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僕はメディアでしか働いたことがない

CDとレコードを300点以上、一気に処分。レコードは定期的に処分するけれど、CDを一気に250点ぐらい手放すのは初めてかもしれない。

レコードとハイレゾに振り切ることに決めた僕には、CDは”必要ない”メディアになってしまった。が、かつては、それ以外に日々の収入を使わないほどのペースで買っていた。毎年最低300枚。

処分するにあたり、CDというメディアを見直してみると、そこにはケースがあり、ライナーがあり、パッケージがある。そして生産国特有の匂いもある。こういった音楽外の要素も含めて、音楽鑑賞に没頭したのだ。

この音楽の楽しみ方は1990年代のもので、2000年代には配信に代わり、一方僕は2010年代以降はレコードになっていく。

僕は1990年代というのは、どういう年代だったか分からない感覚だったが、CDを買いまくる、パッケージメディアでコンテンツを消費・発掘しまくる時代だったのかもしれないと今回気づいた。

CDショップがメディアになれたのも1990年代。バイヤーは記者・編集者のようであり、あらゆる音楽関係者やリスナーに影響力を持てる。だからこそ、いち音楽ファンでDJで音楽制作もできた20代前半の僕は、バイヤーを志して、最初の就職先を決めた。そう考えると、僕はメディアでしか仕事をしていないんだな・・・。

ちなみに。小山田圭吾さんの事件も、実に1990年代的。サブカルとメインストリームの境界線のぼやけ。

小山田さんの大ファンだが、彼はこの「ぼやけ現象」で名声を得て、同時に足元をすくわれたのではないかと思うことがある。もちろん彼の例の言動に限らず、1990年代に感じるのが暴力と悪趣味の「カルチャー」という言い訳による、はびこり。そんなこんな、僕の1990年代を掘り下げる機会は、あれが始めなのである。

CDを処分して、1990年代がまた分かってきた。

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