命の期限
生き物の命には限りがある。
当たり前だけど、人間も生き物である以上同じ。
ヨメ実家のお隣のおじさん。
気さくな方で、会うと年中喋ってた。
二、三年前に退職されてからは、ゴルフ、自転車、クラシックギターを始めとてもアクティブ。
去年、ハイブリッドの新車を購入。燃費の良さを自慢されてた。
先月、亡くなった。
突然の訃報にみんな驚いた。
昨日、奥様とお話しした。
一年九ヶ月前にガンの告知を受け、半年と言われていたとのこと。
本人に言わなかったけど、この時代、隠すことは不可能だから知ってたんじゃない?と、奥様。
あの人、騙された振りが上手だったのよ。最後まで演じてくれた。
哀しみを乗り越えサバサバ語る言葉に絶句した。
おじさんは全部知っていたのだ。多分。
だからこそ限りある時間を目一杯楽しんだのだ。
遺る人への配慮を忘れずに。
人間に与えられた時間には限りがある。人によって長い短いはあるが、金持ちも貧乏人も悪人も善人もみんな同じだ。
生きる違いは時間の使い方にある。
五十を迎えて痛切に思う。
限りがある時間の使い道。
おれに忘れかけていた宿題を気づかせてくれた。
難しい宿題だけど。