私のサイト制作の方針
ふと、自分の考えをまとめてみようと思いました。
私は、WEB屋さん(ホームページを制作する人)です。
WEB屋は、
アクセス数をいかに集めるか、
どんなきれいなデザインをするか
が重視されている傾向があると思いますが、
うちは、ローカルのためのWEB屋さん(小規模な地元の人向けに商売をやっている方が地元の人に来店・問い合わせしてもらうためのホームページ制作が得意)なので、
「SEOで このキーワードで1位を目指します!」というのとはちょっと違う考え方で制作しています。
沢山アクセスを集めるサイト制作 よりも、
成約率を上げるサイト制作をしているというとわかりやすいでしょうか。
かなり単純化して例を示します。
単価10万円のものを扱っている方が、
ホームページで月に100万円の売り上げを上げるためには、
10人に買ってもらう必要があります。
極端ですが、下記の2つのパターンがあったとします。
パターン1
1000アクセス → 問い合わせ 100件 → 成約10件
パターン2
100アクセス → 問い合わせ 15件 → 成約10件
どちらも、成約10件ですが、
成約率が全く異なります。
私が作るサイトは、パターン2を目指すことが多いです。
パターン1をもう少し詳しく見ていきます。
アクセス数も大事ですが、ひとまず、
問合せの100件の詳細を考えてみましょう。
ざっくり3ケースが思いつきます。
ケースA
本当は購入したい人たち100人が集まったのに、商談時のクロージング(説得、価値訴求)がうまくいかなかった場合も考えられます。これはもったいない状況だと言えます。集客とは別の課題ですが、クロージングのトークを洗練させる、というやり方が思いつきます。そうして、成約率が上がれば、ビジネスは大きく飛躍できそうです。
ですが、もし、たまたま問い合わせまで結びついたけど、相性の悪いお客様だった、ということも考えられます。これがケースBです。
ケースB
成約しなかった90件は、もともと、ミスマッチだったが、ホームページで表現した内容が過剰だった(ホームページだけ内容が良く、その内容に惹かれて問い合わせしてみたけど、期待した通りではなかった。)ということです。
これは、(お店も、お客さんも)お互いに無駄な時間となります。
もちろん、その時間もお客様のニーズを聞けたりするので、お店にとっては本当の意味では無駄ではありませんが、小さい事業者にとって、商談に使った9割が空振りに終わるのはかなり痛いはずです。それに、お客さんの印象もよくないでしょう。今だと、すぐにGoogle マイビジネスなど口コミに書かれますので、「数を打てば当たる」から、と下手に相性の合わないお客さんを呼び込むのは得策ではないと思っています。
また、相性がよかったとして、
授業主が請けきれる量が月10件が上限だとしたら、やっぱり問い合わせのあった9割は無駄になります。これがケースCです。
ケースC
もちろん、その場合は、集客とは別の課題(体制)です。
お店にとっては、次のステージ(人を雇うなど)を見据えることにつながりますが、目の前の問い合わせをしてくれた9割の方には、無駄な時間を取らせてしまったことになり、ホスピタリティには欠けると思います。
また、急いで人を雇ったところで、これまでの質の担保ができず、そうなってしまうと、やはりお客様の信頼を損ねます。また、その需要がこの先も続くのかどうかを判断せずに、短期的な需要だけに応えて人を雇うのは得策ではありません。それに、現実的に、そんなに簡単にいい人材は雇えません。
パターン1
は、どのケースも、身の丈に合わないホームページを作ってしまい、
ただやみくもに、アクセスと、問い合わせ数を上げることをゴール設定にしてしまった失敗例、だと私は思います。
さらに言うと、90件の打合せのコストを考えるとなかなかの損失です。(その分の時間を他に回せたら、月の受注件数上限が1件や2件増やせるかもしれないし、もっとお休みを増やせるかもしれませんし、今後のビジネスのための投資の時間に使えるかもしれません。)
お客さんの今後の方針として、
パターン1のように、問い合わせ数を増やすことを目指すにしても、
まずは、現状の体制、意向、を踏まえて、とりあえずは、パターン2の方が、無理がないサイト公開時のゴール設定だと私は思います。
もちろん、ホームページを作った後は、(ご希望に応じてですが、)さらなる進化を目指して伴走し、
パターン1´(パターン1ダッシュ)
アクセス数1000→問い合わせ 50→ 成約20 などの達成を目指します。
「ホームページは作って終わり」ではありません。
お客さんの状況は変わりますので、よい変化(進化)をするためにも、
まずは、目の前の課題を解決し、
その後どうなっていきたいか、のために運用、
そして、次のリニューアルをしていく。
私は、ローカルのためのWEB屋さんとして、そんな風にお仕事をやっていますし、今後もそうしていきたいと思います。
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