ファロー四徴症の彼と

彼とお付き合いを始めたのは9年前になる。
当時聞いてたのは幼少期に心臓の手術をして傷跡がある。今は大丈夫なんだけどね。と。
確かに胸の傷はびっくりした。
彼は水着を着ることも嫌がっている。
病人に見られるのが1番嫌だそう。

当時私は20歳。
私の持病の関係で余裕がなく彼の病気を調べもしなかった。
今になって思う。
無責任だったと。

彼の持病は治るもの、治っているものだと勝手に思っていた。
手術をしたんだからと。

そんな彼はもうすぐアブレーション手術を行う。
カテーテルで悪い組織を焼き切る手術だ。
心不全をまた起こさないように対処療法をする。
カテーテルが入ってくるのはとても気持ち悪いらしい。
でも、仕方ないと彼は言っている。

何故、彼は前向きなんだろうか。
私はどうしても彼の病院の事を考えると暗くなってしまう。
私に心配をかけないようにだったら申し訳ないな。
私も一緒に前向きに捉えていきたい。