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今日じゃない

死んだら遺影かメモ帳か何らかに、とてもとても小さな文字で、
「今日じゃない」と書いてもらいたい
それを見た人が、今日じゃない?と呟くのを空から見たい


夕暮れ
頬を掠める風
そして
今日じゃない

どうした
何を見たんだい
今日じゃ、ないんだろう
きっと今日じゃあないんだね
いつかわかる時が来るよ

泣きたい
あぁ最悪だ
こんな風に思う時は目を瞑るしかない
今日じゃないんだよ

さようなら さようなら
私の言葉を読むあなたへ
さようなら
そんな言葉も今日じゃない
まだまだ先なはずだから
今日はまだ言わないでおこう

一生忘れないような言葉ではないから
秋の風のような軽さが丁度良い
それでいて大切な言葉なんだ
今日じゃない
今日じゃあ、ないんだよ

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