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Replay,息をするように歌っていたあの頃。

10代の自分は,合唱にのめり込んでいた。
特に好きだった曲は,毎年のNHK全国学校音楽コンクールの課題曲。


アルトパートをやっていた。
アルトパートは主旋律が少なかった。よく「支えなのだから出しゃばらないように」と言われた。ハモりという役割のおかげで,私は周りの人の存在や行動を意識できるようになったのかもしれない。
また,ハモりのパートは音をとり,正確に歌うことに難しさがある。だからこそ,承認欲求の塊である私は,音程を正確にとることに燃えた。

また,全パートでの合わせ練習のときに間違えて気づかれるのが恥ずかしくて,声量をあまり出さずに響きで誤魔化そうとしたことがあったり,
嫌いな歌詞をこっそり,勝手に口パクしたりしたこともあった。
そういう行動が恥ずかしいことだったと気づいたのはだいぶあとになってからだった。
毎日歌うことに必死で,勉強は嫌いで,リーダーの役割も下手くそで出来なくて,本当にただの合唱部のメンバーだった。日々溜めた、失敗や悩みや考え事、本当は思っているけど言えないことのエネルギー全部をそのまま音に置き換えて,ただただ自分を鳴らした。(思っていることは置き換えたら伝わらないけど)

今の自分は合唱に取り組む中で育んでもらったところが大きい。
合唱に憧れて合唱に熱中して,結果,合唱に育ててもらった合唱育ちと言えるのかも知れない。本当に合唱にはお世話になりました。

Nコンの課題曲には大きな憧れがあった。
そんな課題曲をついに今年,同年代であるDISH//の北村匠海が書いている。
私,10代に曲を送るような歳になっちゃったのか?
感慨深いような,歳を取って悲しいような気持ちである。
もし私が曲を書けるとしたら,何を題材にしよう?何を伝えられることがあるだろうか。
分からない。
だけど,北村くんが書いた曲や,その他にも数多ある合唱曲たちを,声で生かしていくことならできるか。
あのときは出来なかったリーダーもやってみたいな。そしてこれからは,指揮者として合唱の面白さを感じてもらえるようにする方法も,学んでみようかな。Replayの先にはPlayが存在しているよな,


いいことありますように!