「ユーザーのことを考えて仕事をする」ということについて(前編)

「ユーザーの目線に立って」というのはよく言われることだと思います。
私がエンジニアをしてきた中で、それが苦手だという人もいました。
(苦手な人は「自分はユーザーではないし、作ってる立場にいる以上、もうユーザーの目線には立てない」と言ってました。それもごもっともだと思います)

というか、自分自身エンジニアを始めて4年くらいはその視点を持てていなかったと思います。
ただただ作ることが楽しい、PdMが仕様を決めて、デザイナーが整えたものを実装しているのだから、ユーザーにとっていいことに違いない
そう思っていました。
今振り返ると、そう言い聞かせることでユーザーのことを見なくていい言い訳にしていたように感じますね。

前置きが長くなってしまいましたが、「ユーザーのことを考えて仕事をする」のが好きになった経緯を書いていこうと思います。

ユーザーを好きになること

私の考えに変化が起きたのは、BtoBのSaaSを開発、運営している30人ほどの小さなスタートアップにいたときだと思います。
詳しくは書けないのですが、私は自社のサービスを使ってくれる方々のお仕事がとても好きでした。
こだわりと信念を持って、いいものを世の中に発信するために頑張っている方々でした。

その会社はユーザーとの距離がとても近く、お得意様と飲みに行くようなこともありました。
みなさん良い人ばかりで、「この機能があってよかったよ、あれがなかったら徹夜してた」とか「あの機能、ちょっとうちには合っていないんだよね。うちではこういう使い方をするから」といった話をたくさんしてくれました。

褒められた機能は自分が作ったものではないし、そこのコードがあまりきれいに整備されていないことも知っていたんですが、それでも自分のことのように嬉しかったし、その人たちのことをより好きになったのを覚えています。
そのときは「この人たちの仕事がよりよくなる、喜んでもらえるサービスにしたいなぁ」くらいに考えていたと思います。

ユーザーに迷惑をかけたこと

1ヶ月ほどかけてリリースした機能がありました。
この機能があれば契約してくれる、と言ってくれた人がいたのと、既存のユーザーからも求められていた機能でした。

結論としては、その機能は取り下げることになりました。
原因としては

  • 機能として不足している部分があった

  • 既存機能と混同するユーザーの問い合わせがあった

などです。
これに関しては、リサーチが足りていなかったとか、アジャイル的に機能を小出しにしていけばよかったとか議論はあると思います。
そのときの私は

  • 急によくわからない機能が出てきた上に、急に取り下げられて、ユーザーに迷惑をかけた

  • ものを作る人として恥ずかしいことをした

  • コードを書いている以上ユーザーに対する責任の中心を担っているので、ちゃんと使ってもらえるもののためにリソースを使いたい

といったことを考えていたと思います。

頭の中にはもう1つ書きたいことがあるんですが長くなっちゃったので今日はここまでにします。
続きは次回書きます。
お読みいただきありがとうございました。

後編はこちら↓

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