ることの多い秋を迎えている。先日、仕事

      • 五・七《ことばあそび》

        ゆこかもどろか もどろか ゆこか 戻った先も 行く先か こちらもあちらも わたしもあなたも 声聞かば たゆとふ 露まさり 開かむ 24SEP2024

        • A Morning Page

          鼻眼鏡のがんこじいさん が 通せんぼしてるあの森は どんな森だったかな? ティラリラリ だいすきな あの森へ 出かけよう ってぐらいだから、何だか居心地がいいんだろう。 鳥はさえずり 木漏れ日が降り注ぎ 気持ちがいい 気持ちがいい いつになったらこの関所を 抜けられるのかな? 「戦士はget throughする」ってチャンドラーさんも言ってたけれど くぐりぬける で訳は合ってたかな?とにかく とにかく そこを経ないと、だめなんだろう。通過することが儀礼であり必要、みたいな。

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        当事者研究・自助会・自己紹介

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        • 材木屋の詩
          95本
        • うっかり女子の描く、うっかり女子の生きやすい楽園
          214本
        • スカーレットの地球の歩き方
          134本
        • 少し気が多いわたしの未来予想図
          78本
        • タイムウォーリアー『いのちのじかんのまもりびと』note 版
          104本
          ¥2,400
        • Satomi’s Smethereens
          31本

        記事

          絡まった糸をほどく朝

           雨のそぼ降る未明、不本意に目を覚ましてしまった。  なぜか目が冴えて眠りに戻れず、「よし、一人時間が取れるぞ」と階下に降りる。タオル類をまとめて洗濯機に突っ込み、洗濯~乾燥モードでON。今日は雨の予報だ。片手鍋で湯を沸かしながら軽くキッチンを片付ける。(お湯が沸いたら、緑茶を淹れて、どっかり座って動かないぞ。)――家にいると脳内多動が家事の TO DO リストを刻々と増やしていくADHD主婦の私にとって、日中家で座っていることは、至難の業だ。家の混沌は、他の人の音や動きが

          絡まった糸をほどく朝

          孤児たちがいちどに笑う世界

          孤児ばかりあふれる世 ありふれた光景すぎて あたりまえの日常に 子宮に戻ってやり直そう 乳飲み子の求めに 稚児の求めに 存分に応じてやろう このうえない位 可愛い可愛いと 頭を撫でて抱きしめてやろう まるで自分が創造主の妻で 他を満たすことが最上の喜びであるかのように まるで自分がマリア様の夫で どこにいても愛を受け取っている幸福な存在であるかのように 凪風のゆりかごは 怒号からも嘆きからも幼き耳を護り ふにふにの肌を撫でる有機的な空気は 四季の花々の香りをその鼻孔に

          孤児たちがいちどに笑う世界

          上手く笑えない 2年位になるか。どこかの神経が滞ってる感じがする。笑ったら神経がほぐれるってベクトルも、あるんだろな。でも硬くなってるのは事実だから、温めてほぐして少しずつストレッチしてくイメージだろうな。冷やす作用のあるものは身体から遠ざけて温めるものを摂取したい。→インド映画

          上手く笑えない 2年位になるか。どこかの神経が滞ってる感じがする。笑ったら神経がほぐれるってベクトルも、あるんだろな。でも硬くなってるのは事実だから、温めてほぐして少しずつストレッチしてくイメージだろうな。冷やす作用のあるものは身体から遠ざけて温めるものを摂取したい。→インド映画

          緊張してもしなくても結果が同じなら、緊張しなくていいはずなのに、なぜか私はいつも過緊張。一つは、時間の感覚や仕事量の見積りがうまくできない脳の造りのせいかな。時間がぎりぎりの押し押しになると、どうしても肩に力が。もう一つは、失敗体験が賽の河原のごとく……彼岸の鬼さん、崩し給う。

          緊張してもしなくても結果が同じなら、緊張しなくていいはずなのに、なぜか私はいつも過緊張。一つは、時間の感覚や仕事量の見積りがうまくできない脳の造りのせいかな。時間がぎりぎりの押し押しになると、どうしても肩に力が。もう一つは、失敗体験が賽の河原のごとく……彼岸の鬼さん、崩し給う。

          発熱・2024

          セルロース、ベルクロ  螺旋構造に絡みつく赤いモジャモジャとした糸屑のような繊維たち。中空の縦糸に、絡み合う横糸 たいていは、自然物が教えてくれる それらをよく観察すれば良い しっとりと、ひんやりと 秋の露は僕の睡眠時間を長くする 熱に熱っていた体躯は セルロースを模した敷物に、沈む 人生の夏に、来年への落とし物を 大事に、だいじに ひとりで種はまけないわけだけれど 苗の世話や毎日の水遣りは、 一人で淡々と行った方がいい場合もある きっと隣人のアナスタシアの市街菜園が 交配種

          自由な子どもと刀剣乱舞展

          昨日は、日本科学未来館で開催中の「刀剣乱舞で学ぶ日本刀と未来展」へ。 長女(中2)の圧…もとい熱いリクエストに応えて、先日氷川きよしのライブに行ってくれたお礼と期末テストお疲れさん会を兼ねて、足を運んだのでした。 観覧前はほとんど予備知識もなく、 「刀剣男士」…?んん?なるほど刀剣の擬人化か、みんなイケメンでそりゃあいいだろうけれど、たくさんいすぎてどれが誰だかさっぱりだわー、 程度だった私の刀剣乱舞解像度が、展示の終わりに来る頃には やばい刀剣男士、イイじゃないか

          自由な子どもと刀剣乱舞展

          感情を消化する四次元ポケット

          「母である妻は家事をやって子どもをケアするのは当然で、 自分の欲しいものを与えない女という存在に対して、 自分はどんな態度で接してもいい」 そういう考え方は、もしかすると私の中に 「父である夫は金を稼いできて当然」という観念と 思いやりのなさがあって、それを映す鏡なのかもしれない。 そう自省したりしてみる一方で、 「自分に愛情を与えない男という存在に対して」 私は少なくとも、一緒に暮らす人間として、 ご飯を作ったら声をかけ、飯を一緒に食べたらいいと思うし、 どこかに行

          感情を消化する四次元ポケット

          埴生の宿は これ遠く。

          途中で、降ろしてもらう。 それでも、一番近い幹線道路の角は通り過ぎて、だいぶ進んだ五差路のようなところで、お礼を言いつつ降ろしてもらう。 夫へ私が冷たい態度を取っているのを知っている、どちらかというとあっち寄りの人達(女性3人連れ)なので、何となく気まずいながらも、そこは爽やかに挨拶して、別れる。 どうやら地元の山との距離感から察するに、一寸遠くまで来すぎてしまったようだ。 結構な距離を歩きながら、大学構内の外回廊の一階に潜る。吹き抜けのある二階の方を見上げると、そこに

          埴生の宿は これ遠く。

          |Doori|

          この薄壁を、越えることができたなら 近くにいるのに触れることも わたしの半分も十分の一も 共有できない、このもどかしさを 雲散霧消させることができたのなら この世はどんなにか心愉しく この世への嘆きさえ さえずりに変わるだろうと、 ただただ 心許なく 懐かしみ 異邦人の毎日を渡り歩く 隔たり と桜井さんは唄ったけど 僕のアンテナと 外の世界には 避妊用の安全器具のような薄い膜があって それは離れていく心を歌ったインド映画のラップシンガーの ビートに乗せた淡々とした吐露と

          書くこと

          書く、書く、書く 書かずにはいられない 書かずに頭の中に留め置いた着想、 胸に刺さるような感情のさざめきは 僕の質量を重たくする。 重力を真に受けるそれら思念は 身体を地に這いつくばらせ、 太陽のフリーエネルギーを黒髪のヘルメットのように吸収し ふつふつふつと熱を帯びてゆく。 おびただしく膨れ上がったそいつは、 黒っぽい灰色の塊となって 燃焼し始めた石炭のように彼女の身体を熱する。 ポッ ポッ ポッ ポッ 時々、蒸気が吹き上がり 眩暈にも似た感覚に彼女は立ち眩む。 クラク

          2021年9月に、終わったもの

          先日、久しぶりにホメオパシーのコンサルテーションを受けた。 主訴等々の詳細は省くとして、手元のエインズワース社のレメディセットを、期限が過ぎて使っていることを笑いながらお伝えしたところ、「全然大丈夫です。レメディは一生ものですよ」と、意外なお返事が返ってきた。 私のホメオパシーキットの Expiry date, つまり使用期限の表示は、2021年9月。思いを馳せてみて、ああ、いろいろあったなぁ、と内に潜る。 教員と翻訳 時はコロナ禍。夏休み明けに学校が休校になって、オン

          2021年9月に、終わったもの

          マイクロプラスチックの逆襲

          昨年、住んでいる自治体が「段ボールコンポスト」を無料配布していた。生ごみを有機的に処理したいものだ、と日頃から思っていたので、喜んで一つ、わが家にお迎えした。確か季節は今頃、9月のはじめだった。 段ボールコンポストとは何か。 「毎日かき混ぜる」「始めは細かく分解しやすい形状のものを少量入れながら、微生物を増やしていく」等、注意をできるだけ守って使っていたつもりだったが、1週間ほどしたころか、コバエのような虫がわいてしまった。 説明書を見ると「虫がわいたら、一度基材をすべ

          マイクロプラスチックの逆襲